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4 離れて眠る夜
4ー2 淫夢
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4ー2 淫夢
アーキライトは、魔王のおっさんの命令で最近は、魔王国の方で国政に携わっているようだ。
まあ、毎日、家には帰ってきているんだが。
魔王のおっさんに国に帰るように命じられたとき、アーキライトが言ったのだ。
「私の家は、ここだ。魔界国のために働くが、仕事が終われば家族と共にありたい」
その言葉に母さんがいたく感動して魔王のおっさんにアーキライトが僕たちの家から魔王国へと通うことを許すようにとお願いしたのだ。
魔王のおっさんは、渋い顔をしていたが、母さんに逆らうことはできずにアーキライトが家から仕事のために魔王城に通うことを許可した。
「しかし!アーキライトとルルシアを隣同士の部屋にするわけにはいかん!」
魔王のおっさんは、アーキライトの部屋を魔族の宿舎の一角に移した。
「まあ、これでいいだろう」
魔王のおっさんは、納得した様子で頷いた。
「少し離れていれば、アーキライトは、ともかくルルシアの頭も冷えることだろうからな。冷静になれば間違いにも気づくだろう」
ちなみに夜は、アーキライトの部屋には、寝ずの番が立つことになっていた。
だが。
なんとしても僕とアーキライトがこれ以上仲を深めることを阻止しようという魔王のおっさんの思惑は、残念なことに効果はまったくなかった。
というのも、アーキライトは、毎夜、僕のもとを訪れていたから。
最初、それは、僕の気の迷いだと思っていた。
深夜に部屋で眠っていると何かが僕の枕元に立つようになったのは、僕が農場の家に戻ってきてしばらくしてからのことだった。
それは、眠っている僕の体に触れてくる。
僕は、夢だと思っていたんだ。
あまりにもアーキライトのことが気になりすぎてこんな変な夢を見ているんだとばかり思っていた。
毎夜、夢を見て。
僕は、夢の中でアーキライトに抱かれていた。
翌朝には、僕のベッドのシーツは、乱れていて。
僕の白濁で汚れていた。
僕は、恥ずかしくて毎朝、そっとそれを洗って干していた。
その淫夢がただの夢でないことがわかったのは、ある日の夕食の席でのことだった。
僕と母さん、魔王のおっさん、それにアーキライトとレイラスの5人で食卓を囲んでいたんだが、不意にアーキライトが僕にきいたんだ。
「体の調子はどうだ?ルルシア」
「はひっ!?」
僕は、ぎくっとしてアーキライトの方を見た。
アーキライトは、にやっと笑っていた。
その笑顔を見た瞬間、僕には、あの淫夢がただの夢ではないことが理解できた。
アーキライトは、魔王のおっさんの命令で最近は、魔王国の方で国政に携わっているようだ。
まあ、毎日、家には帰ってきているんだが。
魔王のおっさんに国に帰るように命じられたとき、アーキライトが言ったのだ。
「私の家は、ここだ。魔界国のために働くが、仕事が終われば家族と共にありたい」
その言葉に母さんがいたく感動して魔王のおっさんにアーキライトが僕たちの家から魔王国へと通うことを許すようにとお願いしたのだ。
魔王のおっさんは、渋い顔をしていたが、母さんに逆らうことはできずにアーキライトが家から仕事のために魔王城に通うことを許可した。
「しかし!アーキライトとルルシアを隣同士の部屋にするわけにはいかん!」
魔王のおっさんは、アーキライトの部屋を魔族の宿舎の一角に移した。
「まあ、これでいいだろう」
魔王のおっさんは、納得した様子で頷いた。
「少し離れていれば、アーキライトは、ともかくルルシアの頭も冷えることだろうからな。冷静になれば間違いにも気づくだろう」
ちなみに夜は、アーキライトの部屋には、寝ずの番が立つことになっていた。
だが。
なんとしても僕とアーキライトがこれ以上仲を深めることを阻止しようという魔王のおっさんの思惑は、残念なことに効果はまったくなかった。
というのも、アーキライトは、毎夜、僕のもとを訪れていたから。
最初、それは、僕の気の迷いだと思っていた。
深夜に部屋で眠っていると何かが僕の枕元に立つようになったのは、僕が農場の家に戻ってきてしばらくしてからのことだった。
それは、眠っている僕の体に触れてくる。
僕は、夢だと思っていたんだ。
あまりにもアーキライトのことが気になりすぎてこんな変な夢を見ているんだとばかり思っていた。
毎夜、夢を見て。
僕は、夢の中でアーキライトに抱かれていた。
翌朝には、僕のベッドのシーツは、乱れていて。
僕の白濁で汚れていた。
僕は、恥ずかしくて毎朝、そっとそれを洗って干していた。
その淫夢がただの夢でないことがわかったのは、ある日の夕食の席でのことだった。
僕と母さん、魔王のおっさん、それにアーキライトとレイラスの5人で食卓を囲んでいたんだが、不意にアーキライトが僕にきいたんだ。
「体の調子はどうだ?ルルシア」
「はひっ!?」
僕は、ぎくっとしてアーキライトの方を見た。
アーキライトは、にやっと笑っていた。
その笑顔を見た瞬間、僕には、あの淫夢がただの夢ではないことが理解できた。
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