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第四章 この星に彼女がいることを知る
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日が暮れて、耳を済ますと秋虫の羽の音が聞こえる。
風に揺れる夏草のなかに、見えないオーケストラがいるようだ。入場料など払っていないが、秋の訪れを自由席で知らせてくれる。季節は移り変わる。歩く街並みは格子戸の家々がつづく、風雅と格調がしのばれ、なんとも言えない古き良き景色を感じさせる。
古都、京都祇園。
花街は、色彩豊かな着物をまとった舞妓の姿が見られ、提灯で照らされた八坂神社の境内は季節の催しが行われているため、人の往来は、まるで花が咲いたように賑やかなものであった。
そのような情景のなかで、俺は一軒の料亭を訪ねていた。
だが、客でもないのでどうやって入ったものかと、軒下でぼんやりと佇んでいるばかり。
「こんな高級料亭なんて聞いてないよ……サイトで見るより敷居が高そうだ……そんなに金も持ってきてないし、どうしようか、いっそ奈美さんに連絡を一度いれて、あかねちゃんに店の外へ出てきてもらったほうがいいのかも知れないな」
ひとり、明かりが灯る古都の情景を眺めながら、ぶつぶつと呪文のような思いを漏らす。
はあ、どうしようかな、とため息をついていると、なんとも可愛いらしい声が、ふわりと聞こえきた。
「き、貴様……」
横で足を止めていたのは、買い物袋を手に下げた美少女、田中あかねだった。黒髪がサラサラと流れ、灯籠の明かりを宿す双眸は、驚いたように丸くして、ジッと俺の顔を見つめている。
「なぜここにいる?」
美しい声で、そう尋ねてくるが、君ならわかりきったことじゃないのか? これまで俺の行動は、すべてお見通しだったはずなのに、なんだかあかねちゃんらしくない。だったら、こちらも正直に答えるしかないではないか。
「君に会いにきた」
「え?」
「それだけの理由じゃ、ダメか?」
あかねちゃんはしばらく下を向いて考えていた。人の往来や、実家の前ということもあり、世間の目を気にしているのかもしれない。そんななかで、目が合うと恥ずかしそうに身体を揺らしている。よかった。嫌ではないようだ。いや、その逆に、嬉しそうな雰囲気を醸している。
「ちょっとここで待ってろ。買い出しを店に置いてくるから」
「ああ、わかった」
颯爽と去りゆくあかねちゃんの横顔は、いつもの冷徹な双眸ではなかった。むしろ慈愛に満ちた微笑みを浮かべている。彼女の胸のなかにある、心の変化を感じさせた。
しばらくすると、あかねちゃんが店から出てきた。
その格好はレトロな矢羽根絣の茶衣着を着ており、俺の心を一瞬で奪い取る。
「可愛いな、制服?」
鼻を掻いた俺は、あかねちゃんをチラッと見ながら褒める。
満更でもなく、顔に紅葉を散らすあかねちゃんは、「まぁね」とうなずく。
そして、視線を流れる人々の往来に移すと歩き出した。どこへいくつもりかわからないが、俺は黙ってあかねちゃんの後ろについていく。カラン、コロンと鳴る下駄の音に耳を傾けながら、花見小路から東大通りを渡る。
たどり着いた場所は、八坂神社の石鳥居の前だった。ライトアップされた朱の南楼門が、神秘的な情景を醸している。
というか、ここはカップルだらけだった。
「リア充の香りがするぜ」
「でも、ここなら怪しくないだろ? 男と女が一緒にいても」
「たしかに……」
本当にあかねちゃんの行動は、一見しただけでは意味不明だが、実は深い考えがあり、ちゃんと意味があり、裏がある。それゆえにいいのかな? 俺と君が客観的にカップルに見えても……ん? あれ? もしかして、そういうことなのだろうか?
「で、私に会いに来てどうするつもりだ?」
あかねちゃんの瞳に写る俺は、何かを伝えたがっているようなことを通り越して、そっと、あかねちゃんの肩を抱き寄せていた。
「俺は思ったんだが……」
「ん? 何を言いたいか知らんが、この手はなんだ?」
「あ、すまん」
あかねちゃんは無邪気に笑う。古都のイルミネーションの光りに照らされて、より美しく見えた。俺は魅了され、身体がかってに動いていたようだ。息が荒くなる。心臓の鼓動が速くなる。ドキドキとする音が、身体の外に響いてないか心配になり、とっさにあかねちゃんの肩から手を離す。きょとん、とするあかねちゃん。その瞳は潤んでいた。
「私は触れられても構わないが……いいのか? 真里さんのことは?」
照れ臭いことを言うつもりはないが、俺は心のなかでプロローグのドアを閉め、その鍵を捨てる。
「真里に、否定されたよ。彼女の付き合っている恋人は、俺ではなく、高校生のときの俺なのだとさ」
「……つまり、フラれたな」
「おそらく」
夏の終わりを告げる南風に吹かれ、揺れる髪をかきわけるあかねちゃんは、俺から目を逸らさない。
俺の心は壊れていて、修復の余地があるのかわからないし、悲しみもとめどないけれど、君にどうしても伝えたいことがあるんだ。今はもう、それだけしかない。
「あかねちゃん、君は俺が記憶を取り戻したら、この世界が消えると言ったよね」
「ああ、そうだ。だから貴様と私は、距離を置かないといけない」
「だったら、これだけは言わせてくれ」
「ん? なんだ?」
「君が好きだ」
おや? こんな君の顔を見るのは初めてだ。
今まで見た君の顔で、一番驚いた顔をしている。
やったぜ、いつも俺は君に振り回されてばかりいたからな。今回の俺の行動と言葉だけは、君にとって、まったく予想できていなかったようだ。
さて、どうする?
この俺の告白をどうする、あかねちゃん?
「バカだ、バカだ貴様は……」
頬に流れる涙が、ぽたぽたと雫のように落ちて、君は顔をあげる。うわの空に放つ言葉は、俺の胸に響く。
「もう、どうなっても知らんぞ……」
この世界が消えるから、そういうことを言うのだろう。
だが、悲しそうな響きではない。身体は素直なようで、涙がまったく止まらずにあふれている。
背伸びをする君、瞳を閉じる。
とうとつな動作、その動機は不明。
きっと頭がバグったのだろう。不思議な回路が、カチリとはまって遺伝子が合図する。柔らかな髪が揺れ、そっと俺の頬にキスをして、何事もなかったように離れる。
「この世界が消えたら、貴様のせいだからな」
「いいよ、君を失うより遥かにましだ」
しばらく見つめ合った俺たちは、微笑みを交わしつつ、ゆっくりと歩き出す。来た道を戻って店に着いたとき、俺たちは、さらに笑みを重ねる。今度はできた。愛を伝えたあと、ちゃんと彼女を家まで送っていくことができた。
「じゃあ、またな」
「え? 着替えて来ないのか? ちょっとお茶でも付き合えよ」
「いやダメだ、仕事を頼まれてるから」
「そ……そうか」
「ああ、またそっちに行くから、待ってて」
「……わかった」
できれば、今すぐ君を連れ去りたい。
そんな衝動に駆られるが、俺は大人だ。君も見た目は美少女だけど、頭脳は立派な大人の女性だ。
ゆえに、学校や仕事、そして家族など、色々と整理しないといけないこともあるだろう。迎えに来たけど、会いに来たけど、今は思いを伝えるだけにしておこう。困らせてはいけない。君の側にいるためなら、工夫が必要だ。ダメなことがあったらすぐに謝ろう。本当の気持ちをすべて吐き出したわけではないが、今はこれでいい。
君に手を振ったあと、俺は高速道路に乗って車を走る道すがら、ああ、やってしまったな……と、思いながらアクセルを踏み込んでいた。
