転生したら本でした~スパダリ御主人様の溺愛っぷりがすごいんです~

トモモト ヨシユキ

文字の大きさ
上 下
13 / 28

12 突然ですが、弟です。

しおりを挟む
     俺は、アークに口づけした。
    アークは、俺の中へと入ってきて、舌で俺の口中を味わい、貪った。
    俺も、舌を絡めてアークに応じる。
    あっという間に頭の中が白濁していく。俺は、夢中で手を伸ばしてアークの服を脱がせていった。
   アークの厚い胸板に手を添わせるとアークが吐息を漏らした。
   俺は、アークの上に股がって、アークの首もとから胸へとキスを降らせる。
   アークは、身じろぎして、くすくすと笑った。
   「くすぐったい」
    俺は、アークのズボンのベルトを外し、下着へと手を伸ばした。すでにアークの中心は、芯を持っていてじんわりと湿っていた。
    俺が下履きの紐をといて引き下ろすと、勢いよくアークのものが飛び出してきた。俺は、それに触れてそっと擦り出した。
    「ふっ・・・」
    アークのそれは、もう俺の中へと入りたがっていたけど、俺は、まだ準備ができていなかった。
    俺は、体をずらしてアークのものにおずおずと舌を這わせた。
   「んぅっ・・ユウ・・そんなこと、しなくてもいい」
    「俺がしたいんだよ。させて、アーク」
    俺は、アークを口に含みながら、自分の後孔へと指を差し込んでみた。
    くちゅくちゅ、と淫らな水音がきこえて、俺のそこは、俺の指を飲み込んでいった。
   もう、我慢できなかった。
   自分の指で拡げられただけでは、物足りない。
   はやく。
   アークのものをそこに受け入れたかった。
   俺は、アークの上に股がるとゆっくりと体を沈めていった。
   アークは、俺の腰に手を触れるだけで、俺の好きなようにさせてくれた。
   アークの大きくて固いものが俺の中へ入ってくる。その圧迫感に俺は、熱い吐息を漏らした。
    「んっ・・もう少し・・」
       俺は、一気に根本までアークを含んだ。
  「あっ・・んっ・・アーク・・俺の中、アークで、いっぱい・・」
   アークが俺の中で凶悪さを増していくのを感じて、俺は、苦しくて声を出した。
   「アーク、大きく、なって・・」
    「当然、だ。ユウの、こんなかわいいとこ、見せられてるんだからな」
    アークが俺の腰をぐぃっと強く掴んだ。
   「もう、我慢できない」
    アークが俺の体を持ち上げる。アークのものが失われていくのに、俺は、アークの下腹に手をついて言った。
   「抜けちゃう・・」
    アークは、すぐに俺の体を引き寄せ、下から俺を串刺しにした。奥まで届く快感に、俺は、体をそらせて声をあげた。
   「ぁあっ!・・お、く・・あたって、る・・」
    「もっと、欲しい。ユウ、もっと、だ」
    アークは、なおも俺の奥を目指して律動を繰り返した。俺も、アークを深く迎え入れたくて腰を揺らせた。
    もっと、深く。
   奥まで。
   「はぅっ・・んっ・・あァッ!いいっ!アーク」
    俺の前は、腹につくほど反り返っていた。
   いきたい!
   アークに深く強く突かれて、俺は、達してしまった。俺の放った精がアークの体の上に滴るのを、アークは、指ですくって舐めた。
   「ユウのは、甘い、な」
   「んっ!」
    俺のからだの中にいるアークが膨張してくる。アークは、俺の中に入ったまま体を起こし、俺を膝の上に抱き上げて俺を下から突き上げた。俺は、夢中でアークにしがみついた。
    「ぁ、あぁっ!も、だめぇっ!」
     「だめ、じゃないだろう、ユウ」
    アークは、俺の前に触れてそこを擦り出した。俺のそこは、いったばかりにもかかわらず、すぐに立ち上がってきた。
    俺は、いったばかりのところを責められて喘いだ。
   「あっ!も・・だめっ!」
    「抜いて欲しいのか?」
     アークが俺の中から抜き去ろうとしたので、俺は、思わず言った。
   「だめっ!抜いちゃ、だめっ!」
    「そうなのか?ユウ」
     アークがくすっと笑って、俺の中へとじゅぶっと戻ってくる。俺は、快感に身悶えしてまた達してしまった。
    アークは、苦しそうな吐息をついて、俺のことを一段と奥深く貫くと、そこに熱い精を放った。
    
