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1 いきなりスラムかよ?

1ー11 やらかしちゃったの?

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 1ー11 やらかしちゃったの?

 もしかしてこれって、ブデ子の呪い?
 いつもからかってたから恨まれてた?
 私は、ベッドに起き上がると手を合わせてブデ子に祈りを捧げた。
 どうか、成仏してください。というかブデ子まだ、たぶん生きてるわけだけど。
 『あなたという人は・・』
 耳元で誰かがため息をつく。
 『なんで異世界の猫に祈ってるんです?』
 「ほわっ!?」
 私は、驚いて飛び退いた。でも、背後には何もいないし。
 やばい、やばい!
 やばすぎるってば!
 もしかして幽霊に取り憑かれてる?
 『誰が幽霊ですか!』
 なんか見えない人に叱られてしまう。
 「でも、姿が見えないし」
 私がぼそぼそっと言うとその見えない何かがいらっとしたのがわかった。
 『姿が見えたらいいのですか?』
 次の瞬間、真っ暗な部屋の中に眩しい光が溢れた。
 『これでよいですか?』
 私は、光を避けて閉じていた目をゆっくりと開いた。
 そこには。
 うん。
 光のわりには予想外に小さい何かが浮いていた。
 大きさは、某アニメの妖精ぐらいかな。でも、形は、ケサランパサランっていうの?あれに似ているかも。
 ケサランパサランって見たらいいことがあるんだっけ?
 私は、とりあえずそれに手を合わせておいた。だって、ばあちゃんがよく太陽に手を合わせてたし。
 なんか私に拝まれて気を良くしたらしいそれが話し出した。
 『ほんとに何もかも忘れてしまったんですね、ユイ』
 それは、私の周囲をぶんぶんハエみたいに飛び回りながら話した。
 『ここは、あなたにとっては異世界であるルクシアス。そして、あなたは、この世界の聖女召喚の秘術によって召喚された聖女の内の1人でした』
 うん?
 なんで過去形?
 私がなんかききたい顔をしてるのに気づいたのかそれは答えてくれた。
 『あなたは、聖女の座を追われてしまった堕聖女なのです』
 はい?
 私は、キョトンだった。
 なんか知らない内にやらかしちゃったの?
 『大丈夫、です。あなたが聖女の座を追われたのは、あなたが無能だからではなく主に守護天使たるこの私、ルキエルのせいなので』
 
 
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