今日が終わっていく。
流れる車たちの光りの中で、フロントガラスから夜空を仰ぐ。
月の明かり、機械の駆動、未来……。
この星はちゃんと回っていると確信する。
もしも今夜を乗り越えて、また明日になって太陽の光りを見ることができれば、もうそれは世界が消えてないという証明になるだろう。そして、いつか、愛の唄を聞くことになるだろう。
きっと彼女はこの星にいる。
探し求めていたのは、謎に満ちた君だったのかな。
風に揺れる夏草のなかに、見えないオーケストラがいるようだ。入場料など払っていないが、秋の訪れを自由席で知らせてくれる。季節は移り変わる。歩く街並みは格子戸の家々がつづく、風雅と格調がしのばれ、なんとも言えない古き良き景色を感じさせる。
古都、京都祇園。
花街は、色彩豊かな着物をまとった舞妓の姿が見られ、提灯で照らされた八坂神社の境内は季節の催しが行われているため、人の往来は、まるで花が咲いたように賑やかなものであった。
そのような情景のなかで、俺は一軒の料亭を訪ねていた。
だが、客でもないのでどうやって入ったものかと、軒下でぼんやりと佇んでいるばかり。
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ひとり、明かりが灯る古都の情景を眺めながら、ぶつぶつと呪文のような思いを漏らす。
はあ、どうしようかな、とため息をついていると、なんとも可愛いらしい声が、ふわりと聞こえきた。
「き、貴様……」
横で足を止めていたのは、買い物袋を手に下げた美少女、田中あかねだった。黒髪がサラサラと流れ、灯籠の明かりを宿す双眸は、驚いたように丸くして、ジッと俺の顔を見つめている。
「なぜここにいる?」
美しい声で、そう尋ねてくるが、君ならわかりきったことじゃないのか? これまで俺の行動は、すべてお見通しだったはずなのに、なんだかあかねちゃんらしくない。だったら、こちらも正直に答えるしかないではないか。
「君に会いにきた」
「え?」
「それだけの理由じゃ、ダメか?」
あかねちゃんはしばらく下を向いて考えていた。人の往来や、実家の前ということもあり、世間の目を気にしているのかもしれない。そんななかで、目が合うと恥ずかしそうに身体を揺らしている。よかった。嫌ではないようだ。いや、その逆に、嬉しそうな雰囲気を醸している。
「ちょっとここで待ってろ。買い出しを店に置いてくるから」
「ああ、わかった」
颯爽と去りゆくあかねちゃんの横顔は、いつもの冷徹な双眸ではなかった。むしろ慈愛に満ちた微笑みを浮かべている。彼女の胸のなかにある、心の変化を感じさせた。
しばらくすると、あかねちゃんが店から出てきた。
その格好はレトロな矢羽根絣の茶衣着を着ており、俺の心を一瞬で奪い取る。
「可愛いな、制服?」
鼻を掻いた俺は、あかねちゃんをチラッと見ながら褒める。
満更でもなく、顔に紅葉を散らすあかねちゃんは、「まぁね」とうなずく。
そして、視線を流れる人々の往来に移すと歩き出した。どこへいくつもりかわからないが、俺は黙ってあかねちゃんの後ろについていく。カラン、コロンと鳴る下駄の音に耳を傾けながら、花見小路から東大通りを渡る。
たどり着いた場所は、八坂神社の石鳥居の前だった。ライトアップされた朱の南楼門が、神秘的な情景を醸している。
というか、ここはカップルだらけだった。
「リア充の香りがするぜ」
「でも、ここなら怪しくないだろ? 男と女が一緒にいても」
「たしかに……」
本当にあかねちゃんの行動は、一見しただけでは意味不明だが、実は深い考えがあり、ちゃんと意味があり、裏がある。それゆえにいいのかな? 俺と君が客観的にカップルに見えても……ん? あれ? もしかして、そういうことなのだろうか?
