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第1章 奈落へ
1ー11 40階層
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1ー11 40階層
俺は、クルスの使いで奈落の40階層に降りることになった。
「1日だ」
クルスが俺に告げた。
「それまでに戻らなければお前は、もとの竜に戻ることになる」
今の俺は、チヒロから離れられない。
今、俺が人の、まあ、龍人とはいえ人形を保てているのはチヒロの力のおかげだ。
もし、長い時間、チヒロから離れれば俺にかけられた竜化の呪いは進行してしまう。
以前に比べればチヒロから離れてすごせる時間は延びてはいるが、それでも1日もすれば俺は、竜に戻ってしまうのだ。
そして、一度竜に戻れば再び人形に戻れるかどうかは、クルスにもわからない。
「なんで、俺がそんな危険をおかさなきゃいけないんだ?お前がいけよ」
俺が言うとクルスがふん、と鼻をならした。
「俺が行ければ俺が行くさ。今回は、お前じゃないとダメなんだよ」
「俺じゃないとダメ?」
俺は、眉をひそめた。
俺は、最近、37階層の辺りでクルスのお使いをして冒険者の真似事をしている。
最初は、薬草の採取やらちょっとした魔物の討伐とかだったが、次第に俺は、この辺りで頭角をあらわしてきていた。
この前は、一人で巨大なジャバロックという魔物を倒した。
ジャバロックというのは、奈落でも最下層の方にしかいない巨大な飛竜だ。
なぜか、奈落の上層に現れたそいつを俺は、軽々一人で討伐した。
それには、クルスも驚きを隠せなかった。
「もしかしたらお前は、魔王にも匹敵する力を持っているのかもしれんな」
クルスが小声で呟いたのを俺は、きいてしまった。
はい?
俺は、キョトンとしてしまった。
俺が魔王並みだって?
確かに俺は、強くなりたいと思っている。
それは、俺から全てを奪った連中に復讐をしたいからだ。
そして、人に戻って、幸せに暮らすため。
決して、魔王になりたいわけじゃない。
もし、魔王認定されたりしたら外の連中に討伐されてしまうじゃないか!
とにかく俺は、もう、ここで悪目立ちはしたくなかった。
魔王に敵視されるのも困るしな!
そういうわけで40階層へ行くことを俺は、拒もうとしていた。
するとクルスは、深いため息をついた。
「40階層に行けばあのお方に会えるっていうのにな。残念なことだな、ロイド」
「なんだと?」
俺は、クルスを見た。
クルスがあのお方というのは、俺とチヒロをクルスに保護させたやつのことだった。
俺は、なぜ、俺たちを助けてくれたのかをそいつにききたかった。
もちろん、礼も言いたい。
俺は、悩んだ末にクルスの言う通りに40階層へと行くことにした。
俺は、クルスの使いで奈落の40階層に降りることになった。
「1日だ」
クルスが俺に告げた。
「それまでに戻らなければお前は、もとの竜に戻ることになる」
今の俺は、チヒロから離れられない。
今、俺が人の、まあ、龍人とはいえ人形を保てているのはチヒロの力のおかげだ。
もし、長い時間、チヒロから離れれば俺にかけられた竜化の呪いは進行してしまう。
以前に比べればチヒロから離れてすごせる時間は延びてはいるが、それでも1日もすれば俺は、竜に戻ってしまうのだ。
そして、一度竜に戻れば再び人形に戻れるかどうかは、クルスにもわからない。
「なんで、俺がそんな危険をおかさなきゃいけないんだ?お前がいけよ」
俺が言うとクルスがふん、と鼻をならした。
「俺が行ければ俺が行くさ。今回は、お前じゃないとダメなんだよ」
「俺じゃないとダメ?」
俺は、眉をひそめた。
俺は、最近、37階層の辺りでクルスのお使いをして冒険者の真似事をしている。
最初は、薬草の採取やらちょっとした魔物の討伐とかだったが、次第に俺は、この辺りで頭角をあらわしてきていた。
この前は、一人で巨大なジャバロックという魔物を倒した。
ジャバロックというのは、奈落でも最下層の方にしかいない巨大な飛竜だ。
なぜか、奈落の上層に現れたそいつを俺は、軽々一人で討伐した。
それには、クルスも驚きを隠せなかった。
「もしかしたらお前は、魔王にも匹敵する力を持っているのかもしれんな」
クルスが小声で呟いたのを俺は、きいてしまった。
はい?
俺は、キョトンとしてしまった。
俺が魔王並みだって?
確かに俺は、強くなりたいと思っている。
それは、俺から全てを奪った連中に復讐をしたいからだ。
そして、人に戻って、幸せに暮らすため。
決して、魔王になりたいわけじゃない。
もし、魔王認定されたりしたら外の連中に討伐されてしまうじゃないか!
とにかく俺は、もう、ここで悪目立ちはしたくなかった。
魔王に敵視されるのも困るしな!
そういうわけで40階層へ行くことを俺は、拒もうとしていた。
するとクルスは、深いため息をついた。
「40階層に行けばあのお方に会えるっていうのにな。残念なことだな、ロイド」
「なんだと?」
俺は、クルスを見た。
クルスがあのお方というのは、俺とチヒロをクルスに保護させたやつのことだった。
俺は、なぜ、俺たちを助けてくれたのかをそいつにききたかった。
もちろん、礼も言いたい。
俺は、悩んだ末にクルスの言う通りに40階層へと行くことにした。
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