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二章〜未来〜
【第七話】鍵
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ズタボロになった人間だったものの中から何かが出てきた、明らかに人工物だ
「んだこれはぁ」
何かのパーツのようなものか?いや、やつの戦い方的に人工物が必要とは思えねぇむしろ邪魔になるだろうな
「なるほどぉこいつが鍵かぁ」
こいつは多分生まれ落ちた時からこいつを埋め込まれてここを守るという使命、というより洗脳を受けてこれが普通だと思わされて生きてきたのか…それとも、知っていたのか
「同情はしねぇぜぇ、それはてめぇが一番嫌いだろうからよぉ」
突然胸の辺りの装甲が外れた、中を覗くとチップのようなものが入っていた
「これが…鍵…?」
解析をしても特に怪しい箇所はない、恐る恐る手を伸ばしそれを取るだが特に何も無い、いやあっただがそれが動かない、まるでそれらのスイッチを切ったかのように何も反応が無いのだ
「私には…あなたが泣いているように見えた、あなたは私との戦いのさなかでもずっとどこか上の空だったような気がする…あなたは…ずっと解放されたかったのかな…だけどあなたにそれは認められなかった」
私は、少し頭を下げ言った
「殺すことしかできなくて…ごめんなさい…私たちアンドロイドは…人の殺し方しか知らないから…生かし方なんて…わからない…から…」
胸の奥がちくちくと痛む、これは…なんて言うのだろう、こんな感情知らなかった、いや感情なのか…?わからない、それすらも私にはわからないけど、ただただ今はこの痛みがとても苦しい、苦しいんだ…
「いやぁ忘れておったわい、鍵じゃそうじゃ鍵じゃった」
とりあえずどこかに隠しているとかはなさそうじゃの、にしてはやったらめったらに動きすぎじゃったからの、となると十中八九体内に隠しておるじゃろうかの、ちょうどいいまた新しいサンプルが欲しかったとこじゃ
そうして死体をを捌くあまり腐敗が進まないうちに持って帰りたいのじゃがのぉ
「お?これかの?」
心臓の裏の辺りにチップのようなものを見つけた、完全にくっついておりなかなか取れない
「仕方ないのぉあまり傷つけたくはないが…」
レーザーを使い周りの肉をこそぎ落としていく、何とか落とし切れたが、近くの肉が焼けてしまったのでこれではサンプルが取りにくい「できることなら全身欲しかったが仕方ないのぉ」
ひとまず残った肉を集めて袋に詰めて持っていくことにした。
「ここかぁ」
やけに大きい扉を見つけた、何もここまで大きくなくてもいいと思うんだが、まぁそういうものなのだろうと無理矢理理解した
「お、来たかぁ」
ふと振り向くと、アンドロイドがいた
「どうしたぁ?随分と浮かねぇ顔してやがるなぁ」
「…いえ、なんでもないです」
アンドロイドがそんな顔してんのはやっぱり慣れねぇ、あの爺さんが感情のデータをインストールしたと言うが感情と言ってもデータはデータだ、感情なんてもんが本当にあれの中に存在するのなら…たらればの話はよした方がいいな。
「待ったかのぉ」
何やら大きな袋を抱えてきた、所々赤黒く染まっており、血が滴り落ちている
「おい、そんなかはまさかなぁ?」
「貴重なサンプルじゃよ」
俺ははぁと息を吐きながら言った
「こんな時まで研究か、勤勉で何よりだ」
そうこうしているうちにあいつがきた
「よぉ、ちゃんと鍵は忘れてねぇだろうなぁ?」
俺がそう声をかけるとあいつは鍵を手にしていた右手をスっと挙げた
「おし、これで全部だよなぁ?」
「そのはずじゃの、ここに4つを差し込むんじゃな」
そこにはこの鍵がちょうど収まりそうな隙間が4つ空いていた
「うし、おいヘルクぅ!そいつを寄越せぇ!」
そう声をかけるとあいつはピッと鍵を投げ、俺はそれをしっかりとキャッチする。
4つを同時に差し込み、少し経つとズズズという音をたてながら、デカすぎる扉が空いていく
「何とか空いたなぁ」
奥の方へと進んでいく、特になんにもないようだ
「不気味なくらい何もありませんね」
「まぁなんもねぇってことはねぇだろうなぁ、この国の最重要秘密機構だぁ」
少しづつ奥へと進んでいく、そしたらまた扉があった、だがさっきほど大きくはない、何とか押して開きそうだが
「なんかいるなぁ、おそらく魔法連合のものじゃねぇあっちのもんだろうなぁ」
「おそらく赤外線を使うタイプのものじゃろうな、最新の兵器よりもメンテナンスが少なくて済むし、何より単純明快でそれでいて回避がほぼ不可能じゃからの」
