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4 ダンジョンでどっきり!?
4ー7 ちょっとした小地獄図
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4ー7 ちょっとした小地獄図
ダンジョンのあるジェンナの街は、王都から馬車で半日ほどいったところにある迷宮都市だ。
学園の生徒たちは数ヵ所の宿屋に班ごとにわかれて宿泊することになっていた。
わたしたちが乗った馬車は、ビックリするほど立派な宿屋の前に停まった。
まあ、なにしろ王太子様のおられる班だしな。
だが、そんなことよりも何よりわたしは、馬車から降りられることを喜んでいた。
うきうきと降りるわたし。
なんだか、うつむいてそっと降りていくイケメンたち。
そして、わけもなくスッキリとした表情の悪役令嬢。
「行きの馬車の中で何があったの?」
アレン先生に訊ねられたが、わたしは、笑顔で答えた。
「何もありませんでしたよ、アレン先生」
嘘です。
いろんなことがありました。
わたしが惚れ薬を飲ませた結果、馬車の中は、おかしな雰囲気になっていった。
なぜか、前屈みになっているイケメンたち。
そして、しなだれかかってくる悪役令嬢。
ちょっとした小地獄図だ。
わたしは、ひたすら無になっていた。
「暑くないか?」
クラウス殿下がみなにきいた。
腰巾着のライナ様と正直者のサイラス様が頷いた。
マリアンナ様も服の襟元をくつろがせて淑女らしからぬ熱い吐息を漏らしている。
うん?
なんだろう、この感じ。
そこはかとなくヤバイ感じ。
惚れ薬のせいで発情したイケメンたちとわたしの間に緊張感が走る。
このままそっとしといてほしい。
だが、そんな願い事は叶うはずもなかった。
「アルトグレイス、いや、アリシア嬢。君、その鎧を脱いだら?」
ライナ様が笑顔でわたしに訊ねた。
うわっ!
なんか下心丸見えのイケメンって初めて見た!
「そ、そうだよ、アリシア。鎧を脱いだ方がいい」
サイラス様も切羽詰まった様子でわたしの方へと手を伸ばしてくる。
まるで鎧を奪い取らんばかりの勢いにわたしがひるんでいるとマリアンナ様がきっと3人を睨み付けた。
さすが、最強の悪役令嬢。
一言、お願いします!
わたしがわくわくしているとマリアンナ様が一括した。
「みんな、嫌がる女子を無理矢理なんていけませんわ!」
「し、しかし、姉上」
サイラス様が不満げな表情を浮かべる。
「姉上は、アリシア嬢の鎧を脱がせたくはないのですか?」
「それは・・」
マリアンナ様がちらっとわたしを見た。
「脱がせたいわ。でも、こういうことは本人の気持ちが大切でしょ?」
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だが、そんなことよりも何よりわたしは、馬車から降りられることを喜んでいた。
うきうきと降りるわたし。
なんだか、うつむいてそっと降りていくイケメンたち。
そして、わけもなくスッキリとした表情の悪役令嬢。
「行きの馬車の中で何があったの?」
アレン先生に訊ねられたが、わたしは、笑顔で答えた。
「何もありませんでしたよ、アレン先生」
嘘です。
いろんなことがありました。
わたしが惚れ薬を飲ませた結果、馬車の中は、おかしな雰囲気になっていった。
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そして、しなだれかかってくる悪役令嬢。
ちょっとした小地獄図だ。
わたしは、ひたすら無になっていた。
「暑くないか?」
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うん?
なんだろう、この感じ。
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このままそっとしといてほしい。
だが、そんな願い事は叶うはずもなかった。
「アルトグレイス、いや、アリシア嬢。君、その鎧を脱いだら?」
ライナ様が笑顔でわたしに訊ねた。
うわっ!
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まるで鎧を奪い取らんばかりの勢いにわたしがひるんでいるとマリアンナ様がきっと3人を睨み付けた。
さすが、最強の悪役令嬢。
一言、お願いします!
わたしがわくわくしているとマリアンナ様が一括した。
「みんな、嫌がる女子を無理矢理なんていけませんわ!」
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「姉上は、アリシア嬢の鎧を脱がせたくはないのですか?」
「それは・・」
マリアンナ様がちらっとわたしを見た。
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