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4 女神の祝福?
4ー11 呼び出し
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4ー11 呼び出し
「・・チャード・・リチャード!」
俺は、リィンに揺り起こされた。
慌ててベッドから起き上がる。
俺、いつの間にか眠っていた?
窓の外は、すでに暗くなっていた。
俺は、目を擦りながらベッドの上に体を起こして座った。
「呑気な奴だな」
リィンが呆れた様子で俺に告げた。
「団長が部屋に来いってさ」
俺は、どきん、と心臓が跳ねるのを感じた。
いよいよきたか!
俺は、リィンに応えた。
「わかった」
リィンは、俺に用件を伝えるとすぐに部屋を出ていった。おそらくこれからみなで酒場にでも出掛けるのだろう。
俺は、憂鬱だった。
俺もみんなと酒場に行きたい。
しかし、俺は、酒が弱いし。
何よりレイダース騎士団長の呼び出しを無視しては後が大変だし。
俺は、ゆっくりと重い腰を上げると寮の2階の最奥にあるレイダース騎士団長の部屋へと向かった。
2階の連中は、夜遊び組が多いので2階はしん、と静まり返っていた。
俺は、薄暗い廊下をできるだけゆっくりと進んでいくとドアを3回ノックした。
「レイダース騎士団長、リチャード・ライナス・トマソンズ参りました!」
中からの返事はなかった。
その代わり、レイダース騎士団長の思念が伝わってきた。
『来た!リチャードが俺の部屋に!ああ、だがしかし、リチャードは、遊びにきたのではないのだ。俺は、奴を罰せねばならん!朝帰りなんて!いや、正確には、リチャードが戻ったのは昼前だったらしい。いったい何をしていたんだ?もしかしたらリチャードの兄たちのもとに行っていたのかも。しかし、リチャードは、騎士団に入ってから一度も兄達の住む王都の家には戻っていない。楽観的なことは考えられない。おそらく』
俺は、軽くノックをするとドアを開いた。
「入ります!」
俺が入っていくとレイダース騎士団長は、ベッドに腰かけて湯を使っていたようだった。
上半身裸で床に置いた桶の中の湯で濡らした布で体を拭いていた。
俺は、慌ててレイダース騎士団長に背をむけた。
「す、すみません、レイダース騎士団長!返事が遅かったので・・」
「かまわん。少し待ってろ」
背を向けた俺にレイダース騎士団長の思念がまとわりつくのを感じた。
『リチャード・・ほんのりと頬を染めて恥じ入って。なんて可愛らしいんだ。まるで乙女のようだ。』
「・・チャード・・リチャード!」
俺は、リィンに揺り起こされた。
慌ててベッドから起き上がる。
俺、いつの間にか眠っていた?
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「呑気な奴だな」
リィンが呆れた様子で俺に告げた。
「団長が部屋に来いってさ」
俺は、どきん、と心臓が跳ねるのを感じた。
いよいよきたか!
俺は、リィンに応えた。
「わかった」
リィンは、俺に用件を伝えるとすぐに部屋を出ていった。おそらくこれからみなで酒場にでも出掛けるのだろう。
俺は、憂鬱だった。
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中からの返事はなかった。
その代わり、レイダース騎士団長の思念が伝わってきた。
『来た!リチャードが俺の部屋に!ああ、だがしかし、リチャードは、遊びにきたのではないのだ。俺は、奴を罰せねばならん!朝帰りなんて!いや、正確には、リチャードが戻ったのは昼前だったらしい。いったい何をしていたんだ?もしかしたらリチャードの兄たちのもとに行っていたのかも。しかし、リチャードは、騎士団に入ってから一度も兄達の住む王都の家には戻っていない。楽観的なことは考えられない。おそらく』
俺は、軽くノックをするとドアを開いた。
「入ります!」
俺が入っていくとレイダース騎士団長は、ベッドに腰かけて湯を使っていたようだった。
上半身裸で床に置いた桶の中の湯で濡らした布で体を拭いていた。
俺は、慌ててレイダース騎士団長に背をむけた。
「す、すみません、レイダース騎士団長!返事が遅かったので・・」
「かまわん。少し待ってろ」
背を向けた俺にレイダース騎士団長の思念がまとわりつくのを感じた。
『リチャード・・ほんのりと頬を染めて恥じ入って。なんて可愛らしいんだ。まるで乙女のようだ。』
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