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下巻
19
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「ん~、美味しい」
昼食を取る私たちは、舌鼓を打っていた。
バターの香りがなんとも芳しい和風ベーコンパスタ。
オニオンスープまでついている。
そのお皿たちはどれも可愛らしい和柄で、無垢のテーブルに置かれたその景色は、まるで古民家カフェにいるみたいだった。
パスタも箸で食べてるし、湯のみも緑茶が注がれている。
なんともほっこりする昼食であった。
フクさんの料理はとても上手で、下味にお吸い物の粉末を使っていた。
私はなるほどなあ、と感心した。
ああ、こんな風にサッと料理ができる旦那さんって素敵♡
はっ?
私はいったい何を考えているの?
私は先輩の彼女なのになあ。
なんでフクさんをそんな目で見ているのか不思議に思う。
でも、なつきを観察していると、なんとなくその理由がわかってきた。
これは、きっと女の雌としての本能なのだろう。
将来を妄想してしまうのだ。
のみならず、なつきのフクさんに対する質問の内容も、またエグい。
「ねえ、一人暮らしなの?」
「そうだよ」
「なんで?」
「働いてて給料もあるからな」
「給料どのくらいなの?」
「月に30万くらいだよ」
「すごっ……ねえ、なんで彼女いないの?」
「相性の合う女がいないからだよ」
「相性ってなに?」
「体の相性だよ」
「キャー♡」
はしゃぐなつき。
フクさんを狙ってるのは見え見えで、露骨に体と口が動いてしまっている。
まさにターゲットオンだ。
あれ? それにしても、学校で話しているときのなつきは「ぜんぜん私から男子にいけない~」とか言ってたくせに……おや? どうした、なつき?
ぐいぐい男子にいってますけど~!?
先輩はと言うと、もぐもぐパスタを食べながらフクさんに話かける。
「へー、フクさんって一人暮らしなんですね、てっきりまだ実家だと思ってました」
「ああ、最近、一人暮らし始めたんだ、ラブホ代がもったいないからな」
「ぶはっ……ちょ、ラブホって……」
先輩はパスタの麺を口から吐き出してしまった。
何を焦っているのだろうか。
私たち女子はぽかーんと何がなんだかわからない表情。
ラブホという単語がまったく聴き慣れないので、スルーしていた。
だが、まあ、なんとなく、フクさんはエッチが上手いんだろうなあ。
と、そんなことだけはわかった。
昼食を終えた私たちは、とりあえず先輩の部屋でくつろぐことにした。
電車が復旧したら帰ろう、そんな話をしていた。
私は台風の状況が気になったので縁側に出てみる。
部屋には先輩とフクさんとなつきが残っていた。
障子紙に一枚隔っただけなので、人の存在はよくわかった。
それにしても、この縁側というのは不思議だ。
家と庭の間の廊下。
内でもない外でもない曖昧な空間。
横に並ぶ白い障子紙は、まるで何も描かれていないキャンパスのようだ。
前回おじゃました時には、このキャンパスには猫の影が写っていたなあ。
私は、ふと、気になって猫の姿を探す。
どこにもいなかった。
きっとどこかの穴蔵で、雨宿りと言う名の避難をしていることだろう。
また、晴れたら、猫ちゃんと遊びたいなあ。
あ、そう言えば、先輩のおばあちゃんもいなかったなあ。
どうしたのだろうか。
私は先輩の家庭環境が心配になってきた。
たしか、お母さんは病気で入院しているらしいし……。
家はこんなに広いのに、先輩一人でポツンと暮らしている。
先輩は家事ができるのだろうか。
この綺麗な日本庭園の掃除は、いったい誰がやるのだろうか。
私は色々なことを考えながら窓の外をながめていた。
世界は怖ろしいほど暗かった。
太陽を隠す黒い雲。
空を切り刻む風。
世界をまるごと一掃するかのように吹き荒れる嵐。
美しい日本庭園が、暗黒に包まれている。
飛び散る葉や枝。
草木が荒れ狂ったように踊る。
怒号に轟く遠雷。
どうやら予報は外れている。
しかも、悪い方に……。
横殴りの雨が窓を叩きつける。
池の水面がマシンガンのように撃たれて弾ける。
私はこのような景色に吸い込まれるように、ただ、ぼんやりとながめていた。
すると、先輩が襖を開けて部屋から出てきた。
私の隣に腰を下ろす。
先輩の綺麗な声が雨音と重奏する。
「すごいね……外……台風の進路が若干こっちよりになったみたいだね、これじゃあせっかくの庭が台無しだ」
「……ええ、お掃除が大変そうですね」
「ああ、でも、掃除は業者がやってくれるから大丈夫だ、おばあちゃんが戻って来る前に綺麗にしといてあげないとな」
「え? おばあちゃん、家にいないんですか?」
「ああ、いま、おばあちゃん、老健に入ってるんだ」
「あ……じゃあ、寂しいですね」
「うん……でも、まあ、夜になったら父さんが帰ってくるし、ずっと一人ってわけじゃないから大丈夫だよ」
「それじゃあ、お母さんも、まだ家には……」
「うん、まだリハビリ施設にいるよ」
「……」
悲しい顔の先輩。
私は先輩にすりよって、
「泣かないで……せんぱい……」
と、囁いてぎゅっと抱きしめる。
「……」
沈黙する先輩。
ごうごうと木々をゆらす風の音だけが響く。
ゆれれば、ゆれるほど、ああ、当分は電車の運転は見合わせだろうなあ。
と、私は胸の内で密かに思う。
そうなってくると、まだ帰宅できないという言い訳ができる。
そうだ、どうせ帰れないのだ……。
私は思い切って、先輩とイチャイチャしたくなってきた。
「せんぱい……」
私は先輩をジッと見つめる。
キスして欲しかった。
私は目を閉じる。
「ダメだよ、なつきちゃんたちがいるじゃん……」
「……ぅう、ちょっとだけキスしてください」
「じゃあ、ちょっとだけね」
「はい」
私は再び目を閉じる。
「ちゅっ」
先輩がキスしてくれた。
それは、小鳥のさえずりのように小さくて軽やかだった。
ちょっと笑ってしまった。
本当にちょっとなんだもんなあ……。
「えへへ、じゃあ、俺はジュースでも持ってくるわ」
「……あ、はい、私は部屋に戻ってます」
「おけ~」
縁側をすたすた歩いていく先輩。
キスできてなんとなく嬉しそうだった。
んもう、もっとがっつりキスしてくれてもいいのになあ。
先輩が奥手過ぎてやきもきする。
でも、まあいっか、私たちのペースでゆっくりいけばいい。
いつか花が開くだろう。
それまで待ってみることにしよう。
私は先輩との明るい未来をのぞきながら、襖を開けて部屋の中をのぞいた。
すると、
「んん……あん……♡」
なつきとフクさんがキスをしていた。
え!?
ええええ!
なつきはソファの上で股を全開にして座っている。
スカートがめくれあがり、丸出しの太ももがなんとも色っぽい。
そんななつきの股の中でうごめくフクさん。
大きな背中がなつきに覆いかぶさっている。
すると、フクさんの両手がなつきの制服の中に潜り込む。
おっぱいを揉みくちゃにされている。
なつきの目はとろーんとして恍惚な表情を浮かべている。
なんとも気持ちよさそうだった。
うわぁ、いいなぁ……。
って、ダメダメ!
私は羨ましい気持ちをかろうじて抑える。
なつき! なんでこうなった?
逃げられなかったのか?
いや、逃げようとなんかしていないのか?
先輩! 早くきて!
すると、ガチャっとドアが空く。
先輩の手には例のパックジュース。
そして、部屋に入ってくるなり、
「マンゴーかアップルどっちがいい……」
と言うやいなや、ぼとっとパックジュースを落とす。
飛び込んできたエロい絵図にびっくりして口を開けている。
「じゅる……じゅるる、ちゅぱちゅぱ」
「ん~、ん~、ああっん♡」
フクさんの激しいキスになつきは身をよじる。
おっぱいを揉むフクさんの手は荒々しくて、ついになつきの制服をまくりあげた。
なつきのブラがチラッと見えたかと思うと、
ぷるん!
なつきのおっぱいが飛び出した。
清楚な白いシフォンのブラジャーに包まれている。
やばい!!
私は叫びそうになり、口を手で隠した。
でも、襖の間から、ぱっちりと目は開けている。
なつきとフクさんのやらしいキスシーンに目が離せない。
めちゃくちゃ興奮してきた。
先輩は意を決してフクさんに声をかける。
「ちょ、ちょっと、フクさん……?」
フクさんはちゅぱっとキスを解放すると、
「んん? なんだ、もう戻ってきたのか?」
とあっけなく答えると、腕でよだれをぬぐう。
なつきは放心状態でぐったりしている。
お股全開で制服は乱され、パンツもおっぱいも丸見えだ。
先輩は頭をぽりぽりとかいて、まるで職員室に呼び出された生徒みたいに話した。
「あ、いや、その……じゃあ、俺は向こういってますね」
「んん? 遠慮するな、一緒にやろうぜ」
「ふぇ? いや、あの、その……」
「なんだぁ? おまえらだって廊下でイチャイチャしてたじゃないか? だろ?」
「……あ、見えてました?」
「ああ、襖の影でバレてるよ」
「あ……マジか……」
「おまえらだけズルイよなぁ~って話してたんだよ、ね~なつきちゃんっ」
フクさんに声をかけられたなつきは、やっと乱れた制服を整えた。
どうやら、なつきとフクさんは同意の上でキスしていたようだ。
よかった、レイプされてるわけじゃなくて……。
私はほっと胸をなでおろした。
すると、フクさんは襖の間から覗いている私の方を向いた。
「ゆうこちゃんもさ、覗いてないでこっちきなよ~」
「……え」
「ずっと見てたでしょ?」
「あ、すいません」
私は照れながら襖を開けて部屋に入る。
なつきも照れ臭そうに私の方を見ると、こっち来いと手招きする。
とりあえず私はなつきの隣に座った。
目の前にはワイシャツから厚い胸板がチラ見えするフクさん。
おっふ……これは女子には破壊力が凄すぎる。
なつきが乱れるのも無理はない。
この筋肉が強引に求めてきたら……いや~ん、どうしよう♡
卑猥な妄想をする私は、なつきに抱きつくことしかできなかった。
どうやら私の体は、ゆっくり花を咲かせようとは思ってないらしい。
昼食を取る私たちは、舌鼓を打っていた。
バターの香りがなんとも芳しい和風ベーコンパスタ。
オニオンスープまでついている。
そのお皿たちはどれも可愛らしい和柄で、無垢のテーブルに置かれたその景色は、まるで古民家カフェにいるみたいだった。
パスタも箸で食べてるし、湯のみも緑茶が注がれている。
なんともほっこりする昼食であった。
フクさんの料理はとても上手で、下味にお吸い物の粉末を使っていた。
私はなるほどなあ、と感心した。
ああ、こんな風にサッと料理ができる旦那さんって素敵♡
はっ?
私はいったい何を考えているの?
私は先輩の彼女なのになあ。
なんでフクさんをそんな目で見ているのか不思議に思う。
でも、なつきを観察していると、なんとなくその理由がわかってきた。
これは、きっと女の雌としての本能なのだろう。
将来を妄想してしまうのだ。
のみならず、なつきのフクさんに対する質問の内容も、またエグい。
「ねえ、一人暮らしなの?」
「そうだよ」
「なんで?」
「働いてて給料もあるからな」
「給料どのくらいなの?」
「月に30万くらいだよ」
「すごっ……ねえ、なんで彼女いないの?」
「相性の合う女がいないからだよ」
「相性ってなに?」
「体の相性だよ」
「キャー♡」
はしゃぐなつき。
フクさんを狙ってるのは見え見えで、露骨に体と口が動いてしまっている。
まさにターゲットオンだ。
あれ? それにしても、学校で話しているときのなつきは「ぜんぜん私から男子にいけない~」とか言ってたくせに……おや? どうした、なつき?
ぐいぐい男子にいってますけど~!?
