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2 聖女は、隠されたい?
2ー3 小屋の増設
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2ー3 小屋の増設
何はともあれ無事にエリクさんのところで暮らせることになった。
小屋は、狭すぎるのでエリクさんが依頼してくれて小屋を増設することになった。
といってもほんとに小屋に部屋をつけ足すだけというシンプルさ。不安がいっぱいなんだけど!
部屋を作りにきてくれたのは、あの残り湯で命が救われたという兄弟だった。残り湯ブラザーズは、兄がノマさん、弟がクーノさんといって普段は主に大工仕事をしている職人さんなんだと。
ノマさんは、作業の合間に話しかけてきた。
「あんた、エリク様の嫁?」
はいっ?
私は、アワアワしてしまう。そんなこと言われて悪い気もしないけどな!
てか、ノマさんも良く見たらけっこうなイケメン?茶髪を短く刈り上げてるのが職人さんぽくていいかも。それに何より筋肉!服の上からでもはっきりとわかるぐらいの逞しい筋肉!
弟のクーノさんは、ちょっとまだ子どもっぽい感じだけどなかなかの美少年だし。髪色とかは、ノマさんと同じだけど筋肉は、かなり負けてるな。
私が質問に答えられずにいると横から顔を出したルシアさんが代わりに返事をする。
「違いますよ、ノマさん。この人は、エリク様の弟子ですから」
ええっ?
ちょっと驚き。
エリクさんたちの間では、そういう設定が出来てたの?ってか、ルシアさん、もしかしてエリクさん狙いですか?
「へえ、あんた、エリク様の弟子になるのか」
黙ってきいてたクーノさんがにやっと笑った。
「なら、成人したら俺の嫁にしてやってもいいぞ」
なんですと?
私は、笑顔が強ばるのを隠せない。いろいろ突っ込みたいところはあるんだけど、何から突っ込むべきなのか。
まず、私は、この世界の成人年齢を越えている。つまり、立派な大人だし!それに、なんで残り湯ごときに偉そうにそんなこと言われなきゃいけないの?
「クーノ、タザキは、あんたより年上なのよ」
ルシアさんが困ったような顔をしている。
というか、こいつ、私より年下だったの?あんまり態度がでかいからてっきり年上だと思ってたわ!
何はともあれ無事にエリクさんのところで暮らせることになった。
小屋は、狭すぎるのでエリクさんが依頼してくれて小屋を増設することになった。
といってもほんとに小屋に部屋をつけ足すだけというシンプルさ。不安がいっぱいなんだけど!
部屋を作りにきてくれたのは、あの残り湯で命が救われたという兄弟だった。残り湯ブラザーズは、兄がノマさん、弟がクーノさんといって普段は主に大工仕事をしている職人さんなんだと。
ノマさんは、作業の合間に話しかけてきた。
「あんた、エリク様の嫁?」
はいっ?
私は、アワアワしてしまう。そんなこと言われて悪い気もしないけどな!
てか、ノマさんも良く見たらけっこうなイケメン?茶髪を短く刈り上げてるのが職人さんぽくていいかも。それに何より筋肉!服の上からでもはっきりとわかるぐらいの逞しい筋肉!
弟のクーノさんは、ちょっとまだ子どもっぽい感じだけどなかなかの美少年だし。髪色とかは、ノマさんと同じだけど筋肉は、かなり負けてるな。
私が質問に答えられずにいると横から顔を出したルシアさんが代わりに返事をする。
「違いますよ、ノマさん。この人は、エリク様の弟子ですから」
ええっ?
ちょっと驚き。
エリクさんたちの間では、そういう設定が出来てたの?ってか、ルシアさん、もしかしてエリクさん狙いですか?
「へえ、あんた、エリク様の弟子になるのか」
黙ってきいてたクーノさんがにやっと笑った。
「なら、成人したら俺の嫁にしてやってもいいぞ」
なんですと?
私は、笑顔が強ばるのを隠せない。いろいろ突っ込みたいところはあるんだけど、何から突っ込むべきなのか。
まず、私は、この世界の成人年齢を越えている。つまり、立派な大人だし!それに、なんで残り湯ごときに偉そうにそんなこと言われなきゃいけないの?
「クーノ、タザキは、あんたより年上なのよ」
ルシアさんが困ったような顔をしている。
というか、こいつ、私より年下だったの?あんまり態度がでかいからてっきり年上だと思ってたわ!
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