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3 婚活どころじゃありません!
3ー1 脱げ!
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3ー1 脱げ!
グレイアース・ディア・レイダース
齢30歳にして第3騎士団の騎士団長を任されている豪傑。
そして、癖のある団員たちから尊敬され、頼られ、兄のように慕われ、時には、父のような存在でもあるレイダース騎士団長。
俺もまた、みなと同じようにレイダース騎士団長を敬い、慕っている。
そのレイダース騎士団長が・・
「服を脱ぐんだ、トマソンズ」
レイダース騎士団長が俺に命じた。
「はやく、脱げ。やましいことがなければ脱げる筈だろう?」
俺は、騎士団長の言葉が信じられず固まっていた。
『やはり、リチャードは、アデレイドと深い仲になっているのか?だから・・情事の痕を隠すために服を脱ごうとしないのか?くっ!こんなことになるのなら、はやく自分のものにしてしまっておけばよかった。俺の愛しいリチャードがあんな男の手で汚されるとは・・』
いやっ!
汚されてなんてねぇし!
俺は、上着に手をかけた。
俺は、腹が立っていた。
エドワード・フィン・アデレイドのせいで尊敬するレイダース騎士団長にあらぬ誤解を受けていることにたいしてめたくちゃ怒っていた。
それに、俺を疑っているレイダース騎士団長にも。
俺は、本当に誰にも汚されてなんていないっていうのに!
俺は、上着とシャツを続けて脱ぎ捨てると、ズボンに手をかけた。
一瞬、レイダース騎士団長が息を詰めるのがわかった。
俺は、一気にズボンと下履きを下ろして脱ぎ去った。
一糸まとわぬ俺の姿を前にレイダース騎士団長は、しばし無言で立ち尽くしていた。
俺は、体を両手で隠していたが、それでもレイダース騎士団長の舐めるような視線を感じずにはいられなかった。
「これで・・気が済みましたか?」
俺は、怒りに震える声を発した。
「俺が、無実だとわかってもらえましたか?」
『・・確かに、リチャードの肢体には、情事の痕はみられない。だが、安心はできない。もしかしたら、大切に愛するタイプの男ではないだけで、すでにリチャードの処女は、奪われている可能性が否定できない。これは、確かめてみなくてはなるまい。いや、これは、別に俺の個人的な欲望に基づいてではなく、騎士団長として団の秩序を守るためにやらなくてはならないことであり、俺がリチャードの体を暴きたいというわけでは、まあ、ちょっとは、リチャードの体を隅々まで確かめたいとは思っているが、しかし、ただ、見るだけでは俺がただのスケベ爺のようだし』
グレイアース・ディア・レイダース
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そのレイダース騎士団長が・・
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レイダース騎士団長が俺に命じた。
「はやく、脱げ。やましいことがなければ脱げる筈だろう?」
俺は、騎士団長の言葉が信じられず固まっていた。
『やはり、リチャードは、アデレイドと深い仲になっているのか?だから・・情事の痕を隠すために服を脱ごうとしないのか?くっ!こんなことになるのなら、はやく自分のものにしてしまっておけばよかった。俺の愛しいリチャードがあんな男の手で汚されるとは・・』
いやっ!
汚されてなんてねぇし!
俺は、上着に手をかけた。
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それに、俺を疑っているレイダース騎士団長にも。
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俺は、一気にズボンと下履きを下ろして脱ぎ去った。
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俺は、体を両手で隠していたが、それでもレイダース騎士団長の舐めるような視線を感じずにはいられなかった。
「これで・・気が済みましたか?」
俺は、怒りに震える声を発した。
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『・・確かに、リチャードの肢体には、情事の痕はみられない。だが、安心はできない。もしかしたら、大切に愛するタイプの男ではないだけで、すでにリチャードの処女は、奪われている可能性が否定できない。これは、確かめてみなくてはなるまい。いや、これは、別に俺の個人的な欲望に基づいてではなく、騎士団長として団の秩序を守るためにやらなくてはならないことであり、俺がリチャードの体を暴きたいというわけでは、まあ、ちょっとは、リチャードの体を隅々まで確かめたいとは思っているが、しかし、ただ、見るだけでは俺がただのスケベ爺のようだし』
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