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4 魔法学園の花ですか?(3)
4ー9 死の翼
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4ー9 死の翼
夜も更けた頃、俺は、なんだか胸騒ぎがして起き出した。
嫌な予感がする。
これは、魔族の気配だ。
俺は、そっと夜営地から離れようとした。
「どうされましたか?オルナム様」
近くで寝ていたロタが俺の後を追ってきた。
これは、まずい。
もしも魔族との戦いになればロタもただではすまない。
俺は、ロタを巻き込みたくはない。
「ちょっとおしっこだ」
俺が言うとロタが頬を染めた。
「お気をつけて」
そういうロタに俺は、軽く手を振った。
そして。
俺は、誰もついて来ないことを確認してから地を蹴って駆け出した。
できるだけ遠くへ。
誰一人として巻き込むことがないように。
俺は、走った。
果てしない草原を数十分走るともう人の気配も感じられなくなった。
俺は、立ち止まると誰にともなく話しかけた。
「いるんだろ?」
俺の目の前。
5メートルほど離れた場所に闇が凝った。
上半身は、人間の女。
薄い金色の髪を長く伸ばした美しい女は、どこか見覚えがあるような気がした。
そして、下半身は、何百本もの触手が延びている。
赤黒い触手の下半身は、うねうねと不気味にうねっている。
「私によく気づいたな」
女がにっと笑った。
「さすがは、姉上を倒しただけのことはある」
そういわれて俺は、合点がいった。
こいつは、前に俺のもとに忍んできた魔族の姉妹なのだ。
「どうりで殺気がすごいわけだ」
俺は、口元を歪めた。
「おかげですぐにわかったよ」
「ふん」
その女は、俺を睨み付けた。
赤い口元から黒い長い舌を出して唇をぺろりと嘗めた。
「言うな。我々には、言葉など必要ない」
女の言葉に俺も頷く。
「ああ、そうだな」
「では」
女が俺に艶然と微笑んだ。
「殺し合おうじゃないか」
俺は、剣を抜いた。
女が俺に触手を伸ばしてきたのを切り払い、俺は、女に下から斬りかかった。
だが、女の体には傷一つつけることができない。
女の体は、固い鱗でおおわれていた。
俺は、歯こぼれした剣を魔法で強化した。
そして、再び、今度は、上段から斬りかかる。
女は、俺の剣を触手で受け止めた。
「無駄無駄!そんななまくらでは私は斬れはしない!」
俺は、剣から手を離した。
触手が俺に襲いかかる。
俺は、最初の死を覚悟した。
そのとき。
俺の前に人影が走り出た。
その人影を触手が貫いたのを俺は見た。
「ロタ!」
倒れ込んでくるロタを俺は、抱き締めた。
「オルナム、様・・逃げて・・」
「ロタ!」
俺は、ロタの名を呼んだ。
だが。
ロタは、すでに事切れていた。
夜も更けた頃、俺は、なんだか胸騒ぎがして起き出した。
嫌な予感がする。
これは、魔族の気配だ。
俺は、そっと夜営地から離れようとした。
「どうされましたか?オルナム様」
近くで寝ていたロタが俺の後を追ってきた。
これは、まずい。
もしも魔族との戦いになればロタもただではすまない。
俺は、ロタを巻き込みたくはない。
「ちょっとおしっこだ」
俺が言うとロタが頬を染めた。
「お気をつけて」
そういうロタに俺は、軽く手を振った。
そして。
俺は、誰もついて来ないことを確認してから地を蹴って駆け出した。
できるだけ遠くへ。
誰一人として巻き込むことがないように。
俺は、走った。
果てしない草原を数十分走るともう人の気配も感じられなくなった。
俺は、立ち止まると誰にともなく話しかけた。
「いるんだろ?」
俺の目の前。
5メートルほど離れた場所に闇が凝った。
上半身は、人間の女。
薄い金色の髪を長く伸ばした美しい女は、どこか見覚えがあるような気がした。
そして、下半身は、何百本もの触手が延びている。
赤黒い触手の下半身は、うねうねと不気味にうねっている。
「私によく気づいたな」
女がにっと笑った。
「さすがは、姉上を倒しただけのことはある」
そういわれて俺は、合点がいった。
こいつは、前に俺のもとに忍んできた魔族の姉妹なのだ。
「どうりで殺気がすごいわけだ」
俺は、口元を歪めた。
「おかげですぐにわかったよ」
「ふん」
その女は、俺を睨み付けた。
赤い口元から黒い長い舌を出して唇をぺろりと嘗めた。
「言うな。我々には、言葉など必要ない」
女の言葉に俺も頷く。
「ああ、そうだな」
「では」
女が俺に艶然と微笑んだ。
「殺し合おうじゃないか」
俺は、剣を抜いた。
女が俺に触手を伸ばしてきたのを切り払い、俺は、女に下から斬りかかった。
だが、女の体には傷一つつけることができない。
女の体は、固い鱗でおおわれていた。
俺は、歯こぼれした剣を魔法で強化した。
そして、再び、今度は、上段から斬りかかる。
女は、俺の剣を触手で受け止めた。
「無駄無駄!そんななまくらでは私は斬れはしない!」
俺は、剣から手を離した。
触手が俺に襲いかかる。
俺は、最初の死を覚悟した。
そのとき。
俺の前に人影が走り出た。
その人影を触手が貫いたのを俺は見た。
「ロタ!」
倒れ込んでくるロタを俺は、抱き締めた。
「オルナム、様・・逃げて・・」
「ロタ!」
俺は、ロタの名を呼んだ。
だが。
ロタは、すでに事切れていた。
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