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第1章 入学試験は命がけ!?
9.死ぬ気で覚えろ
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§
「私とチトセちゃんが頑張って作ったんだよ! どう? 美味しい?」
温めなおしたカレーをパクパクと食べるカヤトくんにそう尋ねると、
「……まずくはない」
こう返ってきた。やっぱり、素直じゃないなあ! おいしいって言えばいいのに!
「……ごちそうさん。悪くなかった」
カレーを残さず食べ終えたカヤトくんが、しっかりと手を合わせながらそうつぶやく。口は悪いけど意外とマジメでびっくり。
「さて、教えてもらおうか」
「教えてもらおうって、何を?」
「あのモンスター――ディアラグスのことをだ。協力して倒すんだろ? なら、オレにも情報をくれ」
あんなにツンツンしていたカヤトくんが素直に情報を聞いてくるなんて……! ちょっと感動しちゃった。
「分かった! 私が知ってる情報を教えるね。と言っても、チトセちゃんから教えてもらったことなんだけど……」
モンスターにも属性があること。ディアラグスは地と風の属性を持つこと。それで、地属性と水属性の魔法は効きづらいこと。火属性の魔法が弱点であること。
私は、それらをカヤトくんに伝えた。
「――つまり、ディアラグスに有効なのはヒナの魔法だけってことか」
「うん。そういうことになるんだけど……私の全力のフレビスでも、あいつを倒せなかったよ……」
「放射型の魔法はすぐに発動できるけど威力はそこそこだからな。ヒナは威力が高い設置型の魔法は使えねえのか?」
「うん。私、放射型の魔法しか使えない……」
「そうか。じゃあ、すぐに覚えてもらうしかねえな」
「ええっ!? どうやって!?」
「オレが設置型魔法を使うコツを教えてやる」
「いいの!? でも、覚えられるかなあ」
「覚えられるかなあ、じゃねえ。試験に受かりたかったら死ぬ気で覚えろ」
カヤトくんが目をつり上げながら、パシッと拳を打ち鳴らす。
やばい。これはきびしく勉強させられそうな予感がする。
――でも、こうなったらやるしかないよね!
「分かった! 頑張る! 絶対、試験に合格しよう! そしてMCCアカデミーに入学しよう!」
「おう」
「はいなのです」
「了解でござるよ」
あれ? カヤトくん以外の声がしたなあ。
そう思って、私はチトセちゃんとウィガルくんが寝ているはずの場所を見た。
……起きてる! チトセちゃんもカヤトくんも起きて、寝袋から出てるよ!? そして、たき火にゆっくりと近づいてきた!
「お前ら……起きてたのか」
「はい。少し前からチトセたちも起きていたのです」
「今まで寝たフリをしてたの!? 何で!?」
「お二人がマジメな話をしているようで起きづらかったでござる……」
まさかカヤトくんとの会話を二人に聞かれていたなんて! ちょっと恥ずかしい!
「それよりも、傷の具合はどうでござるか? カヤトどの」
「ちっと痛むけど大丈夫だ。……ウィガル、だったか? お前が治してくれたんだよな。おかげで助かった。それと、昼間はキツく当たってすまなかった」
ウィガルくんに向かって、カヤトくんは深々と頭を下げた。それを見たウィガルくんはしっぽをぴんと立たせ、目を見開く。
うん。昼間と態度が違うから驚くよね。そりゃ。
「頭を上げるでござる! オイラはもう気にしていないでござるよ。カヤトどのが無事なら、それだけで良いでござる」
「……そっか。ありがとな」
昼間はどうなることかと思ったけど、丸く収まって良かった!
「カヤトさん。ヒナコさんに設置型魔法を教えるのですよね?」
「おう。そのつもりだが……」
「なら、チトセはウィガルさんと話し合って作戦を立てるのです。ヒナコさんが設置型魔法を使えるようになったことを前提とした作戦を」
チトセちゃんはかけたメガネをクイッと上げながら、そう宣言した!
……私が設置型魔法を使えるようになったことを前提とした作戦を立てる!? つまり私が設置型魔法の使い方を覚えられなかったらその作戦は台無しになる……ってコト!?
「分かった。ヒナと違ってなんか頭良さそうだし、任せたぞ」
「ちょっと! それ、私がバカって言ってるようなものだよ!」
「…………」
「カヤトくん! 無言で目をそらさないで!? バカって直接言われるより辛いよそれ!」
「ま、まあまあ。とにかく今は、できることをやるべきでござるよ」
うう。ウィガルくんの言う通りだ。今はできることをしよう。そして、バカじゃないことを証明してやる!
「ヒナ。しっかり覚えるまで寝かせねえからな。覚悟しとけよ」
「ひええ……!」
こうして、森の中で深夜の勉強会と作戦会議が始まった!
寝れる予感がしないけれど、頑張ろう!!
§
「そんじゃ、まず設置型魔法を使うために必要なものは何か答えてみろ」
「うーんと……気合?」
「ちげえよ! 魔法陣だ!」
ああ。そういえば、昼間にチトセちゃんが説明してくれた気がする。内容が難しくてほとんど頭に入っていなかったけれど。
「いいか、まずこうやって円を書く」
カヤトくんは木の枝で、地面に大きな丸い円を描いた。
「そして、設置型魔法を発動させるために必要な『起爆式』を書き込む」
カヤトくんが丸い円の中に、丸、三角、四角……それらを組み合わせた色んな図形を大量に書き込んでいく。これが起爆式ってものみたい。
「この起爆式の組み合わせ次第で、魔法が発動するタイミングや威力が変化する。基本的に円の中に起爆式を大量に書き込んだ方が魔法の威力が上がるんだ」
「えっと、強い魔法を使いたければ大きな魔法陣の中に起爆式をたくさん書けばいいってこと?」
「その通り。だけど、その分魔力の消費量が多くなってロストしやすくなる。あと、魔法を発動させるのに時間がかかる。けど、それはメリットでもあるんだ」
魔法を発動させるのに時間がかかるのがメリット? デメリットじゃないの?
「時間がかかるより、すぐにドーンって魔法が発動した方が便利じゃない?」
「設置型魔法は魔法陣を目視した状態で、魔法陣に魔力を込めるイメージをするのが発動のスイッチだ。威力の高い設置型魔法がすぐに発動したら、自分も巻き込まれるぞ」
「ええっ!? そんなのダメじゃん!」
「だから、スイッチを押した後に魔法陣から離れるための時間が必要なんだよ。威力は高いが扱いが難しいのが設置型魔法だ」
本当に難しい! 私はやっぱり放射型の魔法が好きだな! 難しいことを考えずにすぐ出せるし!
「ってわけで、魔法陣を書きまくれ。そして魔法を出す練習をしまくれ。以上だ」
「待った待った! 書きまくれとか魔法を出す練習をしまくれとか言われても私まだよく理解できてないよ!」
「やってる内に覚えるだろ。だからやれ。つべこべ言わずにやれ。んで、朝までに覚えろ」
「ひえ~!!」
鬼だ! 鬼がいる! 泣きたい! でもやると決めたのは私! だから負けない! 魔法陣を書きまくるし、魔法を発動させる練習をしまくってやる!
失敗しまくる予感がするけど、最終的に成功させられるようになれば問題なしだよね! ……多分!
「私とチトセちゃんが頑張って作ったんだよ! どう? 美味しい?」
温めなおしたカレーをパクパクと食べるカヤトくんにそう尋ねると、
「……まずくはない」
こう返ってきた。やっぱり、素直じゃないなあ! おいしいって言えばいいのに!
「……ごちそうさん。悪くなかった」
カレーを残さず食べ終えたカヤトくんが、しっかりと手を合わせながらそうつぶやく。口は悪いけど意外とマジメでびっくり。
「さて、教えてもらおうか」
「教えてもらおうって、何を?」
「あのモンスター――ディアラグスのことをだ。協力して倒すんだろ? なら、オレにも情報をくれ」
あんなにツンツンしていたカヤトくんが素直に情報を聞いてくるなんて……! ちょっと感動しちゃった。
「分かった! 私が知ってる情報を教えるね。と言っても、チトセちゃんから教えてもらったことなんだけど……」
モンスターにも属性があること。ディアラグスは地と風の属性を持つこと。それで、地属性と水属性の魔法は効きづらいこと。火属性の魔法が弱点であること。
私は、それらをカヤトくんに伝えた。
「――つまり、ディアラグスに有効なのはヒナの魔法だけってことか」
「うん。そういうことになるんだけど……私の全力のフレビスでも、あいつを倒せなかったよ……」
「放射型の魔法はすぐに発動できるけど威力はそこそこだからな。ヒナは威力が高い設置型の魔法は使えねえのか?」
「うん。私、放射型の魔法しか使えない……」
「そうか。じゃあ、すぐに覚えてもらうしかねえな」
「ええっ!? どうやって!?」
「オレが設置型魔法を使うコツを教えてやる」
「いいの!? でも、覚えられるかなあ」
「覚えられるかなあ、じゃねえ。試験に受かりたかったら死ぬ気で覚えろ」
カヤトくんが目をつり上げながら、パシッと拳を打ち鳴らす。
やばい。これはきびしく勉強させられそうな予感がする。
――でも、こうなったらやるしかないよね!
「分かった! 頑張る! 絶対、試験に合格しよう! そしてMCCアカデミーに入学しよう!」
「おう」
「はいなのです」
「了解でござるよ」
あれ? カヤトくん以外の声がしたなあ。
そう思って、私はチトセちゃんとウィガルくんが寝ているはずの場所を見た。
……起きてる! チトセちゃんもカヤトくんも起きて、寝袋から出てるよ!? そして、たき火にゆっくりと近づいてきた!
