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第一章 悪徳モンスターはざまぁしますわ!
7 理音と春香の出会い
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二人は公園を出ると、別々の道を歩き出した。
お互いの家に帰るためには、その方が合理的だったからだ。
「ばいばーい! ハルカ」
「ごきげんよう、リオン」
西の空が赤く染まっていた。
落ちていく夕陽を眺めるハルカは、ふと、こんなことを思った。
リオンをローマに連れていけば、きっと何かが変わる……。
そんな確信があった。根拠はある。
それは理音が小さい頃にいったあの言葉だ。
「賢者様……闘技場……」
ハルカはそう呟くと、記憶の奥底から、キラキラとした思い出の箱を開けた。
あれは幼少期……リオンと初めて会った時のことだ。
6歳のハルカは美少女だった。
聡明で洞察力に優れ、一般的な子どもの能力を遥かに凌駕していた。
それには理由があった。
0歳、いや、まだ母親のお腹にいる頃から英才教育を受けていたからだ。
ハルカは地元の名家に生まれていた。祖父の賢太郎は市長にもなった男だった。
だが、寂しい家庭環境でもあった。実の両親は共に住んで居なかった。
ハルカがまだ一歳になる頃、両親は交通事故で死亡していた。
物心ついたハルカは泣いてしまう夜もあった。
そんな夜は祖父母のベッドに潜り込んで眠りについた。
ハルカの全ての面倒は、祖父母の賢太郎と藍子に見てもらっていたのだ。
幼いながらも聡明なハルカが思うことは、ただ一つ。
両親の遺骨はお墓の中にある……。
ということだけだった。
両親が亡くなった月命日は必ずお墓参りをしていた。そういう家訓だった。
その日だけは、ハルカは自分が世界の中心になった気分を味わえた。
祖父母はハルカのいうことをなんでも聞いてくれた。
お墓参りの後には遊園地に行ったり、お菓子や玩具など好きな物を買ってくれた。
夜になると家族団欒で食事をする。
祖母の藍子の手料理は和食を中心としたもので、ハルカの大好物だった。
祖父の賢太郎は日本酒を晩酌しながら、
「わしがハルカを天下無敵のお嬢様にしてやるから安心して成仏しろ……」
と息子の位牌に向かって豪語していた。
むべなるかな、ハルカは徹底的に英才教育を施された。
時は駆け足で過ぎていく。
いつしかハルカは幼稚園の年長組になり、学習発表会の日となった。
そういう催しは平日行われることが多い。
必然的に父親の参観は少ないかというと、そうでもなかった。
ハルカは舞台の垂れ幕から、チラッと客席を覗いた。
ちゃんと両親が揃っている家族ばかりだった。
保護者と呼ばれるパパやママという存在だ。自分には無いものだと思った。
ハルカは超有名私立幼稚園に通学していた。
医者、大手企業の社員、官僚クラスなどなど……。
そんなハイクラスな父親たちは、子どものためなら有給を惜しみなく取得する。
よってハルカしか両親がいないという、そんな構図だった。
すると、クラスの園児たちにからかわれた。
「うめむらさんのおうちは、おじいさんとおばあさんね」
「はははっ、じいじとばあばしかいないのかよ~」
「なかないでね~ハルちゃん」
「じいじひげぼうぼうだな」
「サンタさんみた~い」
ちびっ子モンスターたちは、容赦なくハルカをバカにした。
ふざけないで……。
とハルカは子どもながらに思った。
ちびっ子モンスターたちのほっぺたを、往復ビンタしてやろうとした。
その薄汚い悪口を黙らせてさしあげますわ!
グッと前傾姿勢になって右手を振り上げる。
だが……やめておいた。
わたくしが手を下すまでもないわ……。
そう思ったハルカは、
「そんなことよりも、学習発表会を成功させましょう」
といって舞台に向かった。
演目は浦島太郎だった。助けた亀に竜宮城に連れていってもらうやつだ。
ハルカは乙姫様を演じた。それはとても綺麗な美少女の登場だった。
「おおー!」
観客の父兄たちは、優雅に舞うハルカの演技を観て拍手喝采をした。
思えばその頃から、ハルカはコスプレが好きだったのだろう。快感さえ覚えた。
だがハルカが目立つほど、悪口をいうやつらはハルカの弱点を突いてくる。
「ママがいってたよ。ハルカちゃんちのパパとママはこうつうじこでしぼうしたからいないんだって~」
「あら、うちのママもいってたわ。ちょうしにのってるからじこったって~」
袖幕で隠れている間、ハルカはそんな悪口を散々いわれ続けた。
いつかみてなさい……。
悪口をいうやつらに、ざまぁ、してやろうと誓うハルカだった。
そんなある日。
ハルカは祖父の賢太郎と公園に来ていた。夕陽が綺麗に見える高台の公園だった。
楽しそうに賢太郎と遊んでるつもりでも、内心では誰にも見られたくなかった。
特に悪口をいうちびっ子モンスターたちにだ。だが幸いにもやつらはいなかった。
ほっとしたハルカだったが、しばらくすると一組の親子が現れた。
ハルカと同い年くらいの女の子と若い父親だった。
ハルカは知らない女の子だったので、ジッと見つめた。
おそらくどこかの保育園に通っている子どもだろう。
父親ときゃきゃしながら遊ぶ女の子を見て、ハルカは羨ましいと感じた。
若くてイケメンの父親と遊んでいたからだ。
すると、その子の父親が近づいてきた。
どうやら、賢太郎と知り合いだったらしい。
賢太郎が、その節はお世話になった、などといってそのまま話を始めた。
きっとお仕事のことだわ、と思ったハルカは一人でジャングルジムに登った。
そのまま遊んでいると、女の子が話かけてきた。
「ねぇ、どうやってそこまでのぼるの?」
ジャングルジムの頂点で太陽の逆光を浴びるハルカ。
女の子は上目遣いでハルカを眩しそうに眺めていた。
ハルカは、スルスルっと下に降りた。
こうやって登るのよ、といって女の子にアドバイスをしてあげた。
「先に上の棒を掴んだあと……次に足を上にかけて……そうそう! できるわ!」
「あはは、やった! できた! のぼれた!」
「登れたわね~」
「あはは、たかーい! ねぇ、あなたのパパってかっこいいね」
「え!?」
「だってひげがあってけんじゃさまみたいだもん」
「けんじゃさま……賢者様のこと?」
「そうそう! けんじゃさまはとうぎじょうでいっぱいモンスタ~をたおすんだよ! かっこいいパパだね~」
「とうぎじょう……闘技場のことね」
ハルカは、クスッと笑った。
あの人はパパじゃないんだけどな……。
賢太郎お爺様は賢者様か……うん、悪くないかも。
たしかに博識あって物事の真理を教えてくれるお爺様は、ある意味で賢者様なのかもしれないわね……。
うふふ、なんともファンタジーな発想をする子ね……。
そんなことをハルカが思っていると、
「ねーみてー! パパー!」
突然、女の子が叫んだ。
高いところまで登れたから自慢したいのだろう。
すると父親はこちらを見上げて手を振った。
その途端。
グラ……。
女の子は握っていた棒を離してしまった。
父親に向かって手を振り返そうとしたためにバランスが崩れた。
危ない!
ハルカは咄嗟の判断で、落ちないように女の子の手を握って助けた。
ふぅ……危なかった……。
ほっと胸を撫で下ろすハルカは、握っていた女の子の手をジッと見つめた。
何これは!?
この子と手を繋ぐと不思議な気持ちになる。
なんだろうこれは?
温かい……。
今まで感じたことない……この気持ちはなに!?
ハルカが目を丸くして驚いていると、
「リオンいくよー!」
という大人の声が響いた。女の子の父親の声に、ハルカは我に返った。
はーい! と答える女の子。
この子の名前はリオンというのね、とハルカは察した。
ハルカはジャングルジムから降りる。
まだ上にいる女の子に向かって、落ちないようにアドバイスする。
「リオン! 降りるときも手と足を一つずつ使うのですわ」
「うん、やってみる」
やっとの思いで女の子は地面に足をつけた。
ほっと安心した表情を見せる。
可愛く笑ってから、あ、あの……といいながら強く拳を握りしめた。
勇気を振り絞って声を出そうとしている。
「ともだちになろうよ」
その勇気ある言葉に反応したハルカは、小さな声で女の子に聞き返した。
「ともだち……?」
女の子は大きく首を縦に振った。
ハルカは満面の笑みを浮かべて答えた。
「もちろんですわ」
二人は手を繋いで公園を駆け回った。
もういくよ~という大人たちの声が聞こえたが、
「もうちょっと遊ぶわ~」
とハルカは叫んだ。
生まれて初めて祖父に逆らったわ、と思いながら、クスっと笑った。
遠くの西の空には、雲の間から太陽の光芒が射し込んでいる。
世界が笑っているように見えた。
お互いの家に帰るためには、その方が合理的だったからだ。
「ばいばーい! ハルカ」
「ごきげんよう、リオン」
西の空が赤く染まっていた。
落ちていく夕陽を眺めるハルカは、ふと、こんなことを思った。
リオンをローマに連れていけば、きっと何かが変わる……。
そんな確信があった。根拠はある。
それは理音が小さい頃にいったあの言葉だ。
「賢者様……闘技場……」
ハルカはそう呟くと、記憶の奥底から、キラキラとした思い出の箱を開けた。
あれは幼少期……リオンと初めて会った時のことだ。
6歳のハルカは美少女だった。
聡明で洞察力に優れ、一般的な子どもの能力を遥かに凌駕していた。
それには理由があった。
0歳、いや、まだ母親のお腹にいる頃から英才教育を受けていたからだ。
ハルカは地元の名家に生まれていた。祖父の賢太郎は市長にもなった男だった。
だが、寂しい家庭環境でもあった。実の両親は共に住んで居なかった。
ハルカがまだ一歳になる頃、両親は交通事故で死亡していた。
物心ついたハルカは泣いてしまう夜もあった。
そんな夜は祖父母のベッドに潜り込んで眠りについた。
ハルカの全ての面倒は、祖父母の賢太郎と藍子に見てもらっていたのだ。
幼いながらも聡明なハルカが思うことは、ただ一つ。
両親の遺骨はお墓の中にある……。
ということだけだった。
両親が亡くなった月命日は必ずお墓参りをしていた。そういう家訓だった。
その日だけは、ハルカは自分が世界の中心になった気分を味わえた。
祖父母はハルカのいうことをなんでも聞いてくれた。
お墓参りの後には遊園地に行ったり、お菓子や玩具など好きな物を買ってくれた。
夜になると家族団欒で食事をする。
祖母の藍子の手料理は和食を中心としたもので、ハルカの大好物だった。
祖父の賢太郎は日本酒を晩酌しながら、
「わしがハルカを天下無敵のお嬢様にしてやるから安心して成仏しろ……」
と息子の位牌に向かって豪語していた。
むべなるかな、ハルカは徹底的に英才教育を施された。
時は駆け足で過ぎていく。
いつしかハルカは幼稚園の年長組になり、学習発表会の日となった。
そういう催しは平日行われることが多い。
必然的に父親の参観は少ないかというと、そうでもなかった。
ハルカは舞台の垂れ幕から、チラッと客席を覗いた。
ちゃんと両親が揃っている家族ばかりだった。
保護者と呼ばれるパパやママという存在だ。自分には無いものだと思った。
ハルカは超有名私立幼稚園に通学していた。
医者、大手企業の社員、官僚クラスなどなど……。
そんなハイクラスな父親たちは、子どものためなら有給を惜しみなく取得する。
よってハルカしか両親がいないという、そんな構図だった。
すると、クラスの園児たちにからかわれた。
「うめむらさんのおうちは、おじいさんとおばあさんね」
「はははっ、じいじとばあばしかいないのかよ~」
「なかないでね~ハルちゃん」
「じいじひげぼうぼうだな」
「サンタさんみた~い」
ちびっ子モンスターたちは、容赦なくハルカをバカにした。
ふざけないで……。
とハルカは子どもながらに思った。
ちびっ子モンスターたちのほっぺたを、往復ビンタしてやろうとした。
その薄汚い悪口を黙らせてさしあげますわ!
グッと前傾姿勢になって右手を振り上げる。
だが……やめておいた。
わたくしが手を下すまでもないわ……。
そう思ったハルカは、
「そんなことよりも、学習発表会を成功させましょう」
といって舞台に向かった。
演目は浦島太郎だった。助けた亀に竜宮城に連れていってもらうやつだ。
ハルカは乙姫様を演じた。それはとても綺麗な美少女の登場だった。
「おおー!」
観客の父兄たちは、優雅に舞うハルカの演技を観て拍手喝采をした。
思えばその頃から、ハルカはコスプレが好きだったのだろう。快感さえ覚えた。
だがハルカが目立つほど、悪口をいうやつらはハルカの弱点を突いてくる。
「ママがいってたよ。ハルカちゃんちのパパとママはこうつうじこでしぼうしたからいないんだって~」
「あら、うちのママもいってたわ。ちょうしにのってるからじこったって~」
袖幕で隠れている間、ハルカはそんな悪口を散々いわれ続けた。
いつかみてなさい……。
悪口をいうやつらに、ざまぁ、してやろうと誓うハルカだった。
そんなある日。
ハルカは祖父の賢太郎と公園に来ていた。夕陽が綺麗に見える高台の公園だった。
楽しそうに賢太郎と遊んでるつもりでも、内心では誰にも見られたくなかった。
特に悪口をいうちびっ子モンスターたちにだ。だが幸いにもやつらはいなかった。
ほっとしたハルカだったが、しばらくすると一組の親子が現れた。
ハルカと同い年くらいの女の子と若い父親だった。
ハルカは知らない女の子だったので、ジッと見つめた。
おそらくどこかの保育園に通っている子どもだろう。
父親ときゃきゃしながら遊ぶ女の子を見て、ハルカは羨ましいと感じた。
若くてイケメンの父親と遊んでいたからだ。
すると、その子の父親が近づいてきた。
どうやら、賢太郎と知り合いだったらしい。
賢太郎が、その節はお世話になった、などといってそのまま話を始めた。
きっとお仕事のことだわ、と思ったハルカは一人でジャングルジムに登った。
そのまま遊んでいると、女の子が話かけてきた。
「ねぇ、どうやってそこまでのぼるの?」
ジャングルジムの頂点で太陽の逆光を浴びるハルカ。
女の子は上目遣いでハルカを眩しそうに眺めていた。
ハルカは、スルスルっと下に降りた。
こうやって登るのよ、といって女の子にアドバイスをしてあげた。
「先に上の棒を掴んだあと……次に足を上にかけて……そうそう! できるわ!」
「あはは、やった! できた! のぼれた!」
「登れたわね~」
「あはは、たかーい! ねぇ、あなたのパパってかっこいいね」
「え!?」
「だってひげがあってけんじゃさまみたいだもん」
「けんじゃさま……賢者様のこと?」
「そうそう! けんじゃさまはとうぎじょうでいっぱいモンスタ~をたおすんだよ! かっこいいパパだね~」
「とうぎじょう……闘技場のことね」
ハルカは、クスッと笑った。
あの人はパパじゃないんだけどな……。
賢太郎お爺様は賢者様か……うん、悪くないかも。
たしかに博識あって物事の真理を教えてくれるお爺様は、ある意味で賢者様なのかもしれないわね……。
うふふ、なんともファンタジーな発想をする子ね……。
そんなことをハルカが思っていると、
「ねーみてー! パパー!」
突然、女の子が叫んだ。
高いところまで登れたから自慢したいのだろう。
すると父親はこちらを見上げて手を振った。
その途端。
グラ……。
女の子は握っていた棒を離してしまった。
父親に向かって手を振り返そうとしたためにバランスが崩れた。
危ない!
ハルカは咄嗟の判断で、落ちないように女の子の手を握って助けた。
ふぅ……危なかった……。
ほっと胸を撫で下ろすハルカは、握っていた女の子の手をジッと見つめた。
何これは!?
この子と手を繋ぐと不思議な気持ちになる。
なんだろうこれは?
温かい……。
今まで感じたことない……この気持ちはなに!?
ハルカが目を丸くして驚いていると、
「リオンいくよー!」
という大人の声が響いた。女の子の父親の声に、ハルカは我に返った。
はーい! と答える女の子。
この子の名前はリオンというのね、とハルカは察した。
ハルカはジャングルジムから降りる。
まだ上にいる女の子に向かって、落ちないようにアドバイスする。
「リオン! 降りるときも手と足を一つずつ使うのですわ」
「うん、やってみる」
やっとの思いで女の子は地面に足をつけた。
ほっと安心した表情を見せる。
可愛く笑ってから、あ、あの……といいながら強く拳を握りしめた。
勇気を振り絞って声を出そうとしている。
「ともだちになろうよ」
その勇気ある言葉に反応したハルカは、小さな声で女の子に聞き返した。
「ともだち……?」
女の子は大きく首を縦に振った。
ハルカは満面の笑みを浮かべて答えた。
「もちろんですわ」
二人は手を繋いで公園を駆け回った。
もういくよ~という大人たちの声が聞こえたが、
「もうちょっと遊ぶわ~」
とハルカは叫んだ。
生まれて初めて祖父に逆らったわ、と思いながら、クスっと笑った。
遠くの西の空には、雲の間から太陽の光芒が射し込んでいる。
世界が笑っているように見えた。
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