母の再婚で魔王が義父になりまして~淫魔なお兄ちゃんに執着溺愛されてます~

トモモト ヨシユキ

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5 愛とダンジョン

5ー13 バレてる!

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 5ー13 バレてる!

 昼食に遅れてやってきた僕たちに魔王のおっさんが声をかけた。
 「遅かったな。何してたんだ?イヤらしい」
 はぁ?
 僕は、おっさんを睨み付けると自分の席に腰を下ろした。すでにテーブルには、美味しそうな湯気をたてているミルクスープといい匂いがする焼きたてのパンが置かれていた。
 アーキライトも隣の席についたので、僕は、手を合わせた。
 「いただきます!」
 これは、この世界ではあまり見かけない挨拶だけど、僕は、止められなくて。
 最初は、母さんも驚いてたけど、もう、受け入れてくれている。
 「どうぞ。召し上がれ!」
 母さんが笑顔で僕に言った。
 僕は、お腹がすいてて。
 なにしろ、アーキライトの相手をするとすごく体力が削がれる。
 というか。
 いろんなものを吸い取られる感じがして疲れる。
 でも、アーキライトに下腹の淫紋に気を注がれると気持ちがよくなっちゃって。
 結局、いつも抱き潰されてしまうまで意識を手放すことができない。
 幸いにも意識は、ぼんやりしてるから自分が何を口走ってるかとかは、よく覚えてないんだけど。
 もし、覚えてたら恥ずか死ぬんじゃないかと思ってしまう。
 食事がすむと母さんは、僕たちにお茶を入れてくれた。
 それは、僕が提案したロイヤルティーで。
 たっぷりのミルクの中に茶葉を入れて煮出して、そこに甘い蜜を溶かしたお茶で、王都のカフェでも大人気のお茶だった。
 うん。
 蜜の甘さが身に染みる。
 僕が美味しそうに飲んでいるのを目を細めて見ていた母さんが突然聞いた。
 「で?2人とも、これからどうするつもり?」
 僕は、思わず口に含んだお茶を吹いてしまった。
 「なんだ?汚いな!」
 魔王のおっさんがふつふつ言うのにアーキライトが睨みをきかせる。
 僕は、慌てて口許を拭うと母さんに訊ねた。
 「ど、どうするって?」
 「だって、あなたたち、そういう関係なんでしょ?」
 母さんがふぅっとため息をついた。
 「まさか、ルルシアがお嫁に行くとは思ってなかったんだけど・・好きになっちゃったものは、しょうがないし」
 「な、な、な、なんのこと?」
 僕は、声が裏返ってしまい、恥ずかしさに頬が火照る。
 魔王のおっさんがふん、と鼻を鳴らした。
 「今さら、とぼけるなよ。リリアには、私から全部、隠すことなく話してるからな」
 はいっ?
 僕は、頭がクラクラしていた。
 あんなことも、こんなことも、全部、知られてるんですか?
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