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第2章 異界の悪魔
その4
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「離して!放っておいて!」
腕の中で暴れるミリアに眉をよせると邪神は、ミリアを軽々と抱き上げ歩き出した。
「いやっ!下ろして!」
「大人しくしていろ」
邪神は、ミリアを寝台まで運ぶとそこに横たわらせた。
「おそらく魔力を貯めすぎて魔力酔いしているんだろう。魔法は、使えるようになったのか?」
穏やかに問いかける邪神にミリアは、顔をそらして答えた。
「魔法は・・使えない」
「今まで体内で魔力を循環させることに慣れてたせいで魔力を外に放出できないんだな」
邪神は、ミリアの体を支えてベッドに座らせるとミリアの体を包み込むように背後から抱き抱えた。
「な、にする」
「今からお前の中に貯められた魔力を外に出す。力を抜いて私に体を委ねろ」
邪神は、ミリアの両手に手を絡めた。
ミリアは、体の最奥から熱が溢れてくるのを感じて戸惑っていた。
こんな、の。
邪神の熱が自分を侵食していく。
熱い。
体が蕩けていく。
「ふっ・・」
「もっと身体の力を抜いて、私に呼吸を合わせて」
邪神の囁きがミリアの耳を擽る。
ミリアは、懸命に邪神の呼吸をきいた。
息を合わせる。
何か、熱い塊のようなものがミリアの体を駆け巡り、ミリアは、たまらず仰け反った。
「あぁっ!」
「よし!出てきたぞ!」
邪神がミリアの耳元で声をあげるのをききながらミリアは、意識が遠退いていくのを感じていた。
どのぐらいの時間が経ったのか。
ミリアが目を開ける。
そこは、知らない部屋だった。
知らない部屋の、知らないベッド。
「ここ、は・・」
低く呻いて起き上がるミリアにローラが声をかける。
「気がついた?」
ローラは、手に持った不格好な皿のようなものをミリアに差し出した。
「ご飯、食べて」
「・・ありがと」
受け取るとミリアは、皿の中身を見た。
小さく刻まれた野草と何かの肉が煮込まれたものだ。
木でできたスプーンを渡されたミリアは、そのスープを一口含む。
優しい味が口の中に拡がっていく。
ミリアは、あっという間にそのスープを飲み干した。
呆れた様に見つめていたローラがミリアの額にそっと触れる。
「もう、熱はないわね」
ミリアは、皿を持って去っていくローラの背を見送った。
わたしは、何を。
邪神の腕の中で。
ミリアは、思い出して頬が熱くなる。
腕の中で暴れるミリアに眉をよせると邪神は、ミリアを軽々と抱き上げ歩き出した。
「いやっ!下ろして!」
「大人しくしていろ」
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「おそらく魔力を貯めすぎて魔力酔いしているんだろう。魔法は、使えるようになったのか?」
穏やかに問いかける邪神にミリアは、顔をそらして答えた。
「魔法は・・使えない」
「今まで体内で魔力を循環させることに慣れてたせいで魔力を外に放出できないんだな」
邪神は、ミリアの体を支えてベッドに座らせるとミリアの体を包み込むように背後から抱き抱えた。
「な、にする」
「今からお前の中に貯められた魔力を外に出す。力を抜いて私に体を委ねろ」
邪神は、ミリアの両手に手を絡めた。
ミリアは、体の最奥から熱が溢れてくるのを感じて戸惑っていた。
こんな、の。
邪神の熱が自分を侵食していく。
熱い。
体が蕩けていく。
「ふっ・・」
「もっと身体の力を抜いて、私に呼吸を合わせて」
邪神の囁きがミリアの耳を擽る。
ミリアは、懸命に邪神の呼吸をきいた。
息を合わせる。
何か、熱い塊のようなものがミリアの体を駆け巡り、ミリアは、たまらず仰け反った。
「あぁっ!」
「よし!出てきたぞ!」
邪神がミリアの耳元で声をあげるのをききながらミリアは、意識が遠退いていくのを感じていた。
どのぐらいの時間が経ったのか。
ミリアが目を開ける。
そこは、知らない部屋だった。
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「ここ、は・・」
低く呻いて起き上がるミリアにローラが声をかける。
「気がついた?」
ローラは、手に持った不格好な皿のようなものをミリアに差し出した。
「ご飯、食べて」
「・・ありがと」
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わたしは、何を。
邪神の腕の中で。
ミリアは、思い出して頬が熱くなる。
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