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  ホテルはすぐ隣のビルだった。
  
「こちらです……」

  と、俺の方を振り返り誘導するのは、さっき出会ったばかりの女の子、みのりだ。
  
  そう、出会ってまだ1分も経っていない。
  
  まさに、秒でホテルに入っていくわけだ。
  
  みのりはカウンターで1500円を支払うと、受付のお姉さんからカードキーを受け取った。
    
  おいおいおい!  ちょっと待て!
  
  俺は心の中で叫んだ。
  
  だって、俺はさっきの店で5500円払ったわけだろ?
  
  そして、みのりが1500円ホテルに払ったのだから、残りの金は4000円だ。
  
  これ……ヤバくないか?
  
  みのりと店で4000円の取り分を折半しても、どうだ?
  
  2000円しか利益はない。
  
  ということは、やっぱり……。
  
  この子は2000円ぽっちで俺のちんこをシコシコする……。
  
  そういうことだ……。
  
  この子は、本当に納得してこんなことをしているのか?
  
  びっくりした。いや、かなり俺の脳みそに激震が走った。
  
  大した稼ぎにならないのに、この子はいったい何を求めているのだろうか?
  
  みのりはエレベーターの前に立って、俺の方を先に乗れと手招きする。
  
  俺がエレベーターの中に入ると、みのりが声をかけてきた。
  
「あの~、よくこういう店には来るんですか?」

  みのりはやや媚びた目をして俺を見つめていた。
  
  俺は正直に答えた。
  
「いや、実は初めて来た……」

「え!  そうなんですか?」

「ああ……だから、優しくシコってよ」

「きゃはは、シコるってなんですか?」

  俺は右手を優しく握って上下に動かした。
  
  みのりが大爆笑した。本当に初心な20歳の女の子そのものだった。
  
「また、笑ってる、楽しんでるでしょ?」

「……うふふ」

「まあ、楽しいのもわかるよ。お客さんがこんなイケメンだとさ?」

「きゃははは、それ自分で言う?」

「え?  だって俺、カッコいいでしょ?  どうせ来るのはおっさんばっかでしょ?」

「……まあ、でも、たまに若い人来ましたよ」

「へー、俺くらい?」

「ええ、まあ」

「でも、こんなイケメンはなかなか来ないでしょ?」

「きゃはは」

  みのりは顔を赤くしながら口もとを手で隠して笑った。

  すると、登っていたエレベーターが開いた。
  
  廊下に出ると行くべき部屋番号がチカチカと点滅していた。
  
  俺とみのりは部屋に入った。
  
  バタンっとドアがしまると、わずか数分の間で2人は密室な空間に入った。
  
  このシチュエーション……興奮するに決まってる。
  
  見知らぬ若い男と女が、もう二人っきりなのだから……。
  
  みのりは緊張しているようだった。
  
  俺はとりあえず室内を探索することにした。
  
  部屋は白と黒を基調としたシンプルモダンな空間だった。
  
  そして、とても狭かった。4・5畳くらいだろうか。
  
  ダブルベットの前には大きな液晶テレビが壁にかけてあった。
  
  ふーん、これでAVを見ながらオナニーするだけでもいいなあ、と俺は思った。
  
「うわぁ綺麗だなあ、これがラブホか!  うわ!  風呂いい感じ!」

  小躍りしながら部屋を探索している俺を見て、みのりは微笑んでいた。
  
  すると、みのりはカードキーを壁かけのケースに差し込んだ。
  
  その動作がいかにも慣れていた。
 
  みのりはいったいもう何本のちんこをこのラブホでシコったんだろうか?
  
  彼女の華奢な手が、なにやら妖艶な生き物のように見えてきた。
  
「こういうところに来るのは初めてですか?」

「うん、まあ、あんまり来ないよね」

「……そう、ですよね……」

「みのりちゃんは?  もう何本くらいシコってるの?」

「きゃはは、まだこの仕事初めたばかりなので、そんなにないですよ」

「こんなもん?」

  俺は右手をひらいて五本指を立てた。
  
「うふふ、ええ、まあそんなもんです」

「いや、もっとあるだろう?」

「うふふ、自分でやる人もいますから」

「へー、それを見ているだけ?」

「はい……」

「それは面白い仕事だね?」

「え~、えへへ」

  みのりは笑いながら赤面していた。図星だったのだろうか?
  
  実は、男性のオナニーしている姿を見たい、そんな願望でもあるのだろうか?
  
  もし、そうだとしたら……みのりは変態だ。
  
  なるほど、みのりも俺と同じ変態かもしれないな……。
 
  そう思うと、俺はすぐにでもみのりとエッチなことがしたくなってきた。
  
「じゃあ……俺のやつ、シコってもらっていい?」

  そう言って俺はみのりに近づいた。
  
  すると、みのりの顔が急に色っぽくつやめいた。
  
「……あっ、タイマーおしますね」

  みのりは小さなテーブルに置いてあったポーチからデジタル時計を取り出した。
  
  ピッ!  という電子音が響いた。
  
  30:00からカウントダウンされていった。
  
  と同時に、ベットの前に立つ2人の間で火花のような何かが、ドクンという心臓の音とともに弾け飛んだ。
  
  俺はさりげなく腕をみのりに回した。
  
  みのりは目を潤ませ、まるで恋人のようにすりよってくる。
  
  俺はみのりを抱き寄せてみることにした。
  
  右手をみのりの首もとに入れ、左手はみのりの髪をなでる。
  
  みのりはまったく拒まない。
  
  ジッと俺の目を見つめていた。
  
  二人の顔がじょじょに近くなる。
  
  すると、みのりは目を閉じた。
  
  俺は首をかたむけて、そっとみのりの唇にキスをした。
  
「んんっ……」

  みのりはピクんっと震えた。
  
  俺はキスをしたまま、みのりの両手をつかむ。
  
  そのまま俺の首に手を回すように誘導させていった。
  
  そうすると、みのりはまるで恋人みたいに俺を抱きしめ、キスを迫る。
  
  と、次の瞬間!
 
  みのりから舌を入れてきた。
  
  もうこうなってくると、俺だってみのりを恋人のように扱うことしかできない。
  
  今は恋人がいない俺だが、恋人がいた時は、女からめちゃくちゃエッチなことを強要されたこともあるので、女を喜ばせるにはどうしたらいいかだいたい知っていた。
  
  簡単にいうと、女の欲情するスイッチを入れる方法を知っていたわけだ。
  
  よし!  そうと決まったら前戯だ。
  
  俺はみのりのウエストからお尻にかけて両手を使ってなで回した。
  
  まるでAVの痴漢されている女の子みたいにお尻を触ってあげた。
  
  ふと振り返ってみると、秒でホテルに入って男と女がこんなエロいことをしているのだ……二人とも変態だった……痴漢しているみたいなものだと思った。
  
「はうん……」

  みのりはキスを解放した。荒い呼吸の中にペロんと舌を出していた。
  
  俺たちは見つめあった。
  
  おっぱいを触ってみる。
  
  Cカップは嘘じゃなかった。
  
  いや……張りがあって、念入りに揉めばDになりそうな気配もした。
  
「んんっ……ああん……」

  みのりは感度がよかった。
  
  だが、俺はおっぱいをもみながら、ハッと気がついて口走った。
  
「あ!  オプション!  うわぁ、どうしよう?」
  
  みのりは俺の質問に答えない。
  
  目がとろりんとしてもう女のスイッチが入っているようだった。
  
  俺はとりあえずおっぱいを強くもんでみる。
  
「あん、あっ」

  みのりは喘ぎ声を漏らした。
  
「オプションとか別にいいのか?  じゃあ、もう恋人みたいにするけどいいか?」

  みのりは黙ってコクっとうなずいた。

  俺は念入りにみのりを前戯してやることにした。
  
  ゆっくりと顔をみのりに近づけてみる。
  
  すると、みのりは俺の唇を簡単に受け入れた。
  
  オプションとかいうものはみのり中でどこかに吹っ飛んでいったようだった。
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