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4 賢者の石の宿主は、賢者なんですか?

4-11 名付け親に会いに行く。

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      4ー11   名付け親に会いに行く。

   ミランダは、俺とアル兄の名付け親だった。
    なんでも父様のかつての師匠だとか言ってたけどな。
      父様は、本来魔法剣士と呼ばれる存在だ。
   でも、父様は、剣士としての自分に誇りを持っているから普段はほとんど魔法を使うことはなかった。
   ミランダは、父様の魔法の師匠らしかった。
    ガキの頃に何度か会ったことがあるんだが、人当たりのいい近所のおばちゃんっで感じの人だ。
   「あのおばちゃん、そんな偉い人だったのか」
   「ミランダ様を知っているのか?」
    「まあ、知っているといえば知ってるかな」
   俺は、昔会ったときのことを思い出して、溜め息をついた。
   5才のときに会ったときは、確か、すごいゴスロリのドレスを着せられたんだった。
   「俺の名付け親なんだけど、ちょっと苦手で」
   うん?
   3人が俺を見る目つきがあきらかに変わってきている?
   俺は、なんか嫌な予感がしていた。
   「どうか、我々の報告書をミランダ様に届けてもらえないか?」
    うわっ、やっぱり?
   俺は、3人の方をちらっと見ると、助けを求めるようにクロを見た。
   「別にいいじゃないか。久しぶりにミランダさんに会いに行けば喜ばれるぞ、メリッサ」
    クロが他人事のように言う。
   まあ、クロは、な。
   俺は、恨めしそうにクロのことを見つめた。
    クロは、どっちかというと猫より犬派のミランダさんからあまり好かれてないからな。
   「・・いいよ、届けても」
   俺は、気がすすまなかったけど答えた。
   「では」
    「ただし、あんたたちも一緒に行くことが条件だ」
   「しかし・・」
    3人が困ったような表情をして俺に言った。
   「我々は、空船に乗ることも許されないだろう。それどころか、恐らく、生きていることがわかれば殺されかねない」
    「それは、俺だって同じじゃね?」
    俺は、かぶっと手に持っていた串刺しのキノコにかぶりついてモグモグゴックンしてから言った。
    「俺だって、もしかしたら無事じゃすまないというか、殺されるかもしれない」
   「それは・・」
    「俺は、まだ死にたくない。それは、あんたたちだって同じだろ?」
   俺は、にぱっと笑った。
   「じゃあ、みんなで生きて帰ろうじゃないか?」
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