とせつめいをしている最中だった、あいつがヘルクが扉に向かって歩いて行ったそして
「【消滅】」
そう唱えた瞬間扉、いや扉どころか奥のおそらく罠があった辺りまでもが全て消し飛んだ、そしてヘルクはまた何も言わずに進んでいく
「やっぱ頭おかしいなあいつ」
俺はまた少し楽しくなっていた
胸がちくちくする、先程と同じような痛みが、苦しみが私の中に渦巻いていた
これは何?感情なの?それすらもわからない、さっきと同じような自問自答を繰り替えし続ける、主人は別に死んでいない、あの機体と同じような感覚に陥るのはなぜ?主人は今までと何も変わらないのに、いや違う変わらないから苦しいんだ、さっきの機体も主人も、何も変わらないんだこの世界と、
この世界を学んで行くにつれて1つわかったことがあった、それはこの世界がいかにおかしいかということだ。
もちろん私も例外じゃない、主人もそう博士もそうそしてこの人間も…あの機体もだ。
この世界は狂っているアンドロイドで感情を持ったせいで生まれついた時から物心を持っていた私だからわかる、人の死が身近にあるこの世界、誰も死について何も思わない、誰も死について何も感じない、全員が全員狂っているのだ、いくら大切な人が死のうと仕方ないの一言で済ませてしまう。
だから主人は閉ざしてしまったのだ、自分の全てとも言える母親を失い憎しみのみで生きてきた主人はその憎しみの全てをぶつけてしまいそれらがこの世界ではごくごく普通のことだと言う事実にうちひしがれ結果壊れた、いや壊れるしかなかったのだ、憎しみを抱いて生きる以外の生き方を彼は知らないままここまで大きくなってしまった、だからこそその憎しみが晴れた時に心や感情というものがわからなくなってしまった、なぜならそれ以外の感情を彼は知らない、いや知ってはいるのだろう、だが憎しみ以外の感情を急に持ってしまった彼は何も感じないようになった、憎しみ以外を感じることに強い抵抗を覚えてしまったのだ、なんて皮肉だろうか、自分の全てとも言える存在を奪われとても強い憎しみを持ちその相手を殺したいとその一心で彼は生きてきたそのせいで憎しみを持たなければ生きられない、自我が保てなくなってしまったのだ
彼はもう死すら選べない空っぽになってしまったのだ、私の胸はまたちくちくとした痛みを感じていた、だが何故だろうかこれが心地よいと感じるようになっている。
「んだこれはぁ」
何かのパーツのようなものか?いや、やつの戦い方的に人工物が必要とは思えねぇむしろ邪魔になるだろうな
「なるほどぉこいつが鍵かぁ」
こいつは多分生まれ落ちた時からこいつを埋め込まれてここを守るという使命、というより洗脳を受けてこれが普通だと思わされて生きてきたのか…それとも、知っていたのか
「同情はしねぇぜぇ、それはてめぇが一番嫌いだろうからよぉ」
突然胸の辺りの装甲が外れた、中を覗くとチップのようなものが入っていた
「これが…鍵…?」
解析をしても特に怪しい箇所はない、恐る恐る手を伸ばしそれを取るだが特に何も無い、いやあっただがそれが動かない、まるでそれらのスイッチを切ったかのように何も反応が無いのだ
「私には…あなたが泣いているように見えた、あなたは私との戦いのさなかでもずっとどこか上の空だったような気がする…あなたは…ずっと解放されたかったのかな…だけどあなたにそれは認められなかった」
私は、少し頭を下げ言った
「殺すことしかできなくて…ごめんなさい…私たちアンドロイドは…人の殺し方しか知らないから…生かし方なんて…わからない…から…」
胸の奥がちくちくと痛む、これは…なんて言うのだろう、こんな感情知らなかった、いや感情なのか…?わからない、それすらも私にはわからないけど、ただただ今はこの痛みがとても苦しい、苦しいんだ…
「いやぁ忘れておったわい、鍵じゃそうじゃ鍵じゃった」
とりあえずどこかに隠しているとかはなさそうじゃの、にしてはやったらめったらに動きすぎじゃったからの、となると十中八九体内に隠しておるじゃろうかの、ちょうどいいまた新しいサンプルが欲しかったとこじゃ
そうして死体をを捌くあまり腐敗が進まないうちに持って帰りたいのじゃがのぉ
「お?これかの?」
心臓の裏の辺りにチップのようなものを見つけた、完全にくっついておりなかなか取れない
「仕方ないのぉあまり傷つけたくはないが…」
レーザーを使い周りの肉をこそぎ落としていく、何とか落とし切れたが、近くの肉が焼けてしまったのでこれではサンプルが取りにくい「できることなら全身欲しかったが仕方ないのぉ」
