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4 女神の祝福?
4ー12 騎士団
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4ー12 騎士団
「もういいぞ、リチャード」
俺が振り向くとそこにはくつろいだ姿でベッドに腰かけているレイダース騎士団長がいた。
レイダース騎士団長は、俺を手招きすると俺に隣に座るようにと命じた。
俺が隣に腰を下ろすとレイダース騎士団長は、頷きそのまましばらく前面の空間を睨んでいた。
その精悍な横顔を俺は、眺めていた。
レイダース騎士団長は、騎士の中の騎士だ。
すべての騎士たちが憧れる騎士。
それが彼だ。
俺もそうだ。
学生の頃、まだ、騎士団の副団長だった彼が王立学園の騎士科の剣技の授業に講師として来ていた。
俺は、彼のファンになった。
彼は、誰にでも公平に厳しい講師で俺は、よく居残りを命じられていた。
剣を振り回すこともろくにできない俺にレイダース副騎士団長は、腕立て伏せを命じたものだ。
だが、いくらやっても筋肉がつかない俺にレイダース副騎士団長は、険しい表情をしていたのを覚えている。
それでも俺を見限ることなく俺が王立学園を卒業する際にはわざわざお祝いの手紙をくれた
小柄で童顔な俺は、就職先がなくて困っていた。
なかなか俺のようなタイプを欲しがる者はいない。
どこの商会も、冒険者ギルドですら俺を必要とはしなかった。
そんな中、レイダース副騎士団長だけが俺を必要としてくれた。
「騎士団にこないか?」
俺は、騎士団に入ることなど到底無理だとわかっていたが、俺なんかに声をかけてくれたレイダース副騎士団長の気持ちが嬉しかった。
そして、騎士団の入団試験に参加した俺は、射手として騎士団に採用されることになった。
もし、レイダース副騎士団長がいなければ俺は、今ごろ路頭に迷っていたかもしれない。
あれからもう、9年。
レイダース副騎士団長は、その間に、騎士団長に出世したが、俺は、最下層のモブ騎士団員のままだ。
それでもレイダース騎士団長の俺への態度は変わらなかった。
昔も今も、レイダース騎士団長は、俺に厳しい。
それは、特別に目をかけてくれているからだと俺は、思っている。
レイダース騎士団長は、例え、才能がない万年モブの騎士団員にだって全力でぶつかってきてくれるのだ。
ふと、俺は、レイダース騎士団長の思念に気づいて耳を傾けた。
『もう、今夜こそ、リチャードを俺のものにする!決めた!リチャードをどこかの誰かに渡すぐらいなら俺のものにしてやる!今夜、リチャードの体を暴いて、俺のものでリチャードの体を開いて。俺の証をその体に刻んでやる!』
「もういいぞ、リチャード」
俺が振り向くとそこにはくつろいだ姿でベッドに腰かけているレイダース騎士団長がいた。
レイダース騎士団長は、俺を手招きすると俺に隣に座るようにと命じた。
俺が隣に腰を下ろすとレイダース騎士団長は、頷きそのまましばらく前面の空間を睨んでいた。
その精悍な横顔を俺は、眺めていた。
レイダース騎士団長は、騎士の中の騎士だ。
すべての騎士たちが憧れる騎士。
それが彼だ。
俺もそうだ。
学生の頃、まだ、騎士団の副団長だった彼が王立学園の騎士科の剣技の授業に講師として来ていた。
俺は、彼のファンになった。
彼は、誰にでも公平に厳しい講師で俺は、よく居残りを命じられていた。
剣を振り回すこともろくにできない俺にレイダース副騎士団長は、腕立て伏せを命じたものだ。
だが、いくらやっても筋肉がつかない俺にレイダース副騎士団長は、険しい表情をしていたのを覚えている。
それでも俺を見限ることなく俺が王立学園を卒業する際にはわざわざお祝いの手紙をくれた
小柄で童顔な俺は、就職先がなくて困っていた。
なかなか俺のようなタイプを欲しがる者はいない。
どこの商会も、冒険者ギルドですら俺を必要とはしなかった。
そんな中、レイダース副騎士団長だけが俺を必要としてくれた。
「騎士団にこないか?」
俺は、騎士団に入ることなど到底無理だとわかっていたが、俺なんかに声をかけてくれたレイダース副騎士団長の気持ちが嬉しかった。
そして、騎士団の入団試験に参加した俺は、射手として騎士団に採用されることになった。
もし、レイダース副騎士団長がいなければ俺は、今ごろ路頭に迷っていたかもしれない。
あれからもう、9年。
レイダース副騎士団長は、その間に、騎士団長に出世したが、俺は、最下層のモブ騎士団員のままだ。
それでもレイダース騎士団長の俺への態度は変わらなかった。
昔も今も、レイダース騎士団長は、俺に厳しい。
それは、特別に目をかけてくれているからだと俺は、思っている。
レイダース騎士団長は、例え、才能がない万年モブの騎士団員にだって全力でぶつかってきてくれるのだ。
ふと、俺は、レイダース騎士団長の思念に気づいて耳を傾けた。
『もう、今夜こそ、リチャードを俺のものにする!決めた!リチャードをどこかの誰かに渡すぐらいなら俺のものにしてやる!今夜、リチャードの体を暴いて、俺のものでリチャードの体を開いて。俺の証をその体に刻んでやる!』
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