先輩はと言うと、もぐもぐパスタを食べながらフクさんに話かける。
「へー、フクさんって一人暮らしなんですね、てっきりまだ実家だと思ってました」
「ああ、最近、一人暮らし始めたんだ、ラブホ代がもったいないからな」
「ぶはっ……ちょ、ラブホって……」
先輩はパスタの麺を口から吐き出してしまった。
何を焦っているのだろうか。
私たち女子はぽかーんと何がなんだかわからない表情。
ラブホという単語がまったく聴き慣れないので、スルーしていた。
だが、まあ、なんとなく、フクさんはエッチが上手いんだろうなあ。
と、そんなことだけはわかった。
昼食を終えた私たちは、とりあえず先輩の部屋でくつろぐことにした。
電車が復旧したら帰ろう、そんな話をしていた。
私は台風の状況が気になったので縁側に出てみる。
部屋には先輩とフクさんとなつきが残っていた。
障子紙に一枚隔っただけなので、人の存在はよくわかった。
それにしても、この縁側というのは不思議だ。
家と庭の間の廊下。
内でもない外でもない曖昧な空間。
横に並ぶ白い障子紙は、まるで何も描かれていないキャンパスのようだ。
前回おじゃました時には、このキャンパスには猫の影が写っていたなあ。
私は、ふと、気になって猫の姿を探す。
どこにもいなかった。
きっとどこかの穴蔵で、雨宿りと言う名の避難をしていることだろう。
また、晴れたら、猫ちゃんと遊びたいなあ。
あ、そう言えば、先輩のおばあちゃんもいなかったなあ。
どうしたのだろうか。
私は先輩の家庭環境が心配になってきた。
たしか、お母さんは病気で入院しているらしいし……。
家はこんなに広いのに、先輩一人でポツンと暮らしている。
先輩は家事ができるのだろうか。
この綺麗な日本庭園の掃除は、いったい誰がやるのだろうか。
私は色々なことを考えながら窓の外をながめていた。
世界は怖ろしいほど暗かった。
太陽を隠す黒い雲。
空を切り刻む風。
世界をまるごと一掃するかのように吹き荒れる嵐。
美しい日本庭園が、暗黒に包まれている。
飛び散る葉や枝。
草木が荒れ狂ったように踊る。
怒号に轟く遠雷。
どうやら予報は外れている。
しかも、悪い方に……。
横殴りの雨が窓を叩きつける。
池の水面がマシンガンのように撃たれて弾ける。
私はこのような景色に吸い込まれるように、ただ、ぼんやりとながめていた。
すると、先輩が襖を開けて部屋から出てきた。
私の隣に腰を下ろす。
先輩の綺麗な声が雨音と重奏する。
「すごいね……外……台風の進路が若干こっちよりになったみたいだね、これじゃあせっかくの庭が台無しだ」
「……ええ、お掃除が大変そうですね」
「ああ、でも、掃除は業者がやってくれるから大丈夫だ、おばあちゃんが戻って来る前に綺麗にしといてあげないとな」
「え? おばあちゃん、家にいないんですか?」
「ああ、いま、おばあちゃん、老健に入ってるんだ」
「あ……じゃあ、寂しいですね」
「うん……でも、まあ、夜になったら父さんが帰ってくるし、ずっと一人ってわけじゃないから大丈夫だよ」
「それじゃあ、お母さんも、まだ家には……」
「うん、まだリハビリ施設にいるよ」
「……」
悲しい顔の先輩。
私は先輩にすりよって、
「泣かないで……せんぱい……」
と、囁いてぎゅっと抱きしめる。
「……」
沈黙する先輩。
ごうごうと木々をゆらす風の音だけが響く。
ゆれれば、ゆれるほど、ああ、当分は電車の運転は見合わせだろうなあ。
と、私は胸の内で密かに思う。
そうなってくると、まだ帰宅できないという言い訳ができる。
そうだ、どうせ帰れないのだ……。
私は思い切って、先輩とイチャイチャしたくなってきた。
「せんぱい……」
私は先輩をジッと見つめる。
キスして欲しかった。
私は目を閉じる。
「ダメだよ、なつきちゃんたちがいるじゃん……」
「……ぅう、ちょっとだけキスしてください」
「じゃあ、ちょっとだけね」
「はい」
私は再び目を閉じる。
「ちゅっ」
先輩がキスしてくれた。
それは、小鳥のさえずりのように小さくて軽やかだった。
ちょっと笑ってしまった。
本当にちょっとなんだもんなあ……。
「えへへ、じゃあ、俺はジュースでも持ってくるわ」
「……あ、はい、私は部屋に戻ってます」
「おけ~」
縁側をすたすた歩いていく先輩。
キスできてなんとなく嬉しそうだった。
んもう、もっとがっつりキスしてくれてもいいのになあ。
先輩が奥手過ぎてやきもきする。
でも、まあいっか、私たちのペースでゆっくりいけばいい。
いつか花が開くだろう。
それまで待ってみることにしよう。
私は先輩との明るい未来をのぞきながら、襖を開けて部屋の中をのぞいた。
すると、
「んん……あん……♡」
なつきとフクさんがキスをしていた。
え!?
