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第4章 社交界の陰謀
4ー13 ドラグーン騎兵隊
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4ー13 ドラグーン騎兵隊
マイヒナの話によると彼の故郷は、今、滅びようとしているらしい。
何千年と続いてきた一族を滅ぼそうとしているのは、戦争だった。
マイヒナの故郷は、アイヒミューゼン王国とシュタウト王国の狭間にある。
かつて俺がドラグーン騎兵隊にいた頃、両国は、常に小競り合いをしていた。
そして、その小競り合いの舞台となるのは、マイヒナの故郷であるクルエイサーと呼ばれるエルフの国だった。
エルフたちは、人間の争いに巻き込まれ、その故郷は戦場にされた。
それでも彼らは、その地を離れなかった。
いや。
彼らは、その地を離れることができなかったのだ。
なぜなら、彼らが住む地には、この世界の要である『聖樹』があったからだ。
昔からマイヒナの一族は、『聖樹』の守り手と呼ばれていた。
エルフの森に守られたクルエイサー国の奥深くに『聖樹』はある。
エルフたちは、いわれない攻撃を受けていた。
アイヒミューゼン王国からすればそこにエルフの国があることは、邪魔なことでしかなかった。
エルフは、平和を好む。
アイヒミューゼン王国は、エルフの国を避けて進軍することよりエルフの国を蹂躙し進むことを選んだ。
それは、エルフとの全面戦争の始まりを意味していた。
エルフは、平和を好む一族だが、決して弱くはない。
全力で自分達の国へと侵略してくるアイヒミューゼン王国軍と戦うエルフたちに阻まれてこの数年間は、アイヒミューゼン王国軍は、足止めされていた。
このことに腹を立てたアイヒミューゼン王国軍は、クルエイサー国のすぐそばに攻撃の拠点である砦を作り、エルフ退治に本腰をいれることにしたらしい。
砦には俺のいたドラグーン騎兵隊が駐屯していた。
エルフからすればドラグーン騎兵隊は、とんでもない驚異だ。
クルエイサー国の多くのエルフが国を捨て逃れるべきだと主張した。
しかし、クルエイサーの首長は、それをよしとはしなかった。
「我々は、『聖樹』の守り手だ。我々がこの地を捨て逃げることは『聖樹』を見捨てることになる。それは、できないことだ」
彼らは、果敢に戦った。
しかし、相手は、世界で最強といわれるアイヒミューゼン王国のドラグーン騎兵隊だ。
エルフたちの敗色は、濃厚だった。
「我々は、どうしてもこの地を離れられないんです。我々がエルフの森を捨てることは、この世界の終わりを意味するからです」
マイヒナは、俺に話した。
俺は、しばし黙考した。
かつての俺が所属していた因縁のあるドラグーン騎兵隊が相手か。
アイヒミューゼン王国が呪いによって造り上げた最強の竜たちによって構成されたその部隊と戦うことは、俺にとっても躊躇せざるを得ないことだ。
それぐらい彼らは、強力な部隊だった。
マイヒナの話によると彼の故郷は、今、滅びようとしているらしい。
何千年と続いてきた一族を滅ぼそうとしているのは、戦争だった。
マイヒナの故郷は、アイヒミューゼン王国とシュタウト王国の狭間にある。
かつて俺がドラグーン騎兵隊にいた頃、両国は、常に小競り合いをしていた。
そして、その小競り合いの舞台となるのは、マイヒナの故郷であるクルエイサーと呼ばれるエルフの国だった。
エルフたちは、人間の争いに巻き込まれ、その故郷は戦場にされた。
それでも彼らは、その地を離れなかった。
いや。
彼らは、その地を離れることができなかったのだ。
なぜなら、彼らが住む地には、この世界の要である『聖樹』があったからだ。
昔からマイヒナの一族は、『聖樹』の守り手と呼ばれていた。
エルフの森に守られたクルエイサー国の奥深くに『聖樹』はある。
エルフたちは、いわれない攻撃を受けていた。
アイヒミューゼン王国からすればそこにエルフの国があることは、邪魔なことでしかなかった。
エルフは、平和を好む。
アイヒミューゼン王国は、エルフの国を避けて進軍することよりエルフの国を蹂躙し進むことを選んだ。
それは、エルフとの全面戦争の始まりを意味していた。
エルフは、平和を好む一族だが、決して弱くはない。
全力で自分達の国へと侵略してくるアイヒミューゼン王国軍と戦うエルフたちに阻まれてこの数年間は、アイヒミューゼン王国軍は、足止めされていた。
このことに腹を立てたアイヒミューゼン王国軍は、クルエイサー国のすぐそばに攻撃の拠点である砦を作り、エルフ退治に本腰をいれることにしたらしい。
砦には俺のいたドラグーン騎兵隊が駐屯していた。
エルフからすればドラグーン騎兵隊は、とんでもない驚異だ。
クルエイサー国の多くのエルフが国を捨て逃れるべきだと主張した。
しかし、クルエイサーの首長は、それをよしとはしなかった。
「我々は、『聖樹』の守り手だ。我々がこの地を捨て逃げることは『聖樹』を見捨てることになる。それは、できないことだ」
彼らは、果敢に戦った。
しかし、相手は、世界で最強といわれるアイヒミューゼン王国のドラグーン騎兵隊だ。
エルフたちの敗色は、濃厚だった。
「我々は、どうしてもこの地を離れられないんです。我々がエルフの森を捨てることは、この世界の終わりを意味するからです」
マイヒナは、俺に話した。
俺は、しばし黙考した。
かつての俺が所属していた因縁のあるドラグーン騎兵隊が相手か。
アイヒミューゼン王国が呪いによって造り上げた最強の竜たちによって構成されたその部隊と戦うことは、俺にとっても躊躇せざるを得ないことだ。
それぐらい彼らは、強力な部隊だった。
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