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8 愛は、死にますか?

8ー3 王都を改革しよう!

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   僕らが城に捕らえられてから3日が過ぎた。
   「もう、我慢の限界だ!」
     僕は、叫んだ。
    だって、この城のご飯、不味すぎ!
    僕がアウデミスならこんな料理人は、雇わないよ!
    「仕方がない。使用人たちは、昔から働いてくれている人たちがほとんどだからな。兄様は、そういうことには疎いかただし」
     アリアが溜め息をついた。
    「それをいいことにして、使用人たちは、けっこう好き勝手しているという噂だ」
    なんですと?
    僕は、次にマリアンヌが来たときに訊ねた。
   「料理人が材料費をくすねてるってほんとのこと?」
    「はい?」
     マリアンヌがキョトンとした。
     「料理人が?」
      そして、その日の内に、マリアンヌは、行動を起こしたらしくって、夕食時には、ちゃんと焼いた肉が出ていた。
    今までは、野菜のスープとかしかついてなかったことを考えればすごい変化だ。
    「すまなかったな。まさか、城の料理人が横領していたとは気がつかなかった」
    マリアンヌが頭を下げた。
    僕は、言った。
    「あと、執事とメイド長が、城の備品を勝手に売り飛ばしてるよ」
    「本当か?」
     僕らは、頷いた。
     「わかった」
      マリアンヌは、それだけ言うと、すぐに姿を消した。
    僕らは、けっこうおいしくなった食事を済ませると、食器をドアの外へと出した。
    「うん・・なんか、ここの食事は、美味しくないなあ」
     僕は、呟いた。
     アリアが言った。
    「水が悪いのかもしれないな。この王都は、水事情があまりよくない」
    アリアによると王都で使われている水は、井戸水らしいのだが、あまり水質がよくないらしい。
    僕は、唸った。
   「このままだと、悪い病気が流行りかねないぞ」
   僕は、その夜、マリアンヌに言った。
   「上下水道を設備した方がいいよ。それに、水は、井戸水は、飲み水にせずに近くに川があったから、そこからひいた方がいい」
     「なぜ、そんなことをしなくてはいけない?」
     マリアンヌが言ったので、僕は、答えた。
    「王都で病気が流行ったりしたらまずいだろう?」
    マリアンヌが溜め息をついた。
   「アウデミス様に掛け合ってみる」
     2、3日後、城のあちこちで工事が始まっているようだった。
    僕は、その日の昼食の味が変わったことに気づいて、マリアンヌに訊ねた。
    「水が変わった?」
     「ああ。アウデミス様の命で、井戸水から川の水に飲用水が変えられたのだ」
     マリアンヌが答えた。
  
      
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