      夜が明ける頃、俺とアークは、ベッドの中で抱き合っていた。
   「もう、朝か」
    「・・うん」
     「名残惜しいな」
     アークが言って俺の体を抱き寄せた時、突然、地響きがして爆音が轟いた。
   「なんだ?」
    アークが飛び起きた。
    部屋の外が騒がしくなる。
    アークは、下着とズボンをはくと、俺に言った。
   「ちょっと、様子を見てくる」
    俺もベッドを出て、床に落ちていたアークのシャツを羽織った。アークのシャツは、俺には大きくて、俺は、すっぽりと包み込まれた。
    俺は、カーテンを開けて窓の外を見た。
   山城を取り囲む外壁の上に二人の人影が見えた。
    敵、だ!
   「アーク!」
    俺が呼ぶより、一瞬はやく、敵の方が俺に気づいた。
   顔はよく見えなかったが、俺には、そいつらが笑ったのがわかった。
   ヤバい!
   「アーク!敵、だ!」
    アークが来るよりはやく、敵の攻撃が来た。俺は、障壁の魔法を展開してそれを防いだが、窓が吹き飛ばされガラスが飛び散った。
   「アーク!」
    「大丈夫か?ユウ!」
    上半身裸のアークが俺を後ろから抱き止める。
   俺は、叫んだ。
   「敵、だ!」
   「ああ」
     アークが頷く。俺を背後から抱いたまま、アークが手を伸ばす。俺の中からアークへと魔力が流れていく。
    光弾の魔法が展開され、光の矢が一斉に外壁の上の敵に向かって降り注いだ。
   「だめ、だ!こんなんじゃ、あいつらは、倒せない!」
    光弾が着弾する前に俺が言って、アークは、続けざまに炎の魔法を展開した。青く燃える炎が光弾の跡を追って敵に襲いかかった。
    外壁が吹き飛ぶ。
   土埃が舞い、視界が封じられる。
      俺は、索敵の魔法を使い、敵を探った。
   いた。
   前方20メートルぐらいの空中にその二人は、浮いていた。
   「誰?」
    俺は、その敵に何か、懐かしさを感じていた。
   俺は、この相手を知ってる?
   敵が光弾の魔法を展開していく。
  凄い数の矢が金色に輝いて、俺たちを狙っていた。
   「マジか?」
   アークが感嘆ともとれる声を漏らした。俺は、すぐに防壁の魔法を展開する。
     何千、何万の矢が降り注いできたが、俺は、全てを防御した。
   「アーク!」
    「おう!」
     アークが続いて炎と光弾の魔法を同時に展開した。その数は、敵の放った矢の数の数倍はあった。
    敵が、両手を上げて叫んだ。
   「降参!降参、だ!もう、やめっ!」
    「なんだと?」
    アークが術を放とうとした時、俺たちの前に敵が姿を現した。
    それは、ふわふわの金髪にグレーの瞳をした美しい少年と、地味な茶髪に黒い目の青年の二人連れだった。
    「降参、って言ってるでしょ!お兄ちゃん!」
    少年が俺に向かって叫んだ。
   「 会ったばかりの弟を殺す気なの?」
    弟?
   俺は、アークを振り向いた。
   アークが訝しげに眉をしかめながらも術を解いた。
     