ひとまず残った肉を集めて袋に詰めて持っていくことにした。
「ここかぁ」
やけに大きい扉を見つけた、何もここまで大きくなくてもいいと思うんだが、まぁそういうものなのだろうと無理矢理理解した
「お、来たかぁ」
ふと振り向くと、アンドロイドがいた
「どうしたぁ?随分と浮かねぇ顔してやがるなぁ」
「…いえ、なんでもないです」
アンドロイドがそんな顔してんのはやっぱり慣れねぇ、あの爺さんが感情のデータをインストールしたと言うが感情と言ってもデータはデータだ、感情なんてもんが本当にあれの中に存在するのなら…たらればの話はよした方がいいな。
「待ったかのぉ」
何やら大きな袋を抱えてきた、所々赤黒く染まっており、血が滴り落ちている
「おい、そんなかはまさかなぁ?」
「貴重なサンプルじゃよ」
俺ははぁと息を吐きながら言った
「こんな時まで研究か、勤勉で何よりだ」
そうこうしているうちにあいつがきた
「よぉ、ちゃんと鍵は忘れてねぇだろうなぁ?」
俺がそう声をかけるとあいつは鍵を手にしていた右手をスっと挙げた
「おし、これで全部だよなぁ?」
「そのはずじゃの、ここに4つを差し込むんじゃな」
そこにはこの鍵がちょうど収まりそうな隙間が4つ空いていた
「うし、おいヘルクぅ!そいつを寄越せぇ!」
そう声をかけるとあいつはピッと鍵を投げ、俺はそれをしっかりとキャッチする。
4つを同時に差し込み、少し経つとズズズという音をたてながら、デカすぎる扉が空いていく
「何とか空いたなぁ」
奥の方へと進んでいく、特になんにもないようだ
「不気味なくらい何もありませんね」
「まぁなんもねぇってことはねぇだろうなぁ、この国の最重要秘密機構だぁ」
少しづつ奥へと進んでいく、そしたらまた扉があった、だがさっきほど大きくはない、何とか押して開きそうだが
「なんかいるなぁ、おそらく魔法連合のものじゃねぇあっちのもんだろうなぁ」
「おそらく赤外線を使うタイプのものじゃろうな、最新の兵器よりもメンテナンスが少なくて済むし、何より単純明快でそれでいて回避がほぼ不可能じゃからの」
とせつめいをしている最中だった、あいつがヘルクが扉に向かって歩いて行ったそして
「【消滅】」
そう唱えた瞬間扉、いや扉どころか奥のおそらく罠があった辺りまでもが全て消し飛んだ、そしてヘルクはまた何も言わずに進んでいく
「やっぱ頭おかしいなあいつ」
俺はまた少し楽しくなっていた
胸がちくちくする、先程と同じような痛みが、苦しみが私の中に渦巻いていた
これは何?感情なの?それすらもわからない、さっきと同じような自問自答を繰り替えし続ける、主人は別に死んでいない、あの機体と同じような感覚に陥るのはなぜ?主人は今までと何も変わらないのに、いや違う変わらないから苦しいんだ、さっきの機体も主人も、何も変わらないんだこの世界と、
この世界を学んで行くにつれて1つわかったことがあった、それはこの世界がいかにおかしいかということだ。
もちろん私も例外じゃない、主人もそう博士もそうそしてこの人間も…あの機体もだ。
この世界は狂っているアンドロイドで感情を持ったせいで生まれついた時から物心を持っていた私だからわかる、人の死が身近にあるこの世界、誰も死について何も思わない、誰も死について何も感じない、全員が全員狂っているのだ、いくら大切な人が死のうと仕方ないの一言で済ませてしまう。
だから主人は閉ざしてしまったのだ、自分の全てとも言える母親を失い憎しみのみで生きてきた主人はその憎しみの全てをぶつけてしまいそれらがこの世界ではごくごく普通のことだと言う事実にうちひしがれ結果壊れた、いや壊れるしかなかったのだ、憎しみを抱いて生きる以外の生き方を彼は知らないままここまで大きくなってしまった、だからこそその憎しみが晴れた時に心や感情というものがわからなくなってしまった、なぜならそれ以外の感情を彼は知らない、いや知ってはいるのだろう、だが憎しみ以外の感情を急に持ってしまった彼は何も感じないようになった、憎しみ以外を感じることに強い抵抗を覚えてしまったのだ、なんて皮肉だろうか、自分の全てとも言える存在を奪われとても強い憎しみを持ちその相手を殺したいとその一心で彼は生きてきたそのせいで憎しみを持たなければ生きられない、自我が保てなくなってしまったのだ
彼はもう死すら選べない空っぽになってしまったのだ、私の胸はまたちくちくとした痛みを感じていた、だが何故だろうかこれが心地よいと感じるようになっている。
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