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二章〜未来〜
【第五話】潜入
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それからまたしばらくたった、あいつが一体何をしたいのか皆目見当もつかない、主人も日に日に食事の量が減ってきている、明らかにおかしい、今日なんて固形食を半分食べた程度だ。
「主人?もっとしっかり食べてください、ちゃんと用意してあるじゃないですか」
今日何度目かの呼びかけだ、だがいずれも反応はない、まるで人形のようにそこに座っているだけである、今日1日ずっとここに座っている何をする訳でもなくただ座っている、どうしたものかと考えていたら奴がまた来た。
「よぉ、調子はどぉだぁ?」
「どーのこーもないわよ、…朝からずっとあの調子だからね」
と話していると、ゆっくりと主人が立ち上がってきた、ここ数日動くことなんてそうそう無かったのに。
「よぉ、調子は…あんま良くねぇかぁ」
「…なんだ」
とても久々に主人が喋った、ここのところ口を開くときは何かを食べているときしか無かったのに、なぜ?
そんなことを思っているとビルマが口を開いた
「今日ぉ、行くぞぉ」
「…は?」
「この世界の核、魔核をぶっ壊す手がかりをなぁずっと調べてたんだぁ、お前らとはそういう契約だろぉ、だから」
「ちょっと待って、それほんとに今日行くの?」
思わず口を挟んだほんとに急だったのだ、博士はまだ寝てるし、第一主人の義手はこいつとの戦いのせいで壊れて、まだ直っていない、今から行くぞと言われても行ける状況では無い、その旨を伝えた
「…と言ってもなぁ、今日を逃すとしばらくは無理だぞぉ」
「は?」
「魔錆日と言ってなぁ今日は空気中の魔法力が極めて少ねぇ日なんだぁ、少人数で攻めるなら今日しかねぇ、前は警備の奴しかいなかったからなぁ、今回は一つの国まるまる相手にするんだぁ、敵が最低限まで弱ってねぇと攻め込みは上手くは行かねぇ」
「なるほど、なんとなくはわかったが、それなら前もってわからないものか?」
「魔錆日ってのはいわば1つの自然災害と変わらねぇ、地震が来ることを前日にわかるかぁ?」
「なるほど…」
だが事実今日は無理なのだ、自然災害のようなものなら次がいつかという保証はなくなってしまう。
「…わかった、行く」
突然後ろから声がした、主人だ私は慌てて止めた
「待ってください!主人!あなたは前回の戦いで義手が壊れてしまって、残っているのは今つけている非戦闘用の物だけですよ!それじゃさすがに無謀です!」
どれだけ私が止めようとしても主人は止まる気がない、何とか止めようとしていると
「ん…どうした?うるさくて寝れんわい」
眠そうな目を擦りながら博士が降りてくる
「博士も止めて下さい!主人が今から戦いに行くって聞かなくて…」
「行きたいなら行かせてやりゃええじゃろ、ほれ義手も直っとるぞ」
と言いながら博士はひょいと義手を取り出した
「これで行けねぇ理由はねぇなぁ?」
そういう奴ははニヤリと笑っていた…
~中都魔国ラザニア~
「ここだぁ」
私は驚いた、何がと言うとその大きさにほんとにあっけに取られた、なにせ連合会議場の何倍も大きかったからだ
「最重要の施設だからなぁ、言っとくが中はほとんどセキュリティシステムだぞぉ」
これ全部が?嘘でしょ?と一瞬思考がフリーズしそうになる、骨が折れそうだ…
「中はまず入ったら四つに道が分岐してるぅ、どれかがあたりなんだが俺にもどれが正解かが分からねぇ、だからこのメンバー4人がそれぞれの道に入ってそれぞれにゴールを目指すぅ、そうすれば誰かしらは着くだろぉ」
なるほど、たしかにそれが1番、というかそれ以外ない気がするらまとまって行くとかえって良くないだろう主人はチーム戦は苦手だし
「わしもそれでいいかな、前は少し暴れ足りなかったしの」
「よしこの作戦で行く、がその前に」
ビルマは主人の方を見て言った
「おい、ヘルク」
我先にと潜入しようとする主人にビルマが話しかけた
「今からやることはお前の母親の成したこと事を否定するようなものだぁ、父親とは違う形でなぁ、それでもいいのかぁ?」
避けていたとは言わないが、「」この作戦を成功させるのに絶対に必要な覚悟だ、主人からしたら母親は自らの全てとも言える存在…ほんとにいいのだろうか、などと思っていたら主人が口を開いてある一言を言った
だからなんだ…と
正直ここまでとは思わなかった、生まれてから十年間片時も離れることはなかった母親、その母親が生涯をかけて成したこと、それをだからなんだの一言で返してきて確信した、あいつにもう感情は無いヴォルガードとの戦闘で自身に残っていた少しばかりの感情の欠片、復讐の欠片があいつを殺すという目的を達成したあいつにはもう何ものこっていない、あるのは空っぽな器とそれに見合わない莫大な力それだけだ、今のあいつなら世界を滅ぼせと言われても平気でやるだろう、それほどまでに強大になってしまったあいつを…
「さて、どう使ってやろうかぁ…」
と言っていたらでかい広間のようなところに出た、そしてその部屋の奥にはマスクをした謎の人間がいた
「まぁそー簡単には行かねぇわなぁ」
「愚かな…神に逆らうとは…愚か…いやそれ以上の…あぁ…なんて愚かな…」
入った途端、いや多分だが入る前からずっとブツブツと何かを唱え続けている、そして今のなお愚かだなんだと言いまくっている
「ちったぁ他のこと言えねぇのかぁ?ガキでももうちょい語彙力あるぜぇ」
「黙れ…貴様と会話をするつもりは無い…神に歯向かう愚か者と会話なぞ…考えただけで吐き気がする…」
「今してんじゃねぇかぁ、それにそもそも俺たちゃ神には向かうなんて考えたことねぇよぉ」
そう言いながら俺は【部屋】を創り出す
「俺たちゃ…いや俺は世界なんざ1回も見ちゃいねぇ、やりてぇことやってるだけだぁ」
「…もはや救えん…喜べ…私の手で捌いてやろう…」
驚いた、まさかここにいるとは微塵も思わなかった、ここは仮にも魔法連合の領土だ、なのに何故私の同族がいる
「あなた…ここで何をしているの?…何が目的でここにいるの?」
同族は答えない、忘れていたが普通アンドロイドは感情を持たないのだった、イレギュラーは私の方だと
『殲滅プロコトル起動【ver.ANDROID】』
突如そんなことを口に出したかと思えば、地面に引き寄せられた、何が起きたかと理解する前に2手目の攻撃が飛んでくる、何とかガードに成功したが間髪入れずに三手目、四手目と来る
「…面白いじゃないの…やってやろうじゃない!」
やれやれ、できることならハズレは引きたくなかったわい、アイツらもお前も少しは年寄りをいたわらんかい
「いたわるほど老いぼれていない癖に何を言うか、そこまで弱い攻撃ではなかったと思うが」
「それでも年寄りは年寄りじゃわい、それにわしはあまり戦闘は得意じゃないんじゃよ」
「よく言うぜこのジジイ、不意打ちとさほど変わらん打撃を受けてもケロッとしてるじゃねぇか、これで戦闘は得意じゃないとか何抜かしてんだ」
「それはわしの力では無いからの、年寄りを舐めるんじゃない、この程度ならそれほどダメージも無いしお主も全く本気でないであろう」
そう言いながらわしは構える、幾分かのタイマンの実戦、実はちょっとだけワクワクしていたりするんじゃがの
「さぁ来なさいや、年寄りを待たせるもんじゃないぞ…」
「おもしれぇジジイだ!いいぜ!乗ってやる!こいや!」
そのころ別の道では、カツンカツンと足音のみがひびていた…
「主人?もっとしっかり食べてください、ちゃんと用意してあるじゃないですか」
今日何度目かの呼びかけだ、だがいずれも反応はない、まるで人形のようにそこに座っているだけである、今日1日ずっとここに座っている何をする訳でもなくただ座っている、どうしたものかと考えていたら奴がまた来た。
「よぉ、調子はどぉだぁ?」
「どーのこーもないわよ、…朝からずっとあの調子だからね」
と話していると、ゆっくりと主人が立ち上がってきた、ここ数日動くことなんてそうそう無かったのに。
「よぉ、調子は…あんま良くねぇかぁ」
「…なんだ」
とても久々に主人が喋った、ここのところ口を開くときは何かを食べているときしか無かったのに、なぜ?
そんなことを思っているとビルマが口を開いた
「今日ぉ、行くぞぉ」
「…は?」
「この世界の核、魔核をぶっ壊す手がかりをなぁずっと調べてたんだぁ、お前らとはそういう契約だろぉ、だから」
「ちょっと待って、それほんとに今日行くの?」
思わず口を挟んだほんとに急だったのだ、博士はまだ寝てるし、第一主人の義手はこいつとの戦いのせいで壊れて、まだ直っていない、今から行くぞと言われても行ける状況では無い、その旨を伝えた
「…と言ってもなぁ、今日を逃すとしばらくは無理だぞぉ」
「は?」
「魔錆日と言ってなぁ今日は空気中の魔法力が極めて少ねぇ日なんだぁ、少人数で攻めるなら今日しかねぇ、前は警備の奴しかいなかったからなぁ、今回は一つの国まるまる相手にするんだぁ、敵が最低限まで弱ってねぇと攻め込みは上手くは行かねぇ」
「なるほど、なんとなくはわかったが、それなら前もってわからないものか?」
「魔錆日ってのはいわば1つの自然災害と変わらねぇ、地震が来ることを前日にわかるかぁ?」
「なるほど…」
だが事実今日は無理なのだ、自然災害のようなものなら次がいつかという保証はなくなってしまう。
「…わかった、行く」
突然後ろから声がした、主人だ私は慌てて止めた
「待ってください!主人!あなたは前回の戦いで義手が壊れてしまって、残っているのは今つけている非戦闘用の物だけですよ!それじゃさすがに無謀です!」
どれだけ私が止めようとしても主人は止まる気がない、何とか止めようとしていると
「ん…どうした?うるさくて寝れんわい」
眠そうな目を擦りながら博士が降りてくる
「博士も止めて下さい!主人が今から戦いに行くって聞かなくて…」
「行きたいなら行かせてやりゃええじゃろ、ほれ義手も直っとるぞ」
と言いながら博士はひょいと義手を取り出した
「これで行けねぇ理由はねぇなぁ?」
そういう奴ははニヤリと笑っていた…
~中都魔国ラザニア~
「ここだぁ」
私は驚いた、何がと言うとその大きさにほんとにあっけに取られた、なにせ連合会議場の何倍も大きかったからだ
「最重要の施設だからなぁ、言っとくが中はほとんどセキュリティシステムだぞぉ」
これ全部が?嘘でしょ?と一瞬思考がフリーズしそうになる、骨が折れそうだ…
「中はまず入ったら四つに道が分岐してるぅ、どれかがあたりなんだが俺にもどれが正解かが分からねぇ、だからこのメンバー4人がそれぞれの道に入ってそれぞれにゴールを目指すぅ、そうすれば誰かしらは着くだろぉ」
なるほど、たしかにそれが1番、というかそれ以外ない気がするらまとまって行くとかえって良くないだろう主人はチーム戦は苦手だし
「わしもそれでいいかな、前は少し暴れ足りなかったしの」
「よしこの作戦で行く、がその前に」
ビルマは主人の方を見て言った
「おい、ヘルク」
我先にと潜入しようとする主人にビルマが話しかけた
「今からやることはお前の母親の成したこと事を否定するようなものだぁ、父親とは違う形でなぁ、それでもいいのかぁ?」
避けていたとは言わないが、「」この作戦を成功させるのに絶対に必要な覚悟だ、主人からしたら母親は自らの全てとも言える存在…ほんとにいいのだろうか、などと思っていたら主人が口を開いてある一言を言った
だからなんだ…と
正直ここまでとは思わなかった、生まれてから十年間片時も離れることはなかった母親、その母親が生涯をかけて成したこと、それをだからなんだの一言で返してきて確信した、あいつにもう感情は無いヴォルガードとの戦闘で自身に残っていた少しばかりの感情の欠片、復讐の欠片があいつを殺すという目的を達成したあいつにはもう何ものこっていない、あるのは空っぽな器とそれに見合わない莫大な力それだけだ、今のあいつなら世界を滅ぼせと言われても平気でやるだろう、それほどまでに強大になってしまったあいつを…
「さて、どう使ってやろうかぁ…」
と言っていたらでかい広間のようなところに出た、そしてその部屋の奥にはマスクをした謎の人間がいた
「まぁそー簡単には行かねぇわなぁ」
「愚かな…神に逆らうとは…愚か…いやそれ以上の…あぁ…なんて愚かな…」
入った途端、いや多分だが入る前からずっとブツブツと何かを唱え続けている、そして今のなお愚かだなんだと言いまくっている
「ちったぁ他のこと言えねぇのかぁ?ガキでももうちょい語彙力あるぜぇ」
「黙れ…貴様と会話をするつもりは無い…神に歯向かう愚か者と会話なぞ…考えただけで吐き気がする…」
「今してんじゃねぇかぁ、それにそもそも俺たちゃ神には向かうなんて考えたことねぇよぉ」
そう言いながら俺は【部屋】を創り出す
「俺たちゃ…いや俺は世界なんざ1回も見ちゃいねぇ、やりてぇことやってるだけだぁ」
「…もはや救えん…喜べ…私の手で捌いてやろう…」
驚いた、まさかここにいるとは微塵も思わなかった、ここは仮にも魔法連合の領土だ、なのに何故私の同族がいる
「あなた…ここで何をしているの?…何が目的でここにいるの?」
同族は答えない、忘れていたが普通アンドロイドは感情を持たないのだった、イレギュラーは私の方だと
『殲滅プロコトル起動【ver.ANDROID】』
突如そんなことを口に出したかと思えば、地面に引き寄せられた、何が起きたかと理解する前に2手目の攻撃が飛んでくる、何とかガードに成功したが間髪入れずに三手目、四手目と来る
「…面白いじゃないの…やってやろうじゃない!」
やれやれ、できることならハズレは引きたくなかったわい、アイツらもお前も少しは年寄りをいたわらんかい
「いたわるほど老いぼれていない癖に何を言うか、そこまで弱い攻撃ではなかったと思うが」
「それでも年寄りは年寄りじゃわい、それにわしはあまり戦闘は得意じゃないんじゃよ」
「よく言うぜこのジジイ、不意打ちとさほど変わらん打撃を受けてもケロッとしてるじゃねぇか、これで戦闘は得意じゃないとか何抜かしてんだ」
「それはわしの力では無いからの、年寄りを舐めるんじゃない、この程度ならそれほどダメージも無いしお主も全く本気でないであろう」
そう言いながらわしは構える、幾分かのタイマンの実戦、実はちょっとだけワクワクしていたりするんじゃがの
「さぁ来なさいや、年寄りを待たせるもんじゃないぞ…」
「おもしれぇジジイだ!いいぜ!乗ってやる!こいや!」
そのころ別の道では、カツンカツンと足音のみがひびていた…
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