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3 『ヴェータ』沼の聖女
3ー6 マウントとられてる!
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3ー6 マウントとられてる!
「ユイ?」
エリクさんがはっと我にかえるときっとキンドさんを睨んだ。
「帰ってくれ、キンド。この子は、自分の意思でここに残ると言ってるんだ。そっとしておいてやってくれないか」
キンドさんがふん、と鼻を鳴らすと背を向けて船に戻る。すぐに船が動き出した。
私は、去っていくキンドさんに向かってあかんべーをした。でも、2度と来るなとは言えないのが辛いとこ。だって、大切な金蔓だし!
私がべーっとしてると急にキンドさんが振り向いた。
「そうだ。ユイ。お前の水、すごく評判がいい。明日から2倍の量を頼む。もちろん料金も2倍だ」
「はいぃっ!」
私は、慌てて笑顔を張り付ける。
「喜んで!」
キンドさんが去るとエリクさんは、さっさと小屋に戻っていく。私は、ちょっと入っていけなくて。ルシアさんに任せることにした。
一瞬、エリクさんがもしかしたらロリだったらどうしよう、とか思ったけど、エリクさんに限ってそんなことはない(筈だ)
私がデッキに1人残されて日が沈んでいく空を見ているとノマさんたちの乗った船が戻ってきた。
「よう!待っててくれたのか?ユイ」
ノマさんが笑顔で声をかけてきたので、私は、力なく微笑んだ。その様子にノマさんとクーノが顔を見合わせる。
私は、黙ってたったまま、2人が船から荷物を下ろしているのを眺めていた。
「エリク様は?」
クーノがきいたので私は、小屋の方を示した。クーノは、荷物を持って小屋の中へと入っていく。
「あっ!待って!」
私は、クーノに声をかけたがもう、クーノは小屋に入っていた。
そこでは、エリクさんを抱き締めているルシアさんの姿があった。
マジかよ・・・
私は、口をはくはくして2人を見ていた。
すんごい、衝撃が体全体に走った。
もう、それは、それは、立ち直れないぐらいに!
こんな衝撃は、中学二年の夏休み以来だし!
何も知らない私がある日、プールから戻ったら家の私の部屋に、まあ、姉貴の部屋でもあったわけだけど、2つ上の姉貴が当時できたばかりの彼氏を連れ込んでいちゃついていたのだ。
あのとき、私は、初めて芸能人以外の人間のキスシーンを目撃してしまったのだ。
しかし、ショックだったのは、私だけのようだった。
同じ部屋に2人っきりになったぐらいで淑女じゃなんじゃというぐらいだからさぞかし大騒ぎになるぞ、と思ったのだが、誰も騒ぐものもいない。
どういうこと?
私が呆然と2人を見つめていると、ルシアさんがにこっと微笑んだ。
これは、あれだ。
私は、きぃっとルシアさんを睨んだ。
年下の幼女にマウントとられてる!
「ユイ?」
エリクさんがはっと我にかえるときっとキンドさんを睨んだ。
「帰ってくれ、キンド。この子は、自分の意思でここに残ると言ってるんだ。そっとしておいてやってくれないか」
キンドさんがふん、と鼻を鳴らすと背を向けて船に戻る。すぐに船が動き出した。
私は、去っていくキンドさんに向かってあかんべーをした。でも、2度と来るなとは言えないのが辛いとこ。だって、大切な金蔓だし!
私がべーっとしてると急にキンドさんが振り向いた。
「そうだ。ユイ。お前の水、すごく評判がいい。明日から2倍の量を頼む。もちろん料金も2倍だ」
「はいぃっ!」
私は、慌てて笑顔を張り付ける。
「喜んで!」
キンドさんが去るとエリクさんは、さっさと小屋に戻っていく。私は、ちょっと入っていけなくて。ルシアさんに任せることにした。
一瞬、エリクさんがもしかしたらロリだったらどうしよう、とか思ったけど、エリクさんに限ってそんなことはない(筈だ)
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「よう!待っててくれたのか?ユイ」
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私は、黙ってたったまま、2人が船から荷物を下ろしているのを眺めていた。
「エリク様は?」
クーノがきいたので私は、小屋の方を示した。クーノは、荷物を持って小屋の中へと入っていく。
「あっ!待って!」
私は、クーノに声をかけたがもう、クーノは小屋に入っていた。
そこでは、エリクさんを抱き締めているルシアさんの姿があった。
マジかよ・・・
私は、口をはくはくして2人を見ていた。
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もう、それは、それは、立ち直れないぐらいに!
こんな衝撃は、中学二年の夏休み以来だし!
何も知らない私がある日、プールから戻ったら家の私の部屋に、まあ、姉貴の部屋でもあったわけだけど、2つ上の姉貴が当時できたばかりの彼氏を連れ込んでいちゃついていたのだ。
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しかし、ショックだったのは、私だけのようだった。
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どういうこと?
私が呆然と2人を見つめていると、ルシアさんがにこっと微笑んだ。
これは、あれだ。
私は、きぃっとルシアさんを睨んだ。
年下の幼女にマウントとられてる!
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