「お前ら……起きてたのか」
「はい。少し前からチトセたちも起きていたのです」
「今まで寝たフリをしてたの!? 何で!?」
「お二人がマジメな話をしているようで起きづらかったでござる……」
まさかカヤトくんとの会話を二人に聞かれていたなんて! ちょっと恥ずかしい!
「それよりも、傷の具合はどうでござるか? カヤトどの」
「ちっと痛むけど大丈夫だ。……ウィガル、だったか? お前が治してくれたんだよな。おかげで助かった。それと、昼間はキツく当たってすまなかった」
ウィガルくんに向かって、カヤトくんは深々と頭を下げた。それを見たウィガルくんはしっぽをぴんと立たせ、目を見開く。
うん。昼間と態度が違うから驚くよね。そりゃ。
「頭を上げるでござる! オイラはもう気にしていないでござるよ。カヤトどのが無事なら、それだけで良いでござる」
「……そっか。ありがとな」
昼間はどうなることかと思ったけど、丸く収まって良かった!
「カヤトさん。ヒナコさんに設置型魔法を教えるのですよね?」
「おう。そのつもりだが……」
「なら、チトセはウィガルさんと話し合って作戦を立てるのです。ヒナコさんが設置型魔法を使えるようになったことを前提とした作戦を」
チトセちゃんはかけたメガネをクイッと上げながら、そう宣言した!
……私が設置型魔法を使えるようになったことを前提とした作戦を立てる!? つまり私が設置型魔法の使い方を覚えられなかったらその作戦は台無しになる……ってコト!?
「分かった。ヒナと違ってなんか頭良さそうだし、任せたぞ」
「ちょっと! それ、私がバカって言ってるようなものだよ!」
「…………」
「カヤトくん! 無言で目をそらさないで!? バカって直接言われるより辛いよそれ!」
「ま、まあまあ。とにかく今は、できることをやるべきでござるよ」
うう。ウィガルくんの言う通りだ。今はできることをしよう。そして、バカじゃないことを証明してやる!
「ヒナ。しっかり覚えるまで寝かせねえからな。覚悟しとけよ」
「ひええ……!」
こうして、森の中で深夜の勉強会と作戦会議が始まった!
寝れる予感がしないけれど、頑張ろう!!
§
「そんじゃ、まず設置型魔法を使うために必要なものは何か答えてみろ」
「うーんと……気合?」
「ちげえよ! 魔法陣だ!」
ああ。そういえば、昼間にチトセちゃんが説明してくれた気がする。内容が難しくてほとんど頭に入っていなかったけれど。
「いいか、まずこうやって円を書く」
カヤトくんは木の枝で、地面に大きな丸い円を描いた。
「そして、設置型魔法を発動させるために必要な『起爆式』を書き込む」
カヤトくんが丸い円の中に、丸、三角、四角……それらを組み合わせた色んな図形を大量に書き込んでいく。これが起爆式ってものみたい。
「この起爆式の組み合わせ次第で、魔法が発動するタイミングや威力が変化する。基本的に円の中に起爆式を大量に書き込んだ方が魔法の威力が上がるんだ」
「えっと、強い魔法を使いたければ大きな魔法陣の中に起爆式をたくさん書けばいいってこと?」
「その通り。だけど、その分魔力の消費量が多くなってロストしやすくなる。あと、魔法を発動させるのに時間がかかる。けど、それはメリットでもあるんだ」
魔法を発動させるのに時間がかかるのがメリット? デメリットじゃないの?
「時間がかかるより、すぐにドーンって魔法が発動した方が便利じゃない?」
「設置型魔法は魔法陣を目視した状態で、魔法陣に魔力を込めるイメージをするのが発動のスイッチだ。威力の高い設置型魔法がすぐに発動したら、自分も巻き込まれるぞ」
「ええっ!? そんなのダメじゃん!」
「だから、スイッチを押した後に魔法陣から離れるための時間が必要なんだよ。威力は高いが扱いが難しいのが設置型魔法だ」
本当に難しい! 私はやっぱり放射型の魔法が好きだな! 難しいことを考えずにすぐ出せるし!
「ってわけで、魔法陣を書きまくれ。そして魔法を出す練習をしまくれ。以上だ」
「待った待った! 書きまくれとか魔法を出す練習をしまくれとか言われても私まだよく理解できてないよ!」
「やってる内に覚えるだろ。だからやれ。つべこべ言わずにやれ。んで、朝までに覚えろ」
「ひえ~!!」
鬼だ! 鬼がいる! 泣きたい! でもやると決めたのは私! だから負けない! 魔法陣を書きまくるし、魔法を発動させる練習をしまくってやる!
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