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第一部 春
20 尊いシュークリーム
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しばらくすると、メイドさんができたてのシュークリームを持ってきてくれた。わたしたちはにっこり笑い合った。ほぼ並ばずに余裕を持ってシュークリームを小皿にのせることができた。しかも欲しいだけ盛れた。
「うふふ」
思わず笑みがこぼれる。
他の女子生徒たちは、さすがに二回も並ぶことが恥ずかしいみたい。食事を終えた人たちは、さっさと部屋に戻っていく。やがて、食堂に残っているのは、わたしたちだけになった。
好きなだけ食べちゃおう……ってあれ?
気がつくと並べてあったシュークリームがほとんどない!
え、ちょっとベニー! あなた盛りすぎっ!
ベニーの皿にはシュークリームがてんこ盛りになっていた。お、落ちそう……。
「ベニー! あなた太るわよ」
「腹八分目に医者いらず……食事は控えめにしたほうがいいですよ、ベニー先輩」
わたしとメルの忠告をベニーはまったく聞く耳を持たない。
「今日はいっぱい踊ったからたくさん食べてもいいのだぁぁぁ」
と言い訳する。
その横で、ルナがシュークリームを立ち食いする。ちょ、何をしてるの? ルナ。わたしは間髪入れず叱った。行儀が悪いのは見逃せない。
「ルナ! ちゃんと座って食べなさい」
「えっへへ、我慢できなくて、もう一個のせちゃおう」
「こらぁ……」
んもう、天然キャラ爆発ね、ルナ・リュミエール。
でも、普通の女子ってこんなものなのかもしれない。
わたしがちょっと真面目すぎるのだ。高嶺真理絵のときの小学生時代もクラスの子に注意したら逆ギレされた悲しい思い出がある。そのことが原因で孤立したこともある。それ以来、わたしは友達を注意できなくなった。でも、ここは乙女ゲーの世界。ビシバシに叱るわよ! 覚悟しなさい、ルナ!
「うわぁ、こわーい、マリ」
「ふざけないで、ベニー。あなたが太るとファンの子たちが泣くわよ。食べるのはそれくらにしておきなさい」
「え~、まだシュークリームあるじゃん、もったいない」
すねるベニーは演劇部で踊りをしている。
テレビもゲームもネットもない乙女ゲームの世界だ。
演劇とか歌しか娯楽はない。したがって、ベニーの公演はいつも満員御礼のファン感謝祭。さらにベニーの良きところは、男子だけじゃなくて女子のファンもいる。ベニーはなかなかの人気者。そうだ、いまのうちにサインもらっとこうかな。
そして、何を隠そう、メルもベニーのファンだった。
これは過去形だ。いまは友達になっている。
だって、メルはベニーと話してみて愕然とした。ベニーの性格が少年みたいで幻滅したのよね。笑っちゃう。でもね、メル、あなたも知ってると思うけど、ベニーが女の子になるときがあるよね……それは……うふふ。
「なんだ……まだ残ってるじゃないか……」
わたしたちの背後から、かっこいい渋い声が響く。
ああん。イケボぉ、たまんない。
わたしたちが振り向くと、そこには料理長リオン・オセアンが立っていた。
リオンさんはシュークリームをつまむと口のなかに放りこんだ。
「うん、うまい。もういいか? 俺がすべて食べてしまっても」
頬を赤く染めるベニーが、下を向いて答えた。
「あ、大丈夫です、こんなに食べれないかも、わたし……」
ベニーの持っている皿にはシュークリームが盛り盛りにのっている。いやいや、もっと食べようとしてたじゃないかっ! とツッコミたくなるけど、ここはやめておいてあげるわ、ベニー。
もじもじするベニーは、さっと席に戻るとリオンさんのことをじっと見つめながら、シュークリームをつまんで口のなかにつぎつぎと入れては、ぱくぱくと頬張った。
「嬉しいなあ、ベニーちゃんの食べっぷりを見てると料理したかいがあるよ」
リオンさんは頬をゆるめると最後の一個に手をのばした。そのときだった。ルナが颯爽と手をあげて、「ダメっ!」と叫んだ。リオンさんはきょとんと目を丸くした。いつもの渋い顔とは違う、なんともかわいいリオンさんがいた。年上の男性が慌てるのってレアだ。なんか萌えてきちゃう。ああん、尊い……。
ルナはつづけてリオンさんに言った。
「メルちゃんがまだシュークリームを食べてないんです」
「そうだったのか、それは失礼した……っていうか、君、だれ?」
「あたしはルナスタシア・リュミエール。転校生です」
「ああ、どおりで見たことないと思った。俺は料理長のリオン・オセアンだ」
「リオンさん……ですね……あの、口にクリームがついてますよ」
「え?」
リオンさんは親指で唇をぬぐうと、
「あ、ホントだ」
と言って親指をペロリと舐めた。その仕草がなんともセクシーすぎて、ああ、わたしはあのクリームになりたかった。そうだ、生まれ変わったらリオンさんが作ったお菓子になろう、うん、それがいい。そして、リオンさんに食べられちゃう、そんな妄想がぽわわんと頭をめぐる。
すると、リオンさんはトングを使ってシュークリームを小皿にのせると、テーブルに座るメルのまえに置いた。メルは突然の出来事に言葉を失ったまま、頬をピンク色に染めている。
「さあ、召し上がれ」
リオンさんはそう一言添えると厨房に戻っていった。
ちょっと! メルだけ配膳してもらってズルい! 羨ましいんですけどぉぉぉぉ!
わたしとベニーはメルの目のまえに置かれた、コロッと感のあるひとつのシュークリームをまじまじと見つめた。あのシュークリームはリオンさんが直接運んだものだ。うわぁ、そう思うとなんて尊いんだ! ただのシュークリームなのにめっちゃ尊いよぉぉ!
そっと、静かにフォークを持ったメルは、ゆっくりとシュークリームに突き刺した。そして、みんなの視線を浴びるなか、小さな口を開けて、もぐもぐと頬張った。
うわああ、いいなぁ……。
やがてメルは食べ終わると、ナプキンで口を丁寧にふいてから、こんな言葉をささやく。
「ありがとうございます。ルナ先輩」
メルが感謝するなんて珍しいことだ。わたしたちは自然と笑い合っていた。特に友達になろうなんて言ってはいないけど、わたしたちはもう友達になっていた。
「うふふ」
思わず笑みがこぼれる。
他の女子生徒たちは、さすがに二回も並ぶことが恥ずかしいみたい。食事を終えた人たちは、さっさと部屋に戻っていく。やがて、食堂に残っているのは、わたしたちだけになった。
好きなだけ食べちゃおう……ってあれ?
気がつくと並べてあったシュークリームがほとんどない!
え、ちょっとベニー! あなた盛りすぎっ!
ベニーの皿にはシュークリームがてんこ盛りになっていた。お、落ちそう……。
「ベニー! あなた太るわよ」
「腹八分目に医者いらず……食事は控えめにしたほうがいいですよ、ベニー先輩」
わたしとメルの忠告をベニーはまったく聞く耳を持たない。
「今日はいっぱい踊ったからたくさん食べてもいいのだぁぁぁ」
と言い訳する。
その横で、ルナがシュークリームを立ち食いする。ちょ、何をしてるの? ルナ。わたしは間髪入れず叱った。行儀が悪いのは見逃せない。
「ルナ! ちゃんと座って食べなさい」
「えっへへ、我慢できなくて、もう一個のせちゃおう」
「こらぁ……」
んもう、天然キャラ爆発ね、ルナ・リュミエール。
でも、普通の女子ってこんなものなのかもしれない。
わたしがちょっと真面目すぎるのだ。高嶺真理絵のときの小学生時代もクラスの子に注意したら逆ギレされた悲しい思い出がある。そのことが原因で孤立したこともある。それ以来、わたしは友達を注意できなくなった。でも、ここは乙女ゲーの世界。ビシバシに叱るわよ! 覚悟しなさい、ルナ!
「うわぁ、こわーい、マリ」
「ふざけないで、ベニー。あなたが太るとファンの子たちが泣くわよ。食べるのはそれくらにしておきなさい」
「え~、まだシュークリームあるじゃん、もったいない」
すねるベニーは演劇部で踊りをしている。
テレビもゲームもネットもない乙女ゲームの世界だ。
演劇とか歌しか娯楽はない。したがって、ベニーの公演はいつも満員御礼のファン感謝祭。さらにベニーの良きところは、男子だけじゃなくて女子のファンもいる。ベニーはなかなかの人気者。そうだ、いまのうちにサインもらっとこうかな。
そして、何を隠そう、メルもベニーのファンだった。
これは過去形だ。いまは友達になっている。
だって、メルはベニーと話してみて愕然とした。ベニーの性格が少年みたいで幻滅したのよね。笑っちゃう。でもね、メル、あなたも知ってると思うけど、ベニーが女の子になるときがあるよね……それは……うふふ。
「なんだ……まだ残ってるじゃないか……」
わたしたちの背後から、かっこいい渋い声が響く。
ああん。イケボぉ、たまんない。
わたしたちが振り向くと、そこには料理長リオン・オセアンが立っていた。
リオンさんはシュークリームをつまむと口のなかに放りこんだ。
「うん、うまい。もういいか? 俺がすべて食べてしまっても」
頬を赤く染めるベニーが、下を向いて答えた。
「あ、大丈夫です、こんなに食べれないかも、わたし……」
ベニーの持っている皿にはシュークリームが盛り盛りにのっている。いやいや、もっと食べようとしてたじゃないかっ! とツッコミたくなるけど、ここはやめておいてあげるわ、ベニー。
もじもじするベニーは、さっと席に戻るとリオンさんのことをじっと見つめながら、シュークリームをつまんで口のなかにつぎつぎと入れては、ぱくぱくと頬張った。
「嬉しいなあ、ベニーちゃんの食べっぷりを見てると料理したかいがあるよ」
リオンさんは頬をゆるめると最後の一個に手をのばした。そのときだった。ルナが颯爽と手をあげて、「ダメっ!」と叫んだ。リオンさんはきょとんと目を丸くした。いつもの渋い顔とは違う、なんともかわいいリオンさんがいた。年上の男性が慌てるのってレアだ。なんか萌えてきちゃう。ああん、尊い……。
ルナはつづけてリオンさんに言った。
「メルちゃんがまだシュークリームを食べてないんです」
「そうだったのか、それは失礼した……っていうか、君、だれ?」
「あたしはルナスタシア・リュミエール。転校生です」
「ああ、どおりで見たことないと思った。俺は料理長のリオン・オセアンだ」
「リオンさん……ですね……あの、口にクリームがついてますよ」
「え?」
リオンさんは親指で唇をぬぐうと、
「あ、ホントだ」
と言って親指をペロリと舐めた。その仕草がなんともセクシーすぎて、ああ、わたしはあのクリームになりたかった。そうだ、生まれ変わったらリオンさんが作ったお菓子になろう、うん、それがいい。そして、リオンさんに食べられちゃう、そんな妄想がぽわわんと頭をめぐる。
すると、リオンさんはトングを使ってシュークリームを小皿にのせると、テーブルに座るメルのまえに置いた。メルは突然の出来事に言葉を失ったまま、頬をピンク色に染めている。
「さあ、召し上がれ」
リオンさんはそう一言添えると厨房に戻っていった。
ちょっと! メルだけ配膳してもらってズルい! 羨ましいんですけどぉぉぉぉ!
わたしとベニーはメルの目のまえに置かれた、コロッと感のあるひとつのシュークリームをまじまじと見つめた。あのシュークリームはリオンさんが直接運んだものだ。うわぁ、そう思うとなんて尊いんだ! ただのシュークリームなのにめっちゃ尊いよぉぉ!
そっと、静かにフォークを持ったメルは、ゆっくりとシュークリームに突き刺した。そして、みんなの視線を浴びるなか、小さな口を開けて、もぐもぐと頬張った。
うわああ、いいなぁ……。
やがてメルは食べ終わると、ナプキンで口を丁寧にふいてから、こんな言葉をささやく。
「ありがとうございます。ルナ先輩」
メルが感謝するなんて珍しいことだ。わたしたちは自然と笑い合っていた。特に友達になろうなんて言ってはいないけど、わたしたちはもう友達になっていた。
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