32 / 117
3 婚活どころじゃありません!
3ー4 夢の中で
しおりを挟む
3ー4 夢の中で
「泣くな」
俺の耳元でレイダース騎士団長が囁いた。俺は、鼻をすすりながらなんとか話した。
「でも・・俺、俺・・こんな・・」
「戦場では」
レイダース騎士団長が低い声で俺に話した。
「いろいろなことが起こるものだ。時には、堪えがたいことが起こることもある。だが、それに堪えてこそ一人前の騎士といえるのだ」
うん?
俺は、なんかいい感じにまとめようとしているレイダース騎士団長の言葉に首を傾げつつも頷いた。
レイダース騎士団長は、無言で俺を抱き上げベッドにうつ伏せに横たわらせると俺のひりひりと腫れ上っている尻をつぅっと優しく撫でた。
『ずいぶんと腫れている。やはり、やりすぎたようだな。リチャードにはすまないことをしてしまった。この償いはしなくてはなるまい。だが、ともかく今は、治療をしてやらなくては』
「待っていろ、リチャード」
レイダース騎士団長は、静かに部屋を出ていった。
俺は、シーツに顔を埋めると声をころして泣いた。
こんなこと、堪えられない!
子供のように尻を叩かれた上に、こんな・・・
恥ずかしい!
もう、消えてしまいたい。
レイダース騎士団長は、すぐに戻ってきた。そして、何か冷たいものを俺の尻に塗り込めていった。
ひんやりとして冷たくて。
俺は、気持ちよさに低く声を漏らした。
「・・んぅっ・・」
「今夜のことは、俺が悪かった」
薬を塗りながらレイダース騎士団長が
低い声で俺に話した。
「お前のことを案ずるあまりとはいえ少し、やりすぎてしまった。すまない、リチャード」
レイダース騎士団長は、薬を塗り終わるとすぐに部屋を出ていった。
『すまない、リチャード。俺の歪んだ欲望のためにお前を傷つけてしまった。こんなにも尻を腫らして。しかし、リチャードは、確かに感じていた。私の手の中で気をやった。リチャード・・俺には、お前の気持ちがわからない。俺は、嫌われているのだとばかり思っていたが・・俺は、どうしてやればいいんだ?』
俺は、そのまま、顔を伏せて泣いている内にいつしか眠ってしまった。
眠りの中で俺は、夢を見ていた。
それは、なまめかしくて、官能的な夢で。
俺は、夢の中で、何者かわからない男の手で肉体を暴かれた。
身体中を撫で擦られ俺は、心地よさに声を漏らし喘いでいた。
なんで?
俺は、男に感じているんだ?
夢の中の男が俺に囁いた。
『愛しているよ、ライナス。お前だけを永遠に愛している』
「泣くな」
俺の耳元でレイダース騎士団長が囁いた。俺は、鼻をすすりながらなんとか話した。
「でも・・俺、俺・・こんな・・」
「戦場では」
レイダース騎士団長が低い声で俺に話した。
「いろいろなことが起こるものだ。時には、堪えがたいことが起こることもある。だが、それに堪えてこそ一人前の騎士といえるのだ」
うん?
俺は、なんかいい感じにまとめようとしているレイダース騎士団長の言葉に首を傾げつつも頷いた。
レイダース騎士団長は、無言で俺を抱き上げベッドにうつ伏せに横たわらせると俺のひりひりと腫れ上っている尻をつぅっと優しく撫でた。
『ずいぶんと腫れている。やはり、やりすぎたようだな。リチャードにはすまないことをしてしまった。この償いはしなくてはなるまい。だが、ともかく今は、治療をしてやらなくては』
「待っていろ、リチャード」
レイダース騎士団長は、静かに部屋を出ていった。
俺は、シーツに顔を埋めると声をころして泣いた。
こんなこと、堪えられない!
子供のように尻を叩かれた上に、こんな・・・
恥ずかしい!
