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4 女神の祝福?
4ー6 本当の力
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4ー6 本当の力
俺は、いつしか快楽の中で意識を手放していた。
夢の中でたゆたいながら俺は、うっすらと微笑んでいた。
「気持ちよかったんだね?リチャード・ライナス」
誰かの声に俺は、目を開いた。
辺りは、白い雲の中のようで何も見えない。
「君が喜んでくれて何よりだよ」
その声に俺は、言い返そうとしたが声が出なかった。
俺は、口をはくはくしながらなんとか声を出そうとしていたが、だめだった。
声の主は、俺に向かって告げた。
「無事に番に出会えたんだね、リチャード・ライナス」
番?
俺は、なんのことかわからずに首を傾げた。
「エドワード・フィン・アデレイドは、君に優しくしてくれたかい?」
声の主がきいた。
「君を深く愛してくれた?」
いや。
俺は、なぜか、涙が溢れるのを止められなかった。
彼は、俺をいかせるだけで決して抱こうとはしなかった。
抱いてくれなかった。
俺は、すすりあげながら、頭を振っていた。
ちょっと待ってくれ!
なんで、俺がエドワードに抱かれたがってるみたいになってるんだ?
だいたい、全てがおかしいし!
俺が、エドワードに感じてるなんて!
それに、第一、女神の祝福が変だし!
どうしてエドワードの声だけがダイレクトに伝わってくるんだ?
まあ、レイダース騎士団長もそうだけどな。
急に女神の祝福が強化されたのは、なぜなんだ?
「それは、君の準備ができたからだよ、リチャード・ライナス」
声の主は、囁いた。
「僕が君に与えた祝福は、別に心の声がきこえるという力じゃなかったんだよ」
はい?
俺は、信じられない気持ちで一杯だった。
俺に与えられた祝福が違うって?
どういうこと?
「僕が君に与えた祝福は、運命の相手と結ばれて愛の結晶を産み出す力だ」
声が俺に話した。
「つまり、君は、男でありながら愛する人の子供を生むことができるってことだよ、リチャード・ライナス」
なんですと?
驚いている俺をよそに声の主は話し続けた。
「君のその心の声が聞こえる能力は、番の声をきくためのものだ。そして、君は、番の子供を身ごもることができるんだよ」
俺は、いつしか快楽の中で意識を手放していた。
夢の中でたゆたいながら俺は、うっすらと微笑んでいた。
「気持ちよかったんだね?リチャード・ライナス」
誰かの声に俺は、目を開いた。
辺りは、白い雲の中のようで何も見えない。
「君が喜んでくれて何よりだよ」
その声に俺は、言い返そうとしたが声が出なかった。
俺は、口をはくはくしながらなんとか声を出そうとしていたが、だめだった。
声の主は、俺に向かって告げた。
「無事に番に出会えたんだね、リチャード・ライナス」
番?
俺は、なんのことかわからずに首を傾げた。
「エドワード・フィン・アデレイドは、君に優しくしてくれたかい?」
声の主がきいた。
「君を深く愛してくれた?」
いや。
俺は、なぜか、涙が溢れるのを止められなかった。
彼は、俺をいかせるだけで決して抱こうとはしなかった。
抱いてくれなかった。
俺は、すすりあげながら、頭を振っていた。
ちょっと待ってくれ!
なんで、俺がエドワードに抱かれたがってるみたいになってるんだ?
だいたい、全てがおかしいし!
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それに、第一、女神の祝福が変だし!
どうしてエドワードの声だけがダイレクトに伝わってくるんだ?
まあ、レイダース騎士団長もそうだけどな。
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「それは、君の準備ができたからだよ、リチャード・ライナス」
声の主は、囁いた。
「僕が君に与えた祝福は、別に心の声がきこえるという力じゃなかったんだよ」
はい?
俺は、信じられない気持ちで一杯だった。
俺に与えられた祝福が違うって?
どういうこと?
「僕が君に与えた祝福は、運命の相手と結ばれて愛の結晶を産み出す力だ」
声が俺に話した。
「つまり、君は、男でありながら愛する人の子供を生むことができるってことだよ、リチャード・ライナス」
なんですと?
驚いている俺をよそに声の主は話し続けた。
「君のその心の声が聞こえる能力は、番の声をきくためのものだ。そして、君は、番の子供を身ごもることができるんだよ」
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