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「よし、いれてあげるから寝て……」

  俺はそう言って立ち上がると、サイドテーブルに置いてあったゴムを手に取った。
  
  そして、 ふと見ると、みのりはベットと反対になってうつぶせのまま寝ていた。
  
  俺は、ストンっとベットの下に降りるとみのりの顔にちんこを近づける。
  
「……」
  
  みのりは何も言わない。
  
「ねえ、フェラ好きなの?」
「……」

  俺は黙っているみのりの顔にちんこを肉薄させた。
  
  すると、みのりは口を開いてしゃぶりはじめた。
  
「あはは、やっぱり好きじゃんか」

  と俺が笑うと、みのりも観念したのか満更でもない微笑を浮かべた。
  
  そして、ふと、横を見ると壁に鏡がかけてあることに気づいた。
  
  そこには、うつぶせでちんこを咥えるうら若き20才の女の絵図が、なんとも美しく映し出されていた。
  
  まるでAVのような世界だなあ。
  
  ……いや、違う……そうじゃない……AVよりぜんぜん興奮する!
  
  AVなんかクソ食らえだ!
  
  出会って秒でラブホにきて……即合体……これが現実の世界で起きている!
  
  なんて、なんて、ぶっ飛んだ世界なんだ!
  
  本当の名前も知らない。
  
  どこの誰かもわからない。
  
  そんな男のちんぽを嬉しそうにしゃぶってる。
  
  ぐっぽ、ぐっぽと揺れる髪からは、甘い整髪料の香りが漂っている。
  
  この女の香りは、AVを観てるだけでは絶対に感じることができないご褒美だ。
  
  AVでシコっていた俺は、なんて無様だったんだ……。
  
「う、うぁぁぁぁ!」
  
  気持ち良すぎて咆哮(ほうこう)した。
  
  俺は狂ったように腰を振った。

  すげー!  ヤバイ!  この女エロすぎる!
  
  こんなエロい女が現実の世界にいるのかよぉぉぉぉ!
  
「くんか、くんか……」
  
  俺はみのりの髪に顔を近づけると、大きく息を吸い込んで女の香りを楽しんだ。
  
  なんともいえない甘い香りが俺の頭を狂わせていく。
    
  その時、ピピっとアラームが鳴った。

  タイマーを見ると09:55だった。
  
  みのりと楽しめる制限時間が残り10分を切っていた。
  
「あ、ヤバっ!」  
  
  俺は焦ってベットに飛び乗ると、ゴムを装着した。
  
  みのりの体を改めて見ると、けっこういい体をしていた。
  
  くびれたウエストの下には、むっちりとしたお尻と脚が、白く、美しく、滑らかに流れている。
  
  広げた股の間は、ズラされたパンツの隙間から、肉ひだがトロトロに濡れている。
  
  俺はその女の蜜を見てしまったら、もう、いれたくてたまらない。
  
  ぶち込んで、溶かして、ぐちょぐちょにして、犯したくなった。

  よし!  このまま寝バックでいれよう……。
  
  俺はみのりのパンツをさらに横にズラして肉ヒダを開いた。
  
  そして、ズブッとそこにちんこをねじ込んだ。
  
「ああんっ!」

  みのりは硬くて太いのが入ると強烈な喘ぎ声をあげた。
  
  大きく仰け反ると、頭をグデっと横たえた。
  
  俺はかまうことなく狂ったように腰を振る。
  
  パン!  パン!  パン!
  
「あん、あん、あんっ」

  肉と肉がぶつりあう重奏に、みのりの甘い声がハーモニーとなって部屋の中に響く。
  
  緑色の下着をズラされた肉ヒダには、相変わらずちんこがぶち込まれている。
  
  チラリと見えるピンクの膣が、もうなんとも言えないエロチックさで……。
  
  俺の腰は止まらなかった。
  
  止めることなどできなかった。
  
  俺はあまりにも激しくちんこをぶち込んでいたので、ちょっと、みのりのことが心配になってきた。
  
「大丈夫か?  気持ちいいか?」

「あっ、あっ、きも……ちいい……」

「そうか、よかったな」

「んっ、んっ……」

「じゃあ、俺は逝くぞ!」

「あっ、はい」

「うぉぉぉ!」

  俺は寝バックで果てた。
  
  そして、ゆっくりとちんこをみのりから抜くと、上手いことゴムに白濁の精液が溜まっていた。
  
「ほら、見て」

  俺はゴムを縛ってからみのりに見せた。
  
「わあ、すごい……いっぱい……」
  
  俺はゴムをゴミ箱に捨てた。
  
  儚く数億の精子が今日も廃棄されたというわけだ。
  
  急に冷静になる。
  
  ふと、鏡に映った自分を見ると、汗だくになっているのに気づいた。
  
  みのりも薄っすら額に汗を流している。
  
  タイマーを見ると残り3分だった。
  
「ねえ、シャワー浴びよっか?」

「は、はい……」

  俺はタンクトップを脱いだ。
  
  ぬぎっとしている時に、みのりを見てみたら、ジッと俺の体を舐め回すように見ていた。
  
  俺はシャワーを浴びながらみのりについてまとめてみた。
  
  おそらく、みのりは細マッチョな男が好きなのだろう。
  
  そして、笑顔が素敵な男性が好きだ。
  
  性格は地味でプライベートではあまりモテない。
  
  そのため女として褒められたこともない。
  
  よって例え客であっても褒められたりすると嬉しくて、つい、色々とサービスしてしまうのだろう。
  
  みのりは男たちとのエッチな仕事を楽しんでいた……ということになる。
  
  そんなことを考えながらシャワーを浴びていると、みのりが浴室に入ってきた。
  
  俺は満面の笑みでみのりを迎え入れた。
  
「ささ、どうぞこちらに」

「え?  なになに?」

  俺はみのりにバスタブの椅子に座るよう促した。
  
  みのりの張りのあるお尻が椅子の上に置かれた。
  
  温水のシャワーをザッと背中にかけてやる。
  
「ああ、気持ちいい」

「背中流してあげるね」

  俺はボディソープを泡立てて、汚れを残さないように白い泡で優しく洗い流す。
    
「お客さん、こういう店はじめてですか?」

「きゃはは、ええ、はい」

「今日は逆にみのりちゃんが気持ちよくなっちゃったね」

「うふふ」

  みのりは笑いながらタオルドライして着替えた。
  
  俺もサクッと着替えて部屋を出る準備をした。
  
  そのとき、コールが鳴った。
  
  みのりが受話器を取って応対する。

「はい……大丈夫です、もう出ます」

  受話器を置くとホテルのカードキーを手に持った。
  
「あ、そろそろいきましょう……」

「うん……」

  俺たちは部屋を出ると、エレベーターで一階へと降りた。
  
  みのりはフロントにカードキーを渡すと、素早く俺の方に駆け寄ってくる。
  
  お互い目があうと微笑みあった。
  
  俺はこのままみのりをデートに誘いたい気分になった。
  
  しかし、みのりは俺の気持ちを無視するかのように、ホテルから出るように俺を手招きする。
  
  入ってきた時と同じように裏口から外に出ると、みのりはペコっと頭を下げた。
  
「ありがとうございました」

  そして、頭を上げた時のみのりの顔が、なんとも言えないほど可愛い笑顔をしていて……ドキッとした……俺の心はときめいた。
  
  そして、俺も笑顔になると、みのりに感謝するとともに共感を求めた。
  
「うん、こちらこそありがとう!  すごかったよね、俺たち!」

「……」

  みのりの笑顔がスッと消えていった。
  
  この沈黙は今までにないものだった。

  もしかしたら客とこんな風になることは初めてだったのか?
  
  それとも、またやってしまった……と思っているのか?
  
  俺は超能力者じゃないので、みのりがこの時何を考えているのかはわからなかったが、一言だけつぶやいたことが印象的だった。
  
「ずるい……」

  俺はこのと言葉を深く追求することができなかった。
  
  そして、いよいよ、もうこれ以上、一緒にいることができない空気が二人の間に漂いはじめた。
  
  俺は少しだけ寂しくなったのでみのりに提案してみた。
  
「ねえ、これってLINEの交換とかしてもいいのかな?」

「え?  まあ……」

  しかし、よくよく考えてみると俺は大阪に来ることがほぼない。
  
  地元からふらっといける距離ではない。電車で二時間以上もかかるのだ。
  
  俺はみのりから一歩ずつ後退していることに自分で気づいた。
  
  LINEを聞いたくせに、みのりから離れていっているのだ。
  
  みのりは笑顔で手を降って叫んだ。
  
「また来てください!  その時に教えます!」

  みのりが手を振る後ろの建物には、18禁というステッカーが貼られていた。
  
  俺はきっともう来ることはないだろうな……。
  
  と、思いながら夜の街に溶けていった。
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