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2 うきうき学園生活?

2ー5 アレクシス

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 2ー5 アレクシス

 「アリシア」
 唐突に誰かに背後から声をかけられて、わたしは、驚いて振り向いた。
 そこには、アレクシスの姿があった。
 アレクシスは、かなりきつい眼差しでわたしに話しかけた。
 「ちょっと話があるんだけど」
 わたしは、アレクシスに手を捕まれて講堂の裏へと引っ張っていかれた。
 「ちょ、手が痛いんですけど!」
 わたしが訴えるとやっとアレクシスはわたしの手を離してくれた。
 「あんた、もしかして転生者じゃないの?」
 アレクシスの言葉にわたしは、はっとして顔をあげた。
 アレクシスは、ふん、と鼻を鳴らした。
 「やっぱりね」
 アレクシスは、わたしと同じ転生者だった?
 わたしが混乱しているのをよそにアレクシスは、話し始めた。
 「この世界が『夜と霧の恋人たち』の世界だってことは知ってるわよね?」
 わたしが頷くとアレクシスは、続けた。
 「あんた、何をたくらんでるわけ?」
 はい?
 わたしは、アレクシスに詰め寄られて呆気にとられていた。
 なんでわたしがなんかたくらんでると思うわけ?
 わたしは、慌てて言った。
 「なにもたくらんでなんて」
 「とぼけないで!」
 アレクシスがきっ、とわたしを睨み付けた。
 「ほんとならヒロインが入学してくる筈なのに、何?ヒロインが行方不明?しかも、あんたと接触した直後に。何かあるとしかおもえないでしょ!」
 「そんなのこっちが聞きたいわ!」
 わたしは、アレクシスに言い返した。
 「マリアさんは、たぶん、恋仲の幼馴染みと駆け落ちしたんだと思うけど・・別にわたしが何かしたわけじゃ」
 「なら、なんでロドニ-様とベタベタしてるのよ!」
 アレクシスが言うので、わたしは、答えた。
 「別に、ベタベタしてるわけじゃないし。ロドニ-は、ただの弟だもの」
 「じゃあ、もう、あたしの邪魔をしないで!邪魔したら、婚約破棄とかじゃすまなくしてやるからね!」
 そう言い捨てるとアレクシスは、踵を返して足音高く去っていった。
 マジですか?
 というか、アレクシスって、前世女の子だったの?
 なんで、ヒロインのかわりに攻略対象者を狙ってるわけ?
 何より。
 「性格悪!」
 わたしは、低くうめいた。
 このままあいつに好きなようにさせておいていいのか?
 いや。
 他の攻略対象はともかく、ロドニ-だけは、守らなくては!

 
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