 「もう、さすが、ヨシュア兄ちゃんは、違うよね」
   朝食後のお茶を飲みながらその少年が朗らかに言った。
   俺たちは、食堂で向き合って腰を掛けて朝食をとった後、お茶を飲んでいた。
    その少年は、ティルと名乗った。
   「こっちは、ディアン。ディアン・クロード・マクラウド」
    「ディアン、と呼んでくれ」
    目立たないが、別に不細工ではないその青年が言った。その名をきいたアークがお茶を吹き出した。
    「アーク?」
    「す、すまない」
    アークは、口許を拭って、青年を見つめた。
   「マクラウドって、もしかして、ラクロイド王国の?」
   「ああ。私は、王太子だ」
   青年が答えるのをきいて、アークが険しい顔をした。
   「これは、ラクロイド王国からの宣戦布告、ですか?」
   ラクロイド王国とは、このアストラル王国の隣国だった。
   この人、隣国の王子様だったの?
   すげぇ一般人オーラ感じるんだけど。
   ディアン王子は、アークの言葉に慌てて言った。
   「違う!絶対に、違うから!」
      ディランは、隣に座っているティルに向かって言った。
   「だから、まずいって言ったじゃないか!」
   「だって」
    ティルが反省する様子もなく言った。
   「ヨシュア兄ちゃんの実力が知りたかったから」
    「何、その兄ちゃんって?」
    俺がきくとティルが答えた。
   「兄ちゃんは、兄ちゃん、だよ」
    「俺、お前みたいな弟、いないけど」
    「冷たいな」
    ティルがむくれて言った。
   「同じ『R』シリーズだっていうのに」
    「『R』シリーズ?」
    俺がきくとティルがにぱっと笑った。
   「そうだよ。俺は、『Rー12』」
    『Rー12』?
    俺は、アークをちらっと見た。アークが俺に目で問いかけていた。俺は、頭を振って見せた。
     知るわけないじゃん、こんな奴!
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました

美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!

【完結】僕の大事な魔王様

綾雅(要らない悪役令嬢1巻重版)
BL
母竜と眠っていた幼いドラゴンは、なぜか人間が住む都市へ召喚された。意味が分からず本能のままに隠れたが発見され、引きずり出されて兵士に殺されそうになる。 「お母さん、お父さん、助けて! 魔王様!!」 魔族の守護者であった魔王様がいない世界で、神様に縋る人間のように叫ぶ。必死の嘆願は幼ドラゴンの魔力を得て、遠くまで響いた。そう、隣接する別の世界から魔王を召喚するほどに……。 俺様魔王×いたいけな幼ドラゴン――成長するまで見守ると決めた魔王は、徐々に真剣な想いを抱くようになる。彼の想いは幼過ぎる竜に届くのか。ハッピーエンド確定 【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2023/12/11……完結 2023/09/28……カクヨム、週間恋愛 57位 2023/09/23……エブリスタ、トレンドBL 5位 2023/09/23……小説家になろう、日間ファンタジー 39位 2023/09/21……連載開始

こわいかおの獣人騎士が、仕事大好きトリマーに秒で堕とされた結果

てへぺろ
恋愛
仕事大好きトリマーである黒木優子(クロキ)が召喚されたのは、毛並みの手入れが行き届いていない、犬系獣人たちの国だった。 とりあえず、護衛兼監視役として来たのは、ハスキー系獣人であるルーサー。不機嫌そうににらんでくるものの、ハスキー大好きなクロキにはそんなの関係なかった。 「とりあえずブラッシングさせてくれません?」 毎日、獣人たちのお手入れに精を出しては、ルーサーを(犬的に)愛でる日々。 そのうち、ルーサーはクロキを女性として意識するようになるものの、クロキは彼を犬としかみていなくて……。 ※獣人のケモ度が高い世界での恋愛話ですが、ケモナー向けではないです。ズーフィリア向けでもないです。