もう、消えてしまいたい。
レイダース騎士団長は、すぐに戻ってきた。そして、何か冷たいものを俺の尻に塗り込めていった。
ひんやりとして冷たくて。
俺は、気持ちよさに低く声を漏らした。
「・・んぅっ・・」
「今夜のことは、俺が悪かった」
薬を塗りながらレイダース騎士団長が
低い声で俺に話した。
「お前のことを案ずるあまりとはいえ少し、やりすぎてしまった。すまない、リチャード」
レイダース騎士団長は、薬を塗り終わるとすぐに部屋を出ていった。
『すまない、リチャード。俺の歪んだ欲望のためにお前を傷つけてしまった。こんなにも尻を腫らして。しかし、リチャードは、確かに感じていた。私の手の中で気をやった。リチャード・・俺には、お前の気持ちがわからない。俺は、嫌われているのだとばかり思っていたが・・俺は、どうしてやればいいんだ?』
俺は、そのまま、顔を伏せて泣いている内にいつしか眠ってしまった。
眠りの中で俺は、夢を見ていた。
それは、なまめかしくて、官能的な夢で。
俺は、夢の中で、何者かわからない男の手で肉体を暴かれた。
身体中を撫で擦られ俺は、心地よさに声を漏らし喘いでいた。
なんで?
俺は、男に感じているんだ?
夢の中の男が俺に囁いた。
『愛しているよ、ライナス。お前だけを永遠に愛している』
675
お気に入りに追加
1,253
あなたにおすすめの小説
総受けルート確定のBLゲーの主人公に転生してしまったんだけど、ここからソロエンドを迎えるにはどうすればいい?
寺一(テライチ)
BL
──妹よ。にいちゃんは、これから五人の男に抱かれるかもしれません。
ユズイはシスコン気味なことを除けばごくふつうの男子高校生。
ある日、熱をだした妹にかわって彼女が予約したゲームを店まで取りにいくことに。
その帰り道、ユズイは階段から足を踏みはずして命を落としてしまう。
そこに現れた女神さまは「あなたはこんなにはやく死ぬはずではなかった、お詫びに好きな条件で転生させてあげます」と言う。
それに「チート転生がしてみたい」と答えるユズイ。
女神さまは喜んで願いを叶えてくれた……ただしBLゲーの世界で。
BLゲーでのチート。それはとにかく攻略対象の好感度がバグレベルで上がっていくということ。
このままではなにもしなくても総受けルートが確定してしまう!
男にモテても仕方ないとユズイはソロエンドを目指すが、チートを望んだ代償は大きくて……!?
溺愛&執着されまくりの学園ラブコメです。
美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜
飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。
でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。
しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。
秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。
美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。
秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。
婚約破棄された婚活オメガの憂鬱な日々
月歌(ツキウタ)
BL
運命の番と巡り合う確率はとても低い。なのに、俺の婚約者のアルファが運命の番と巡り合ってしまった。運命の番が出逢った場合、二人が結ばれる措置として婚約破棄や離婚することが認められている。これは国の法律で、婚約破棄または離婚された人物には一生一人で生きていけるだけの年金が支給される。ただし、運命の番となった二人に関わることは一生禁じられ、破れば投獄されることも。
俺は年金をもらい実家暮らししている。だが、一人で暮らすのは辛いので婚活を始めることにした。
婚約破棄されるなり5秒で王子にプロポーズされて溺愛されてます!?
野良猫のらん
BL
侯爵家次男のヴァン・ミストラルは貴族界で出来損ない扱いされている。
なぜならば精霊の国エスプリヒ王国では、貴族は多くの精霊からの加護を得ているのが普通だからだ。
ところが、ヴァンは風の精霊の加護しか持っていない。
とうとうそれを理由にヴァンは婚約破棄されてしまった。
だがその場で王太子ギュスターヴが現れ、なんとヴァンに婚約を申し出たのだった。
なんで!? 初対面なんですけど!?!?
推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
転生したけど赤ちゃんの頃から運命に囲われてて鬱陶しい
翡翠飾
BL
普通に高校生として学校に通っていたはずだが、気が付いたら雨の中道端で動けなくなっていた。寒くて死にかけていたら、通りかかった馬車から降りてきた12歳くらいの美少年に拾われ、何やら大きい屋敷に連れていかれる。
それから温かいご飯食べさせてもらったり、お風呂に入れてもらったり、柔らかいベッドで寝かせてもらったり、撫でてもらったり、ボールとかもらったり、それを投げてもらったり───ん?
「え、俺何か、犬になってない?」
豹獣人の番大好き大公子(12)×ポメラニアン獣人転生者(1)の話。
※どんどん年齢は上がっていきます。
※設定が多く感じたのでオメガバースを無くしました。
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる