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第二章 ローマ旅行で賢者に覚醒ですわ!
13 ファーストキス
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楽しい時間はあっという間に過ぎる。
理音は生まれて初めてクラブというバカ騒ぎするところで踊った。それは音楽を体感するようなものだった。エレクトロダンスミュージックという電子音の洪水は、まるで波のようにうねり、そのリズムに乗ると体が勝手に踊り出す。
音に酔いしれる人の影。
明滅するレーザービーム。
ドチドチ、と響く重低音は、まるで巨大生物の鼓動を思わせる。
体の芯が熱くなり、今まで感じたことがないほどの、ハイな気持ちよさを味わう。アルコールが血液に巡り、ふつふつと体が何かを求め始める。
これは魔法なんじゃないか?
と理音は思った。
曲が盛り上がると、ハルカ、アヤ、隼人たちとハイタッチしてはしゃいだ。理音にタッチされる度に、みんなは盛大に喜びの声を上げる。
「うおお! 力が湧いてくるぅ、うぉぉぉ!」
ハッスルマッスルの隼人。
「あら? 疲れが飛んでいくわ……」
自分の手を見つめるハルカ。
「きゃはっはは! サイコーっに気持ちいぃぃ!」
ハイになって踊り出すアヤ。
ダンスビートが最高潮に達する時は、みんなと抱き合いもした。こんなにパワフルに遊んでいるなんて夢みたいだった。今まで地味だった自分はどこへやら。飛んでいってしまったようだ。
仲間がいると、自分はこんなにも明るくなるのか……。
ハイタッチで触れられる度に、満面の笑みで喜ぶ仲間たち。そんな光景を見ていると、なんともいえない幸せな気持ちになる。
みんなのおかげだ……。
と理音は思った。
だがダンスフロアで踊る仲間たちを見つめていると……。
なんだか、だんだん、視界がぼやけてきて……まどろみ、眠くなってきた。
あれ? おかしい?
これってお酒を飲んだ影響なの?
理音の足はもつれ……。
やがて立っていられなくなった。
「あら、もうシンデレラタイムですわね……そろそろ魔法が解けますわよ」
腕時計を見つめたハルカが、そういった瞬間だった。
ドサッ!
理音が座り込んでしまった。
サッと駆け寄った隼人は、理音の顔を覗き込む。
寝ているだけだ、と隼人はハルカに伝えた。
お酒も飲んだし疲れが出たのでしょう、とハルカがいった。
アヤが、お兄ちゃんよろしく~、といって理音の介護を促した。
隼人は、ふぅ、とため息きをつくと、理音の体を背負っておんぶした。体を鍛えている隼人にとって、理音の重さは大したことないようだった。
「頼んだよ~お兄ちゃん!」
「隼人様、リオンを家までよろしくお願いしますわ……」
隼人は頷くと、よいっしょ、といって理音をおんぶし直した。
アヤとハルカは陽気な笑い声を上げながらクラブから出た。
ローマの夜はまだたくさんの人が歩いていた。
誰もがカメラをかけた観光客たちばかりで、スペイン広場やトレビの泉の方から、このサンタンジェロ城まで流れて来たのだろう。
橋のサイドには、大理石の天使像が等間隔で設置され、そのどれもが優しくて微笑んでいる。ライトアップされたサンタンジェロ橋は、まるで異世界にいるような美しさだった。
さらに、テベレ河に流れる水面が、キラキラと反射し、ローマの夜景を優しく彩る。川の冷たさが含まれた風が吹くと、一気に酔いが醒めてきた。
「うぅ……」
理音のまつ毛がピクリと瞬いた。
温もりを感じる。パパにおんぶされているような、そんな感覚があった。心地良い気持ちになって、背中にぎゅっとしがみつく。
「むにゃ、むにゃ……」
風が火照った頬に当たる。
その風に乗ってなんともいえない良い香りが鼻につく。
理音にはこの香りが何なのかわからない。良い香りに夢心地になる。だが深く息を吸い込んだ時、意識がだんだん目覚めてきた。
んん? 私、歩いている? いや、違う……。
隼人さん!?
私、おんぶされてる!?
しかも隼人さんに……どうしよう……自分で歩いた方がいいけど……隼人さんの温もりと、香りが、心地良くて……。
はぁ、今夜はこのまま眠りたい……。
理音はそのまま目を閉じて、深く呼吸をした。
……。
ガチャ!
扉を開ける音が響く。
アヤはなるべく静かに家に入った。ハルカと理音をおんぶした隼人もそれに倣って忍足で部屋におじゃまする。もうすでに深夜を超えている。だから祖父母たちを起こしてはいけないと配慮しているのだ。
「あたしお風呂入るからさ、リオンちゃんはベッドに寝かせといてよ……」
アヤはそう囁くと、コスプレ衣装を脱ぎ始めてバスルームに向かった。ハルカは、サッとトイレに駆け込んでいく。お酒を飲むと頻繁におしっこに行きたくなるからだ。
隼人は下着姿のアヤから目を逸らして部屋の中を見渡した。久しぶりに祖父母の家に入って懐かしさを感じた。最後にイタリアへ家族旅行に来たのは高校生以来、もう七年も昔のことだ。隼人は記憶を探るように家の中を観察した。
高い天井、しゃれた小窓、祖父母が愛用しているダイニングテーブルや古ぼけたキッチン、そのどれもが変わらないままだった。だがアヤの部屋がどこかわからない。アルコールが効いていることもあって頭が上手く働かない。
ハルちゃんに尋ねようと思った。だがなかなかトイレから戻ってこないから聞くに聞けない。
アヤのシャワーシーンを覗くわけにもいかないし。とりあえず部屋はどこかと思いながら廊下を歩く。
すると、幼少の頃の記憶が蘇ってきた。父の記憶だ。父はイタリア人で画家だった。そんな父の実家、つまりここにはアトリエがあったはずだ。たしかこの部屋だと思い出して、一つの扉を開けた。
部屋の中を覗くと、女の子の甘い香りが漂ってきた。間接照明だけ灯っていた。アヤがイタリアに来て購入した家具だろうか、綺麗に整理整頓されて収まっている。
大きなベッド、大きな化粧鏡、ミシンが置かれたデスク、顔のないマネキンには奇抜な衣装が着せられている。
どうやら父のアトリエだった部屋は、今はアヤが自分の部屋として使っているようだ。部屋の隅に重ねられた絵画が、少しだけ父の記録を残していた。
ベッドに寝かせておくか……。
そう思った隼人は、扉を開けて部屋の中に入ろうとした。
トン!
その時、おんぶしていたアヤの足が扉の枠にぶつかってしまった。ごめん、即座に隼人は謝った。それと同時に、起こしちゃったか? と思った。だが理音の体重は、そのまま隼人に傾けられたままだった。大した衝撃ではなかったようだ。理音は安心して寝ているように感じられた。
隼人はとりあえず寝かせようと、理音をベッドに下ろした。
理音は、ふわんと仰向けになって目を閉じている。
両手が上になっていて赤ちゃんみたいに可愛かった。
隼人もベッドに腰を下ろした。
そのまま理音の顔を眺めていると、
キュン!
隼人の心臓が高鳴った。
そっと、理音の顔に自分の顔を近づける。
肉薄する唇と唇……。
キスする二人。
ブー、ブー、ブー。
何かが振動する音が聞こえる。
隼人が上着のポケットに手を入れている。携帯の着信があったようだ。
「おやすみ」
そういった隼人は微笑みながら理音の頭を撫でた。
そして、スッと立ち上がると部屋の扉を開けた。
……。
廊下に出た隼人は部屋の扉を優しく閉めると、スマホに耳を当てた。電話の相手は自分の働く会社の社長からだった。
「もしもし……はい……え!? ラスベガスにですか? わかりました」
隼人は、ふぅ、とため息をつきながらスマホの電源を落とした。
そこにハルカがやってきた。廊下の薄暗い照明の下で隼人に近づく。
「どうかされましたの?」
隼人はポケットにスマホを突っ込むと、いやぁ、といって頭を掻いた。
「会社のナンバー2が急に高熱を出したらしい。インフルエンザだろうな。代わりに俺がベガスに行かなきゃならなくなった……くそ、明日しかサッカー観戦できないじゃないか……残念」
隼人は肩をすくめた。だが、嫌な顔はしていない。笑っているように見えた。
自分がナンバー2に昇格したともいえるからだ。
ハルカは、あら……と呟いた後、扉の方角を見つめた。
部屋の中にいる理音は、すやすやと寝息を立てて眠っていることだろう。
理音は生まれて初めてクラブというバカ騒ぎするところで踊った。それは音楽を体感するようなものだった。エレクトロダンスミュージックという電子音の洪水は、まるで波のようにうねり、そのリズムに乗ると体が勝手に踊り出す。
音に酔いしれる人の影。
明滅するレーザービーム。
ドチドチ、と響く重低音は、まるで巨大生物の鼓動を思わせる。
体の芯が熱くなり、今まで感じたことがないほどの、ハイな気持ちよさを味わう。アルコールが血液に巡り、ふつふつと体が何かを求め始める。
これは魔法なんじゃないか?
と理音は思った。
曲が盛り上がると、ハルカ、アヤ、隼人たちとハイタッチしてはしゃいだ。理音にタッチされる度に、みんなは盛大に喜びの声を上げる。
「うおお! 力が湧いてくるぅ、うぉぉぉ!」
ハッスルマッスルの隼人。
「あら? 疲れが飛んでいくわ……」
自分の手を見つめるハルカ。
「きゃはっはは! サイコーっに気持ちいぃぃ!」
ハイになって踊り出すアヤ。
ダンスビートが最高潮に達する時は、みんなと抱き合いもした。こんなにパワフルに遊んでいるなんて夢みたいだった。今まで地味だった自分はどこへやら。飛んでいってしまったようだ。
仲間がいると、自分はこんなにも明るくなるのか……。
ハイタッチで触れられる度に、満面の笑みで喜ぶ仲間たち。そんな光景を見ていると、なんともいえない幸せな気持ちになる。
みんなのおかげだ……。
と理音は思った。
だがダンスフロアで踊る仲間たちを見つめていると……。
なんだか、だんだん、視界がぼやけてきて……まどろみ、眠くなってきた。
あれ? おかしい?
これってお酒を飲んだ影響なの?
理音の足はもつれ……。
やがて立っていられなくなった。
「あら、もうシンデレラタイムですわね……そろそろ魔法が解けますわよ」
腕時計を見つめたハルカが、そういった瞬間だった。
ドサッ!
理音が座り込んでしまった。
サッと駆け寄った隼人は、理音の顔を覗き込む。
寝ているだけだ、と隼人はハルカに伝えた。
お酒も飲んだし疲れが出たのでしょう、とハルカがいった。
アヤが、お兄ちゃんよろしく~、といって理音の介護を促した。
隼人は、ふぅ、とため息きをつくと、理音の体を背負っておんぶした。体を鍛えている隼人にとって、理音の重さは大したことないようだった。
「頼んだよ~お兄ちゃん!」
「隼人様、リオンを家までよろしくお願いしますわ……」
隼人は頷くと、よいっしょ、といって理音をおんぶし直した。
アヤとハルカは陽気な笑い声を上げながらクラブから出た。
ローマの夜はまだたくさんの人が歩いていた。
誰もがカメラをかけた観光客たちばかりで、スペイン広場やトレビの泉の方から、このサンタンジェロ城まで流れて来たのだろう。
橋のサイドには、大理石の天使像が等間隔で設置され、そのどれもが優しくて微笑んでいる。ライトアップされたサンタンジェロ橋は、まるで異世界にいるような美しさだった。
さらに、テベレ河に流れる水面が、キラキラと反射し、ローマの夜景を優しく彩る。川の冷たさが含まれた風が吹くと、一気に酔いが醒めてきた。
「うぅ……」
理音のまつ毛がピクリと瞬いた。
温もりを感じる。パパにおんぶされているような、そんな感覚があった。心地良い気持ちになって、背中にぎゅっとしがみつく。
「むにゃ、むにゃ……」
風が火照った頬に当たる。
その風に乗ってなんともいえない良い香りが鼻につく。
理音にはこの香りが何なのかわからない。良い香りに夢心地になる。だが深く息を吸い込んだ時、意識がだんだん目覚めてきた。
んん? 私、歩いている? いや、違う……。
隼人さん!?
私、おんぶされてる!?
しかも隼人さんに……どうしよう……自分で歩いた方がいいけど……隼人さんの温もりと、香りが、心地良くて……。
はぁ、今夜はこのまま眠りたい……。
理音はそのまま目を閉じて、深く呼吸をした。
……。
ガチャ!
