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18 ダンジョンと奴隷と支配者の関係(2)

18-3 ペット?

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                    18ー3  ペット?

   俺は、ラビーネのマッサージの申し出を丁重に断ると風呂からあがった。
   ラビーネは、タオルを渡したり、服を差し出したりとかいがいしく俺の世話を焼いてくれた。
    「人間って、ほんとに尻尾がないんですね」
   「はい?」
    俺は、ラビーネに言われて思わず笑ってしまった。
   「普通は、人には尻尾はないな」
    妙に感じ入った様子のラビーネにじっと見つめられて、俺は、頬が熱くなるのを覚えていた。
    「恥ずかしいよ、あまり見ないで」
     俺は、ラビーネが身に纏っているのと同じような白いワンピースのような服に袖を通した。
    「そうしてると、まるで、尻尾のない竜人みたい」
    ラビーネは、俺を村の広場へと導いた。
   そこには、大きなテーブルがいくつも並べられ、多くの竜人たちが席について俺が来るのを待っていた。
    「メリッサ!」
    俺と同じような服を身に付けたアル兄たちが中央のテーブルについていた。
    俺は、ラビーネに案内されて彼らの真ん中に座った。
   「勇者様は、やっぱり真ん中でないと」
    ラビーネは、にっこりと微笑んだ。
   そして、それを合図に俺たちを歓迎するパーティーが始まった。
    竜人の女たちは、どのテーブルにもたくさんの料理を配っていった。
    クロは、テーブルに積み上げられた肉の塊に齧りついていた。
   「エルフの村の飯も悪くはなかったんだが、やっぱ、肉がないとな、肉が」
    エルフは、菜食だったのでここ何日か、俺たちは、干し肉以外の肉を口にしていなかった。
    うまそうに食っているクロを見て、ロマさんは、笑顔を浮かべた。
   「いい食べっぷりねぇ、クロちゃん」
    「クロ!恥ずかしいからあんまりがっつくんじゃない!」
    俺は、クロにそっと小声で囁いた。
   「まるで、俺がお前に餌を与えていないみたいじゃないか!」
    「まあ、ふふふっ」
     ロマさんは、微笑ましげに笑った。
    「クロくんは、メリッサちゃんのペットだったのかしら」
    「ペット?」
    クロがなんだかしょげているのを、俺は、横目に言った。
   「それより、俺たち早く第9階層に行かないと」
   「まあ」
    ロマさんは、溜め息をついた。
   「このダンジョンのコアを壊して、ここに閉じ込められている全ての者を解放するために?」
    
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