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6 婚姻という呪い

6ー5 呪いに縛られて

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 6ー5 呪いに縛られて

 屋敷の外は、しんと冷えていた。
 この北の辺境の地にもうすぐ冬がくる。
 人々は、家にこもって冬を過ごすのだろう。
 僕は、服の袖をまくりあげて畑へと向かった。
 もう、北風が冷たかったけど畑のその場所だけは、春のように暖かかった。
 僕は、そこに空間魔法をつかって常に春のような状態を保っていた。
 そこには、リザロ草の一群がそよそよと風にそよいでいた。
 一株移植しただけだったがなぜか、数日でこんなにも繁ってしまった。
 僕が身をていしているだけのことはある。
 だって、土壌を改良して温度を保つためにかなりの魔法を使っているからな。
 魔法を使ってエロエロモードになった僕は、ロイの手で慰められたのだ。
 しかも、ロイは、二度目の婚姻の儀式までは、本番はしないとかいってしてくれなかったから。
 僕は、ムラムラと体の奥が疼いたまま堪え続けるしかなかった。
 僕は、はぁっと熱い吐息を漏らした。
 何が祝福なもんか!
 こんな呪われた体、もう嫌だ!
 僕のことを救えるのは、エリアンぐらいだけどエリアンは、僕を救う気なんてないし。
 他にこの呪いを解けそうな人物は、というと。
 「ヤマト、か」
 僕は、スコップで土を掘り返しながら呟いた。
 ヤマトは、噂によるとまだルーザの街に逗留しているらしい。
 僕は。
 もう一度、ヤマトに会いに行かなくてはならない、と思っていた。
 別に、ヤマトが好きだとか嫌いだとか、そんなことは関係ない。
 ただ、この呪いを解いて欲しいだけ。
 でも。
 僕は、ヤマトに抱かれてから体の飢えが酷くなっているのを感じていた。
 前は、すぐにおさまっていた状態異常がなんだかずっと体の内で燻っている。
 体が。
 欲望を覚えてしまったのだ。
 ヤマトに犯されてから僕の体は、前よりもよけいに求めてしまうようになっていた。
 僕は、熱く昂る肉体を抱えて吐息をついた。
 きっと、ヤマトのせいだ。
 あいつが僕に呪いをかけた。
 だから、こんなに僕の体は、欲を求めるようになってしまったんだ。
 僕の体は、いくつもの呪いに縛られてもう、ぐちゃぐちゃだ。
 
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