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第6章 タイタノス
6ー7 心のままに
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6ー7 心のままに
陸竜の操縦は、陸竜の首もとにある神経の辺りにある操者のための小屋のようなところで行う。
そこで竜と魂を繋いだ操者が竜に語りかけ竜を動かすのだ。
とても集中力がいることで、一度の旅で数人の竜の操者が交代で操縦する。
「竜にとっては、俺たちゃハエみたいなもんだよ」
トマスは、わたしたちに話した。
トマスは、このフレイの操者のリーダーだ。
「この陸竜で旅すりゃ早いし魔物に襲われることもない。いいことばっかだ」
わたしは、陸竜の旅の最後に陸竜のフレイにティンパロの演奏を捧げたいとトマスに話した。
「ああ?」
トマスは、ぶっきらぼうに応じた。
「なんでも勝手にすりゃいいが、フレイのご機嫌をそこねるのだけはやめてくれよ」
わたしは、このことをラティマ先生に話した。
するとラティマ先生は、すごく乗り気になってご自分の楽器を貸してくださるとまで言ってくれた。
ちなみにラティマ先生のティンパロは、たった3台しか現存しないといわれている名器なのだそうだ。
こうしてわたしとラティマ先生は、陸竜の背の上の町で演奏会をすることになった。
わたしは、タイタノスでの演奏会のために持ってきた衣装を身に付けて演奏することになった。
「本番前のいい予行練習になるわね、カイラ」
ラティマ先生は、ひらひらの薄絹を重ねた舞台衣裳を身に付けて微笑んだ。
わたしたちのつかうティンパロは、鍵盤を降り立たんで持ち歩くことができるのだが、ラティマ先生は、それをさらに持ち運び用の収納魔法具に納めていた。
それほど大切な楽器なのだ。
開かれた鍵盤は、魔法の力で空中に浮かび上がる。
それを奏者は、体の回りに浮遊させながら演奏する。
楽器は、生き物のように鳴く。
空気を直接振動させて音を発するティンパロは、貴族の子女のたしなみとされてはいるがなかなか扱いにくい楽器なのだ。
わたしたちは、フレイの町の人々にお願いして町の広場を使わせてもらうことにした。
別に宣伝したわけでもないのに、フレイの町の住人に旅人たち、それに手の空いた竜の操者たちも集まっていた。
初めて人前で演奏するので気後れしているわたしにラティマ先生が笑顔で告げた。
「大丈夫。心のままに奏でたらいいのよ、カイラ」
陸竜の操縦は、陸竜の首もとにある神経の辺りにある操者のための小屋のようなところで行う。
そこで竜と魂を繋いだ操者が竜に語りかけ竜を動かすのだ。
とても集中力がいることで、一度の旅で数人の竜の操者が交代で操縦する。
「竜にとっては、俺たちゃハエみたいなもんだよ」
トマスは、わたしたちに話した。
トマスは、このフレイの操者のリーダーだ。
「この陸竜で旅すりゃ早いし魔物に襲われることもない。いいことばっかだ」
わたしは、陸竜の旅の最後に陸竜のフレイにティンパロの演奏を捧げたいとトマスに話した。
「ああ?」
トマスは、ぶっきらぼうに応じた。
「なんでも勝手にすりゃいいが、フレイのご機嫌をそこねるのだけはやめてくれよ」
わたしは、このことをラティマ先生に話した。
するとラティマ先生は、すごく乗り気になってご自分の楽器を貸してくださるとまで言ってくれた。
ちなみにラティマ先生のティンパロは、たった3台しか現存しないといわれている名器なのだそうだ。
こうしてわたしとラティマ先生は、陸竜の背の上の町で演奏会をすることになった。
わたしは、タイタノスでの演奏会のために持ってきた衣装を身に付けて演奏することになった。
「本番前のいい予行練習になるわね、カイラ」
ラティマ先生は、ひらひらの薄絹を重ねた舞台衣裳を身に付けて微笑んだ。
わたしたちのつかうティンパロは、鍵盤を降り立たんで持ち歩くことができるのだが、ラティマ先生は、それをさらに持ち運び用の収納魔法具に納めていた。
それほど大切な楽器なのだ。
開かれた鍵盤は、魔法の力で空中に浮かび上がる。
それを奏者は、体の回りに浮遊させながら演奏する。
楽器は、生き物のように鳴く。
空気を直接振動させて音を発するティンパロは、貴族の子女のたしなみとされてはいるがなかなか扱いにくい楽器なのだ。
わたしたちは、フレイの町の人々にお願いして町の広場を使わせてもらうことにした。
別に宣伝したわけでもないのに、フレイの町の住人に旅人たち、それに手の空いた竜の操者たちも集まっていた。
初めて人前で演奏するので気後れしているわたしにラティマ先生が笑顔で告げた。
「大丈夫。心のままに奏でたらいいのよ、カイラ」
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