扉を開ける音が響く。
アヤはなるべく静かに家に入った。ハルカと理音をおんぶした隼人もそれに倣って忍足で部屋におじゃまする。もうすでに深夜を超えている。だから祖父母たちを起こしてはいけないと配慮しているのだ。
「あたしお風呂入るからさ、リオンちゃんはベッドに寝かせといてよ……」
アヤはそう囁くと、コスプレ衣装を脱ぎ始めてバスルームに向かった。ハルカは、サッとトイレに駆け込んでいく。お酒を飲むと頻繁におしっこに行きたくなるからだ。
隼人は下着姿のアヤから目を逸らして部屋の中を見渡した。久しぶりに祖父母の家に入って懐かしさを感じた。最後にイタリアへ家族旅行に来たのは高校生以来、もう七年も昔のことだ。隼人は記憶を探るように家の中を観察した。
高い天井、しゃれた小窓、祖父母が愛用しているダイニングテーブルや古ぼけたキッチン、そのどれもが変わらないままだった。だがアヤの部屋がどこかわからない。アルコールが効いていることもあって頭が上手く働かない。
ハルちゃんに尋ねようと思った。だがなかなかトイレから戻ってこないから聞くに聞けない。
アヤのシャワーシーンを覗くわけにもいかないし。とりあえず部屋はどこかと思いながら廊下を歩く。
すると、幼少の頃の記憶が蘇ってきた。父の記憶だ。父はイタリア人で画家だった。そんな父の実家、つまりここにはアトリエがあったはずだ。たしかこの部屋だと思い出して、一つの扉を開けた。
部屋の中を覗くと、女の子の甘い香りが漂ってきた。間接照明だけ灯っていた。アヤがイタリアに来て購入した家具だろうか、綺麗に整理整頓されて収まっている。
大きなベッド、大きな化粧鏡、ミシンが置かれたデスク、顔のないマネキンには奇抜な衣装が着せられている。
どうやら父のアトリエだった部屋は、今はアヤが自分の部屋として使っているようだ。部屋の隅に重ねられた絵画が、少しだけ父の記録を残していた。
ベッドに寝かせておくか……。
そう思った隼人は、扉を開けて部屋の中に入ろうとした。
トン!
その時、おんぶしていたアヤの足が扉の枠にぶつかってしまった。ごめん、即座に隼人は謝った。それと同時に、起こしちゃったか? と思った。だが理音の体重は、そのまま隼人に傾けられたままだった。大した衝撃ではなかったようだ。理音は安心して寝ているように感じられた。
隼人はとりあえず寝かせようと、理音をベッドに下ろした。
理音は、ふわんと仰向けになって目を閉じている。
両手が上になっていて赤ちゃんみたいに可愛かった。
隼人もベッドに腰を下ろした。
そのまま理音の顔を眺めていると、
キュン!
隼人の心臓が高鳴った。
そっと、理音の顔に自分の顔を近づける。
肉薄する唇と唇……。
キスする二人。
ブー、ブー、ブー。
何かが振動する音が聞こえる。
隼人が上着のポケットに手を入れている。携帯の着信があったようだ。
「おやすみ」
そういった隼人は微笑みながら理音の頭を撫でた。
そして、スッと立ち上がると部屋の扉を開けた。
……。
廊下に出た隼人は部屋の扉を優しく閉めると、スマホに耳を当てた。電話の相手は自分の働く会社の社長からだった。
「もしもし……はい……え!? ラスベガスにですか? わかりました」
隼人は、ふぅ、とため息をつきながらスマホの電源を落とした。
そこにハルカがやってきた。廊下の薄暗い照明の下で隼人に近づく。
「どうかされましたの?」
隼人はポケットにスマホを突っ込むと、いやぁ、といって頭を掻いた。
「会社のナンバー2が急に高熱を出したらしい。インフルエンザだろうな。代わりに俺がベガスに行かなきゃならなくなった……くそ、明日しかサッカー観戦できないじゃないか……残念」
隼人は肩をすくめた。だが、嫌な顔はしていない。笑っているように見えた。
自分がナンバー2に昇格したともいえるからだ。
ハルカは、あら……と呟いた後、扉の方角を見つめた。
部屋の中にいる理音は、すやすやと寝息を立てて眠っていることだろう。
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