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4 ダンジョンでどっきり!?

4ー10 見学しよう

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 4ー10 見学しよう

 もしも警護してくれているクラウス殿下たちがやられたとしてもわたしには、この鎧があった。
 この鎧なら例え爆弾が近くで爆発しても大丈夫だ。
 なんせご先祖様由来の伝説の鎧だし。
 ダンジョンに入ったわたしたちパーティーは、順調に進んでいた。
 ダンジョン内の小物の魔物たちは、すでに先行している生徒たちによって倒されていたし、残っているのはスライムくらいのものだった。
 もしかしてこの鎧は、やりすぎだったのかも、と思いかけた頃、前方から先を行っていた連中が駆けてきた。
 なんだ?
 「どうした?」
 走っていく連中の中の一人を捕まえてライナ様が問うとその生徒は、答えた。
 「ば、化け物が!」
 「化け物?」
 生徒は、ライナ様の手を振り払って逃げていった。
 「とにかく、こんなのがいるなんてきいてなかったんで!」
 言い捨てるように叫んで走り去っていく後ろ姿を見つめてわたしは、確信していた。
 本当のダンジョンマスターが出現している?
 だとすると急がなくては!
 このままだとアレクシスに先を越されてしまう。
 わたしは、急いでダンジョンマスターの部屋へと走り出した。
 「アリシア!危険だわ!」
 マリアンナ様が止めようとしたがここで止まるわけにはいかない。
 わたしは、ダンジョンマスターの部屋の扉に手をかけた。
 押し開くとそこにはなんかいい服を身に付けた骸骨と対峙するアレクシスとオルトとロドニーの姿があった。
 何?
 この人たち、パーティーを組んでるの?
 見ているとなかなか善戦しているようだった。
 オルトとロドニーが前衛で、アレクシスが後衛をつとめているようだ。
 うん。
 アンデッドのボスキャラ相手によくやっている。
 わたしは、彼等の邪魔にならないところに避けて座り込むと彼等の戦闘を見守ることにした。
 イケメンたちとマリアンナ様もわたしの隣に座り込んだ。
 「ちょっと!あんたたち、手助けしようとかおもわないわけ?」
 イライラした様子でアレクシスが怒鳴ったので、わたしは、驚いて声を漏らした。
 「ええっ?」
 わたしは、鎧から取り出したお茶をカップに注いでみんなに配りながら応じた。
 「だって、邪魔したら悪いし」
 クラウス殿下たちもうんうん、と頷いている。
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