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8 拐われて
8ー11 愛してる!
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8ー11 愛してる!
「俺も」
俺は、エドをぎゅっと抱いて告げた。
「もう2度とエドのこと、離さない!」
どんなに蔑まれようとも、俺は、もうエドから逃げようとしたりはしない。
それから。
数年の時が過ぎて。
俺とエドは、この世界で初の男同士の夫婦となって幸せに暮らしていた。
俺たちの子供は、グレイアース・アデレイドと名付けられた。
赤みがかった黒髪のグレイアースは、とても聡明な子供でほんとに手がかからなかった。
ある日。
乳母に連れられて俺の部屋に来たグレイアースは、俺の部屋の文机に置かれた猫とクマの人形の置物に目を止めると突然泣き出した。
泣いて泣いて。
そのまま眠ってしまったグレイアースは、次に目覚めたときには、人が変わってしまったように俺には思われた。
なんだか、一気に大人びてしまって。
でも、まだまだ、子供で。
もう、そんなの卒業したと思っていたのに急に俺と一緒に寝ると駄々をこねたり、エドにライバル心を持つようになったり。
そして。
急に、グレイアースの心の声がきこえるようになった。
番の声しかきこえない筈なのに?
でも、グレイアースは、かわいくて。
愛おしくて。
俺とエドの子だ。
しかし、この前まで弟が欲しいとか言っていたのに、急に、もう、兄弟はいらないとか言い出したし。
俺は、いろいろ心配していた。
エドも。
「時々、お前を盗られるんじゃないかと思うことがあって・・つまり、嫉妬しているんだ」
そうエドは、俺に話した。
俺は、笑ってエドに告げた。
「そんなことないよ、エド。俺の旦那様は、エドだけだし」
俺たちは、キスをした。
けど。
それをそっとグレイアースが覗いていたことを俺は、気づいていた。
きっと、男の子は、父親にライバル心を持つからかな?
でも。
俺は、悪い気はしてなかった。
最初の子供は、恋人っていうしな。
でも。
そろそろグレイアースに兄弟をつくってやってもいいのかも、とか思っている。
要するに、俺たちは、幸せだってこと。
エドと俺は、見つめあって微笑みを浮かべ、指を絡ませる。
愛している。
みんな、愛してる。
俺に言えるのは、それだけだった。
うん。
案外、女神の祝福も悪くはなかったのかもしれないな。
「俺も」
俺は、エドをぎゅっと抱いて告げた。
「もう2度とエドのこと、離さない!」
どんなに蔑まれようとも、俺は、もうエドから逃げようとしたりはしない。
それから。
数年の時が過ぎて。
俺とエドは、この世界で初の男同士の夫婦となって幸せに暮らしていた。
俺たちの子供は、グレイアース・アデレイドと名付けられた。
赤みがかった黒髪のグレイアースは、とても聡明な子供でほんとに手がかからなかった。
ある日。
乳母に連れられて俺の部屋に来たグレイアースは、俺の部屋の文机に置かれた猫とクマの人形の置物に目を止めると突然泣き出した。
泣いて泣いて。
そのまま眠ってしまったグレイアースは、次に目覚めたときには、人が変わってしまったように俺には思われた。
なんだか、一気に大人びてしまって。
でも、まだまだ、子供で。
もう、そんなの卒業したと思っていたのに急に俺と一緒に寝ると駄々をこねたり、エドにライバル心を持つようになったり。
そして。
急に、グレイアースの心の声がきこえるようになった。
番の声しかきこえない筈なのに?
でも、グレイアースは、かわいくて。
愛おしくて。
俺とエドの子だ。
しかし、この前まで弟が欲しいとか言っていたのに、急に、もう、兄弟はいらないとか言い出したし。
俺は、いろいろ心配していた。
エドも。
「時々、お前を盗られるんじゃないかと思うことがあって・・つまり、嫉妬しているんだ」
そうエドは、俺に話した。
俺は、笑ってエドに告げた。
「そんなことないよ、エド。俺の旦那様は、エドだけだし」
俺たちは、キスをした。
けど。
それをそっとグレイアースが覗いていたことを俺は、気づいていた。
きっと、男の子は、父親にライバル心を持つからかな?
でも。
俺は、悪い気はしてなかった。
最初の子供は、恋人っていうしな。
でも。
そろそろグレイアースに兄弟をつくってやってもいいのかも、とか思っている。
要するに、俺たちは、幸せだってこと。
エドと俺は、見つめあって微笑みを浮かべ、指を絡ませる。
愛している。
みんな、愛してる。
俺に言えるのは、それだけだった。
うん。
案外、女神の祝福も悪くはなかったのかもしれないな。
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