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5 領地開発したら精霊が現れた件
5ー7 自分を大切にしろってことだよ
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5ー7 自分を大切にしろってことだよ
「ほんとに心配したんですよ!」
ルシアさんが涙を拭った。
私たちは、ノマさんの船に乗って話していた。ルシアさんの膝の上でヘイは、丸くなって眠っている。ルシアさんは、ヘイの背を撫でながら私を見た。
「ユイが倒れて、しかも、『ヴェータ』沼がこんなことになって。私、もう、どうなってしまうのかと思って・・」
「そうだね」
私は、相づちを打った。
「私も、まさか、こんなことになるとは思ってなかったし」
湖上を進んでいく船の上には、涼しい風が吹いてて心地よかった。
うん。
天気もいいし。
ふと、みんなの視線を集めていることに気づいて私は、ノマさんとルシアさんを見た。
子供たちを乗せた別の船でついてきていたクーノが声を張り上げた。
「だから言っただろ!これは、ユイが原因だってさ!」
はい?
私は、じとっと見つめてくるルシアさんとノマさんを交互に見つめた。
「あの・・私がやったわけじゃ・・これは、そう!精霊たちが勝手に!」
ルシアさんがふぅっとため息をつく。ノマさんも?
なんで?
私は、ちょっとこの『ヴェータ』沼の環境をよくして欲しいってハムシもどきたちにお願いしただけなんですけど!
「つまり、これは、あなたがやったことなんですね?ユイ」
あっ!
なんか、エリクさんの説教モードと似てる?
ルシアさんは、私にずいっと迫ると肩を掴んだ。
「倒れて3日も寝込むなんて!どれぐらい無理をしたんです?もし、ここがいいところになったとしてもあなたにもしものことがあったらどうするんですか!」
それからルシアさんは、エリクさんの小屋に戻るまで説教を続けた。
私は、正座してそれをうなだれてきいてたんだけど、なんか納得できない。
私が悪いんですか?
エリクさんの小屋について船を降りるときにノマさんがそっと私に囁いた。
「ルシアが言いたかったのは」
ノマさんは、優しく微笑んだ。
「もっと自分を大切にしろってことだよ、ユイ」
うん。
私は、けっこう自分を大切にしてるし。今回は、あのハムシもどきたちのせいだし。というか、ハムシもどきと話しただけで私、3日間も眠ってたんですか?
「ほんとに心配したんですよ!」
ルシアさんが涙を拭った。
私たちは、ノマさんの船に乗って話していた。ルシアさんの膝の上でヘイは、丸くなって眠っている。ルシアさんは、ヘイの背を撫でながら私を見た。
「ユイが倒れて、しかも、『ヴェータ』沼がこんなことになって。私、もう、どうなってしまうのかと思って・・」
「そうだね」
私は、相づちを打った。
「私も、まさか、こんなことになるとは思ってなかったし」
湖上を進んでいく船の上には、涼しい風が吹いてて心地よかった。
うん。
天気もいいし。
ふと、みんなの視線を集めていることに気づいて私は、ノマさんとルシアさんを見た。
子供たちを乗せた別の船でついてきていたクーノが声を張り上げた。
「だから言っただろ!これは、ユイが原因だってさ!」
はい?
私は、じとっと見つめてくるルシアさんとノマさんを交互に見つめた。
「あの・・私がやったわけじゃ・・これは、そう!精霊たちが勝手に!」
ルシアさんがふぅっとため息をつく。ノマさんも?
なんで?
私は、ちょっとこの『ヴェータ』沼の環境をよくして欲しいってハムシもどきたちにお願いしただけなんですけど!
「つまり、これは、あなたがやったことなんですね?ユイ」
あっ!
なんか、エリクさんの説教モードと似てる?
ルシアさんは、私にずいっと迫ると肩を掴んだ。
「倒れて3日も寝込むなんて!どれぐらい無理をしたんです?もし、ここがいいところになったとしてもあなたにもしものことがあったらどうするんですか!」
それからルシアさんは、エリクさんの小屋に戻るまで説教を続けた。
私は、正座してそれをうなだれてきいてたんだけど、なんか納得できない。
私が悪いんですか?
エリクさんの小屋について船を降りるときにノマさんがそっと私に囁いた。
「ルシアが言いたかったのは」
ノマさんは、優しく微笑んだ。
「もっと自分を大切にしろってことだよ、ユイ」
うん。
私は、けっこう自分を大切にしてるし。今回は、あのハムシもどきたちのせいだし。というか、ハムシもどきと話しただけで私、3日間も眠ってたんですか?
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