ええええ!
なつきはソファの上で股を全開にして座っている。
スカートがめくれあがり、丸出しの太ももがなんとも色っぽい。
そんななつきの股の中でうごめくフクさん。
大きな背中がなつきに覆いかぶさっている。
すると、フクさんの両手がなつきの制服の中に潜り込む。
おっぱいを揉みくちゃにされている。
なつきの目はとろーんとして恍惚な表情を浮かべている。
なんとも気持ちよさそうだった。
うわぁ、いいなぁ……。
って、ダメダメ!
私は羨ましい気持ちをかろうじて抑える。
なつき! なんでこうなった?
逃げられなかったのか?
いや、逃げようとなんかしていないのか?
先輩! 早くきて!
すると、ガチャっとドアが空く。
先輩の手には例のパックジュース。
そして、部屋に入ってくるなり、
「マンゴーかアップルどっちがいい……」
と言うやいなや、ぼとっとパックジュースを落とす。
飛び込んできたエロい絵図にびっくりして口を開けている。
「じゅる……じゅるる、ちゅぱちゅぱ」
「ん~、ん~、ああっん♡」
フクさんの激しいキスになつきは身をよじる。
おっぱいを揉むフクさんの手は荒々しくて、ついになつきの制服をまくりあげた。
なつきのブラがチラッと見えたかと思うと、
ぷるん!
なつきのおっぱいが飛び出した。
清楚な白いシフォンのブラジャーに包まれている。
やばい!!
私は叫びそうになり、口を手で隠した。
でも、襖の間から、ぱっちりと目は開けている。
なつきとフクさんのやらしいキスシーンに目が離せない。
めちゃくちゃ興奮してきた。
先輩は意を決してフクさんに声をかける。
「ちょ、ちょっと、フクさん……?」
フクさんはちゅぱっとキスを解放すると、
「んん? なんだ、もう戻ってきたのか?」
とあっけなく答えると、腕でよだれをぬぐう。
なつきは放心状態でぐったりしている。
お股全開で制服は乱され、パンツもおっぱいも丸見えだ。
先輩は頭をぽりぽりとかいて、まるで職員室に呼び出された生徒みたいに話した。
「あ、いや、その……じゃあ、俺は向こういってますね」
「んん? 遠慮するな、一緒にやろうぜ」
「ふぇ? いや、あの、その……」
「なんだぁ? おまえらだって廊下でイチャイチャしてたじゃないか? だろ?」
「……あ、見えてました?」
「ああ、襖の影でバレてるよ」
「あ……マジか……」
「おまえらだけズルイよなぁ~って話してたんだよ、ね~なつきちゃんっ」
フクさんに声をかけられたなつきは、やっと乱れた制服を整えた。
どうやら、なつきとフクさんは同意の上でキスしていたようだ。
よかった、レイプされてるわけじゃなくて……。
私はほっと胸をなでおろした。
すると、フクさんは襖の間から覗いている私の方を向いた。
「ゆうこちゃんもさ、覗いてないでこっちきなよ~」
「……え」
「ずっと見てたでしょ?」
「あ、すいません」
私は照れながら襖を開けて部屋に入る。
なつきも照れ臭そうに私の方を見ると、こっち来いと手招きする。
とりあえず私はなつきの隣に座った。
目の前にはワイシャツから厚い胸板がチラ見えするフクさん。
おっふ……これは女子には破壊力が凄すぎる。
なつきが乱れるのも無理はない。
この筋肉が強引に求めてきたら……いや~ん、どうしよう♡
卑猥な妄想をする私は、なつきに抱きつくことしかできなかった。
どうやら私の体は、ゆっくり花を咲かせようとは思ってないらしい。
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