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第12章 二人の聖女
12ー10 お茶会
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12ー10 お茶会
交流戦が終わった。
ムスタファ王国の生徒たちが帰国する数日前にわたしは、リータ様にお茶会に招かれた。
といっても王宮の中庭で開かれた小さなお茶会だ。
席にはわたしとリータ様と二コティマス様だけ。
服装もそんな堅苦しいものではなくお互い部屋着程度の軽装だった。
王宮のメイドさんではない方がお茶を給仕してくれているところを見るとこのメイドさんは、ムスタファ王国からきた従者の方なのだろう。
小柄でかわいらしいメイドさんにわたしは、この方からエラード様がいろんな情報をききだしていたのかな、とか思っていた。
お茶は、このメルロープ王国のものとは違う花のようないい香りのする甘いお茶だった。
会が始まるとすぐにリータ様がわたしに礼を言われた。
「今回のこと、礼を言うわ、カイラ様」
「私からも礼をいうよ、カイラ」
二コティマス様からも礼を言われてわたしは、恐縮してしまった。
「そんな。わたしは、ただ、交流戦を戦っただけですから」
「でも、君がリータを守ってくれなかったらリータは、キルハの犠牲になっていたかもしれない」
二コティマス様がわたしを真摯な眼差しで見つめた。
「君には、ほんとに礼をいってもいいたりないよ、カイラ」
結局。
キルハ様は、退学になり国を追われることになった。
というか、ルシーディア様とムスタファ王国国王との話し合いでそうなったのだという。
本当は、ムスタファ王国側は、キルハ様を見せしめのために処刑しようと考えていたらしい。
だが、ルシーディア様がキルハ様をメルロープ王国で預かることにされたのだ。
ムスタファ王国からすれば聖女の素質をもった者を処刑にするというような事態を免れることができたし、リータ様も守られたということにより我がメルロープ王国に大きな借りができたわけだ。
というか、ルシーディア様がいわれるにはキルハ様を預かることにしたのは、我がメルロープ王国の聖女であるアニノマス様の意向が大きかったのだという。
アニノマス様がキルハ様を預かりたいと望まれたのだ。
キルハ様は。
精霊の力によって己を守っていた魔法を全て失ったキルハ様は、まったく無防備な状態で王宮の地下にある牢獄に捕らわれていた。
近い内には、アニノマス様のいる聖女の神殿へと移送されるそうだ。
交流戦が終わった。
ムスタファ王国の生徒たちが帰国する数日前にわたしは、リータ様にお茶会に招かれた。
といっても王宮の中庭で開かれた小さなお茶会だ。
席にはわたしとリータ様と二コティマス様だけ。
服装もそんな堅苦しいものではなくお互い部屋着程度の軽装だった。
王宮のメイドさんではない方がお茶を給仕してくれているところを見るとこのメイドさんは、ムスタファ王国からきた従者の方なのだろう。
小柄でかわいらしいメイドさんにわたしは、この方からエラード様がいろんな情報をききだしていたのかな、とか思っていた。
お茶は、このメルロープ王国のものとは違う花のようないい香りのする甘いお茶だった。
会が始まるとすぐにリータ様がわたしに礼を言われた。
「今回のこと、礼を言うわ、カイラ様」
「私からも礼をいうよ、カイラ」
二コティマス様からも礼を言われてわたしは、恐縮してしまった。
「そんな。わたしは、ただ、交流戦を戦っただけですから」
「でも、君がリータを守ってくれなかったらリータは、キルハの犠牲になっていたかもしれない」
二コティマス様がわたしを真摯な眼差しで見つめた。
「君には、ほんとに礼をいってもいいたりないよ、カイラ」
結局。
キルハ様は、退学になり国を追われることになった。
というか、ルシーディア様とムスタファ王国国王との話し合いでそうなったのだという。
本当は、ムスタファ王国側は、キルハ様を見せしめのために処刑しようと考えていたらしい。
だが、ルシーディア様がキルハ様をメルロープ王国で預かることにされたのだ。
ムスタファ王国からすれば聖女の素質をもった者を処刑にするというような事態を免れることができたし、リータ様も守られたということにより我がメルロープ王国に大きな借りができたわけだ。
というか、ルシーディア様がいわれるにはキルハ様を預かることにしたのは、我がメルロープ王国の聖女であるアニノマス様の意向が大きかったのだという。
アニノマス様がキルハ様を預かりたいと望まれたのだ。
キルハ様は。
精霊の力によって己を守っていた魔法を全て失ったキルハ様は、まったく無防備な状態で王宮の地下にある牢獄に捕らわれていた。
近い内には、アニノマス様のいる聖女の神殿へと移送されるそうだ。
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