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13 デビュタントと5人の男たち
13-7 お付き合いしてみよう!
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13ー7 お付き合いしてみよう!
サイナス辺境伯は、確か、けっこういい年だったような。
「若く見えるけど、あの人、けっこうな年なんじゃ?」
「ああ」
父様は、答えた。
「今年で38才だそうだ」
マジかよ?
俺は、笑ってしまった。
俺より26才も年上じゃねぇの!
ていうか、父様より年上?
「なんでそんなとち狂ったことをあの人は言い出したんだ?」
俺は、呟いた。
すると母様が取り繕うように応じた。
「あなたに一目惚れしたんですって」
はい?
俺は、ハトマメだった。
なんで?
ガキの頃から知ってるような俺になんで今更一目惚れ?
「とにかく」
父様が咳払いをした。
「お断りするなら早い方が」
「でも」
俺は、父様をうかがった。
「この話を断ることは、父様たちにとってよくないことなんじゃ?それに、あの人には、俺のことも気づかれてるし」
「安心しろ、メリッサ。父さんたちは、嫌がるお前を無理矢理嫁がせる気はないからね。それに、サイナス辺境伯も、断ったからといってお前のことを言いふらしたりはしないだろう」
「俺」
俺は、少し考えてから答えた。
「サイナス辺境伯とお付き合いしてみるよ」
「本気か?」
父様が椅子から転げ落ちそうになるぐらい驚いていた。
「親子ほども年が違うんだぞ?断っても誰もおかしいとは思わないだろうし、今のお前の立場からすれば、なんの問題もない。それなのに、か?メリッサ」
「そうよ」
母様も味方してくれていた。
「お断りしてもかまわないのよ、メリッサ」
「でも」
俺は、改めて答える。
「あの人と付き合ってみたいんだ」
夕食後、俺がばあちゃんに送る手紙を部屋で書いているとあわてふためいた様子のアル兄が飛び込んできた。
「サイナス辺境伯と婚約するって本当なのか?メル」
「いや、まだ婚約するかどうかはわからないけど」
俺は、アル兄を見た。
アル兄は、珍しく取り乱していた。
俺は、兄さんをなだめる様に答えた。
「まだ、国のばあちゃんにも相談しなきゃいけないし、わからないよ」
「本当に?」
アル兄が俺に詰め寄った。
「そんなこと絶対に国からの許可なんておりないぞ。この国の守りの要である辺境伯が外国の姫、それも王位継承者と婚約するなんて!」
「別に、それならそれでもいいし」
俺は、兄さんから目をそらした。
「ただ、知りたいと思ってさ」
「何を?」
「俺が男の人を愛せるのかどうかを」
俺の言葉にアル兄が目を三角にして捲し立てた。
「そんなことにサイナス辺境伯を巻き込むなんてダメだ!あの人は、普通に善良ないい人だぞ。っていうか、そんなことのために付き合う必要はないだろ?ぼ、僕が」
「僕が?」
俺は、首を傾げて兄さんのことを見つめていた。
アル兄は、ぐっと言葉を飲み込んだ。
「とにかく、僕は、反対だからな!」
あるアル兄は、そういうと部屋から出ていった。
サイナス辺境伯は、確か、けっこういい年だったような。
「若く見えるけど、あの人、けっこうな年なんじゃ?」
「ああ」
父様は、答えた。
「今年で38才だそうだ」
マジかよ?
俺は、笑ってしまった。
俺より26才も年上じゃねぇの!
ていうか、父様より年上?
「なんでそんなとち狂ったことをあの人は言い出したんだ?」
俺は、呟いた。
すると母様が取り繕うように応じた。
「あなたに一目惚れしたんですって」
はい?
俺は、ハトマメだった。
なんで?
ガキの頃から知ってるような俺になんで今更一目惚れ?
「とにかく」
父様が咳払いをした。
「お断りするなら早い方が」
「でも」
俺は、父様をうかがった。
「この話を断ることは、父様たちにとってよくないことなんじゃ?それに、あの人には、俺のことも気づかれてるし」
「安心しろ、メリッサ。父さんたちは、嫌がるお前を無理矢理嫁がせる気はないからね。それに、サイナス辺境伯も、断ったからといってお前のことを言いふらしたりはしないだろう」
「俺」
俺は、少し考えてから答えた。
「サイナス辺境伯とお付き合いしてみるよ」
「本気か?」
父様が椅子から転げ落ちそうになるぐらい驚いていた。
「親子ほども年が違うんだぞ?断っても誰もおかしいとは思わないだろうし、今のお前の立場からすれば、なんの問題もない。それなのに、か?メリッサ」
「そうよ」
母様も味方してくれていた。
「お断りしてもかまわないのよ、メリッサ」
「でも」
俺は、改めて答える。
「あの人と付き合ってみたいんだ」
夕食後、俺がばあちゃんに送る手紙を部屋で書いているとあわてふためいた様子のアル兄が飛び込んできた。
「サイナス辺境伯と婚約するって本当なのか?メル」
「いや、まだ婚約するかどうかはわからないけど」
俺は、アル兄を見た。
アル兄は、珍しく取り乱していた。
俺は、兄さんをなだめる様に答えた。
「まだ、国のばあちゃんにも相談しなきゃいけないし、わからないよ」
「本当に?」
アル兄が俺に詰め寄った。
「そんなこと絶対に国からの許可なんておりないぞ。この国の守りの要である辺境伯が外国の姫、それも王位継承者と婚約するなんて!」
「別に、それならそれでもいいし」
俺は、兄さんから目をそらした。
「ただ、知りたいと思ってさ」
「何を?」
「俺が男の人を愛せるのかどうかを」
俺の言葉にアル兄が目を三角にして捲し立てた。
「そんなことにサイナス辺境伯を巻き込むなんてダメだ!あの人は、普通に善良ないい人だぞ。っていうか、そんなことのために付き合う必要はないだろ?ぼ、僕が」
「僕が?」
俺は、首を傾げて兄さんのことを見つめていた。
アル兄は、ぐっと言葉を飲み込んだ。
「とにかく、僕は、反対だからな!」
あるアル兄は、そういうと部屋から出ていった。
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