「で、私に会いに来てどうするつもりだ?」
あかねちゃんの瞳に写る俺は、何かを伝えたがっているようなことを通り越して、そっと、あかねちゃんの肩を抱き寄せていた。
「俺は思ったんだが……」
「ん? 何を言いたいか知らんが、この手はなんだ?」
「あ、すまん」
あかねちゃんは無邪気に笑う。古都のイルミネーションの光りに照らされて、より美しく見えた。俺は魅了され、身体がかってに動いていたようだ。息が荒くなる。心臓の鼓動が速くなる。ドキドキとする音が、身体の外に響いてないか心配になり、とっさにあかねちゃんの肩から手を離す。きょとん、とするあかねちゃん。その瞳は潤んでいた。
「私は触れられても構わないが……いいのか? 真里さんのことは?」
照れ臭いことを言うつもりはないが、俺は心のなかでプロローグのドアを閉め、その鍵を捨てる。
「真里に、否定されたよ。彼女の付き合っている恋人は、俺ではなく、高校生のときの俺なのだとさ」
「……つまり、フラれたな」
「おそらく」
夏の終わりを告げる南風に吹かれ、揺れる髪をかきわけるあかねちゃんは、俺から目を逸らさない。
俺の心は壊れていて、修復の余地があるのかわからないし、悲しみもとめどないけれど、君にどうしても伝えたいことがあるんだ。今はもう、それだけしかない。
「あかねちゃん、君は俺が記憶を取り戻したら、この世界が消えると言ったよね」
「ああ、そうだ。だから貴様と私は、距離を置かないといけない」
「だったら、これだけは言わせてくれ」
「ん? なんだ?」
「君が好きだ」
おや? こんな君の顔を見るのは初めてだ。
今まで見た君の顔で、一番驚いた顔をしている。
やったぜ、いつも俺は君に振り回されてばかりいたからな。今回の俺の行動と言葉だけは、君にとって、まったく予想できていなかったようだ。
さて、どうする?
この俺の告白をどうする、あかねちゃん?
「バカだ、バカだ貴様は……」
頬に流れる涙が、ぽたぽたと雫のように落ちて、君は顔をあげる。うわの空に放つ言葉は、俺の胸に響く。
「もう、どうなっても知らんぞ……」
この世界が消えるから、そういうことを言うのだろう。
だが、悲しそうな響きではない。身体は素直なようで、涙がまったく止まらずにあふれている。
背伸びをする君、瞳を閉じる。
とうとつな動作、その動機は不明。
きっと頭がバグったのだろう。不思議な回路が、カチリとはまって遺伝子が合図する。柔らかな髪が揺れ、そっと俺の頬にキスをして、何事もなかったように離れる。
「この世界が消えたら、貴様のせいだからな」
「いいよ、君を失うより遥かにましだ」
しばらく見つめ合った俺たちは、微笑みを交わしつつ、ゆっくりと歩き出す。来た道を戻って店に着いたとき、俺たちは、さらに笑みを重ねる。今度はできた。愛を伝えたあと、ちゃんと彼女を家まで送っていくことができた。
「じゃあ、またな」
「え? 着替えて来ないのか? ちょっとお茶でも付き合えよ」
「いやダメだ、仕事を頼まれてるから」
「そ……そうか」
「ああ、またそっちに行くから、待ってて」
「……わかった」
できれば、今すぐ君を連れ去りたい。
そんな衝動に駆られるが、俺は大人だ。君も見た目は美少女だけど、頭脳は立派な大人の女性だ。
ゆえに、学校や仕事、そして家族など、色々と整理しないといけないこともあるだろう。迎えに来たけど、会いに来たけど、今は思いを伝えるだけにしておこう。困らせてはいけない。君の側にいるためなら、工夫が必要だ。ダメなことがあったらすぐに謝ろう。本当の気持ちをすべて吐き出したわけではないが、今はこれでいい。
君に手を振ったあと、俺は高速道路に乗って車を走る道すがら、ああ、やってしまったな……と、思いながらアクセルを踏み込んでいた。
今日が終わっていく。
流れる車たちの光りの中で、フロントガラスから夜空を仰ぐ。
月の明かり、機械の駆動、未来……。
この星はちゃんと回っていると確信する。
もしも今夜を乗り越えて、また明日になって太陽の光りを見ることができれば、もうそれは世界が消えてないという証明になるだろう。そして、いつか、愛の唄を聞くことになるだろう。
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