この道を歩む~転生先で真剣に生きていたら、第二王子に真剣に愛された~

乃ぞみ
BL
※ムーンライトの方で500ブクマしたお礼で書いた物をこちらでも追加いたします。(全6話)BL要素少なめですが、よければよろしくお願いします。 【腹黒い他国の第二王子×負けず嫌いの転生者】 エドマンドは13歳の誕生日に日本人だったことを静かに思い出した。 転生先は【エドマンド・フィッツパトリック】で、二年後に死亡フラグが立っていた。 エドマンドに不満を持った隣国の第二王子である【ブライトル・ モルダー・ヴァルマ】と険悪な関係になるものの、いつの間にか友人や悪友のような関係に落ち着く二人。 死亡フラグを折ることで国が負けるのが怖いエドマンドと、必死に生かそうとするブライトル。 「僕は、生きなきゃ、いけないのか……?」 「当たり前だ。俺を残して逝く気だったのか? 恨むぞ」 全体的に結構シリアスですが、明確な死亡表現や主要キャラの退場は予定しておりません。 闘ったり、負傷したり、国同士の戦争描写があったります。 本編ド健全です。すみません。 ※ 恋愛までが長いです。バトル小説にBLを添えて。 ※ 攻めがまともに出てくるのは五話からです。 ※ タイトル変更しております。旧【転生先がバトル漫画の死亡フラグが立っているライバルキャラだった件 ~本筋大幅改変なしでフラグを折りたいけど、何であんたがそこにいる~】 ※ ムーンライトノベルズにも投稿しております。

婚約破棄された悪役令息は従者に溺愛される

田中
BL
BLゲームの悪役令息であるリアン・ヒスコックに転生してしまった俺は、婚約者である第二王子から断罪されるのを待っていた! なぜなら断罪が領地で療養という軽い処置だから。 婚約破棄をされたリアンは従者のテオと共に領地の屋敷で暮らすことになるが何気ないリアンの一言で、テオがリアンにぐいぐい迫ってきてーー?! 従者×悪役令息

完結·助けた犬は騎士団長でした

BL
母を亡くしたクレムは王都を見下ろす丘の森に一人で暮らしていた。 ある日、森の中で傷を負った犬を見つけて介抱する。犬との生活は穏やかで温かく、クレムの孤独を癒していった。 しかし、犬は突然いなくなり、ふたたび孤独な日々に寂しさを覚えていると、城から迎えが現れた。 強引に連れて行かれた王城でクレムの出生の秘密が明かされ…… ※完結まで毎日投稿します

幽閉王子は最強皇子に包まれる

皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。 表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。

アルファ王子ライアンの憂鬱 〜敵国王子に食べられそう。ビクンビクンに俺は負けない〜

五右衛門
BL
 俺はライアン・リバー。通称「紅蓮のアルファ王子」。アルファとして最強の力を誇る……はずなんだけど、今、俺は十八歳にして人生最大の危機に直面している。何って?  そりゃ、「ベータになりかける時期」がやってきたんだよ!  この世界では、アルファは一度だけ「ベータになっちゃえばいいじゃん」という不思議な声に心を引っ張られる時期がある。それに抗えなければ、ベータに転落してしまうんだ。だから俺は、そんな声に負けるわけにはいかない!   ……と、言いたいところだけど、実際はベータの誘惑が強すぎて、部屋で一人必死に耐えてるんだよ。布団握りしめて、まるでトイレで踏ん張るみたいに全身ビクンビクンさせながらな!  で、そこに現れるのが、俺の幼馴染であり敵国の王子、ソラ・マクレガー。こいつは魔法の天才で、平気で転移魔法で俺の部屋にやってきやがる。しかも、「ベータになっちゃいなよ」って囁いてきたりするんだ。お前味方じゃねぇのかよ! そういや敵国だったな! こっちはそれどころじゃねえんだぞ!  人生かけて耐えてるってのに、紅茶飲みながら悠長に見物してんじゃねぇ!  俺のツッコミは加速するけど、誘惑はもっと加速してくる。これ、マジでヤバいって!  果たして俺はアルファのままでいられるのか、それともベータになっちゃうのか!?

処理中です...