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3 婚活どころじゃありません!
3ー8 2人の作家
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3ー8 2人の作家
『どういうことだ?』
エドワードの心がざわつくのがわかった。
『この令嬢が『ラムナ・リグニアス』だって?そんなまさか!『ラムナ・リグニアス』は、男の筈だ!』
俺も、いろいろききたいことがあった。
ラミリアは、すっかり青ざめてしまっていた。
俺は、ラミリアに椅子に座るように声をかけた。ラミリアは、こくりと頷くと俺の横の椅子に腰を下ろした。
ちょうど店のメイドが注文したお茶と菓子を持ってきたので俺たちは、しばらく黙っていた。
が、エドワードの心は、ざわめいていた。
『まさか、あの内容をこの令嬢が書いているというのか?そんなことがあるわけがない!あれは、男だからこそわかるものだ!絶対に、女なわけがないのだ!』
ラミリアは、お茶を一口飲むと、ふぅっと吐息をついた。
「リチャード。ずっと黙っていてごめんなさい」
それから、ラミリアは、ゆっくりと話し始め、俺とエドワードは、彼女の話しに耳を傾けた。
それによると、『ラムナ・リグニアス』は、二人いるということらしい。
かつて、活動していた『ラムナ・リグニアス』は、作家になり数年活動しただけで活動を休止したのだという。
「私は、その、『ラムナ・リグニアス』の作品に感銘を受け、その名前をよみがえらせたかったの。それで、彼の名前を使って作品を書き始めたの」
ラミリアがぐすっと鼻をすすった。
「ほんとは、もっと早くに話したかったの。でも、作品を楽しみにしてくれているみなさんのことを思うとなかなか言い出せなくて・・」
俺は、エドワードのことをうかがった。
彼は、相変わらず無表情で何を考えているのか表情からはわからない。
だが。
『そうだったのか?どうりで最近の『ラムナ・リグニアス』の作品は、なんというか・・品がないとは思っていたんだ。あまりにも直情的過ぎる嫌いがあると思っていた。だが、それはそれでなかなか楽しめ・・いや、読みごたえがあってよいのでは』
そうなの?
俺は、ラミリアに声をかけた。
「大丈夫だ。だって、昔の『ラムナ・リグニアス』は、まったく活動してないんだろう?なら、問題ないだろう。今は、君が『ラムナ・リグニアス』だよ、ラミリア」
『どういうことだ?』
エドワードの心がざわつくのがわかった。
『この令嬢が『ラムナ・リグニアス』だって?そんなまさか!『ラムナ・リグニアス』は、男の筈だ!』
俺も、いろいろききたいことがあった。
ラミリアは、すっかり青ざめてしまっていた。
俺は、ラミリアに椅子に座るように声をかけた。ラミリアは、こくりと頷くと俺の横の椅子に腰を下ろした。
ちょうど店のメイドが注文したお茶と菓子を持ってきたので俺たちは、しばらく黙っていた。
が、エドワードの心は、ざわめいていた。
『まさか、あの内容をこの令嬢が書いているというのか?そんなことがあるわけがない!あれは、男だからこそわかるものだ!絶対に、女なわけがないのだ!』
ラミリアは、お茶を一口飲むと、ふぅっと吐息をついた。
「リチャード。ずっと黙っていてごめんなさい」
それから、ラミリアは、ゆっくりと話し始め、俺とエドワードは、彼女の話しに耳を傾けた。
それによると、『ラムナ・リグニアス』は、二人いるということらしい。
かつて、活動していた『ラムナ・リグニアス』は、作家になり数年活動しただけで活動を休止したのだという。
「私は、その、『ラムナ・リグニアス』の作品に感銘を受け、その名前をよみがえらせたかったの。それで、彼の名前を使って作品を書き始めたの」
ラミリアがぐすっと鼻をすすった。
「ほんとは、もっと早くに話したかったの。でも、作品を楽しみにしてくれているみなさんのことを思うとなかなか言い出せなくて・・」
俺は、エドワードのことをうかがった。
彼は、相変わらず無表情で何を考えているのか表情からはわからない。
だが。
『そうだったのか?どうりで最近の『ラムナ・リグニアス』の作品は、なんというか・・品がないとは思っていたんだ。あまりにも直情的過ぎる嫌いがあると思っていた。だが、それはそれでなかなか楽しめ・・いや、読みごたえがあってよいのでは』
そうなの?
俺は、ラミリアに声をかけた。
「大丈夫だ。だって、昔の『ラムナ・リグニアス』は、まったく活動してないんだろう?なら、問題ないだろう。今は、君が『ラムナ・リグニアス』だよ、ラミリア」
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