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1.メタバースのエージェント
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私――遠井 イチカは、成績も運動も人並みの平凡な中学一年生。だけどそれは現実の話。
仮想世界(メタバース)での私は、陰から悪を追い詰める〈エージェント〉!
あ、エージェントってのはメタバースの平和を守るためにこっそり活動している人たちのこと。ざっくり言うと、スパイみたいなものだね。でも一応、日本の偉い人の許可をもらって活動している、とってもすごいお仕事なんだ!
(ぬき足、さし足、しのび足……っと)
今、私は巨大なビルの中にこっそりと潜入している。
このビルの名前は『クーロン東第二十六ビル』。以前は様々な企業が入っていたビルみたい。でも、現在は廃ビルになっていて閉鎖されている。つまり、このビルの中には誰もいないはずなんだけど……。
(居るなあ……)
私が今居る場所は、十二階から十三階に繋がる階段の踊り場。誰も居ないはずなのに、上の方からうっすらと明かりが漏れていた。さらに、微かに足音が聞こえる。
間違いない。十三階に誰かが居る。
私はゆっくりと階段を上り、開放されたドアから少しだけ顔を出して十三階の様子をうかがった。
……うーわ。廊下の突き当たりにある扉の前に、黒いサングラスと黒いスーツを着けた大きな男の人が居る。
人を見かけで判断しちゃいけないけど、怪しい! 怪しすぎる!
『こちらレーゲン。聞こえるか、フラム。状況はどうだ?』
突然、私が右耳に装着している小型の通信機から男の子の声がした。この声の主はレーゲンくん。私と同じエージェントであり、パートナーだ。
エージェントとして活動する時は、常にレーゲンくんと一緒なんだよね。私はまだまだ未熟だから、一人前になるまで二人一組で行動しろと偉い人から命令されているのだ。
ちなみに、フラムってのはメタバース内での私の名前。いわゆる、コードネームというやつだね。
(声を出したらあの怪しい男の人に気づかれちゃうかも。モールス信号でレーゲンくんに返信しよっと)
右耳に装着している通信機を軽くタップするだけで、通信中の相手に音のモールス信号を送ることができるのだ!
〈トン(・)〉という短点と、〈ツー(-)〉という長点を組み合わせてメッセージを送る。それがモールス信号!
この通信機は、一本の指でタップすればトン、二本の指でタップすればツー……といった具合に、相手に音でメッセージを送れるようになっている。
【--・-・ ・・ -・・-- ・・- -・-・- ・-・-・ ・-・・ ・- --・-- ・-- --・-・ ・- ・-・・・ ・・-・・ ---- ・- -・--・】
私は通信機をタップして、レーゲンくんにこうメッセージを送った。
『【じゆうさんかいあやしいおとこいる】。……なるほど、フラムは今、ビルの十三階に居るのか。そんで、怪しい男も居る、と』
さっすがレーゲンくん! モールス信号の解読も早いね!
【-・・・ ・- ・・-・・ ・・ ・・- --・-・ -- ・・-】
私はレーゲンくんに、「はい。どうしよう」とモールス信号で返事を送った。
『立ち入り禁止のビルに無許可で居る時点で、そいつは犯罪者だ。撃っていいぞ』
【・-・・・ ・--・- -・-- ・--・-】
オーケー。レーゲンくんにそう返信をして、私は腰に手を伸ばした。
私の腰には、二丁の銃が入ったホルスターが装着されている。
私は音を立てないよう、慎重に片方の銃を手に取った。
――チャンスだ。怪しい男は今、私に背を向けて扉の方を見ている。
私は銃を右手で持ち、怪しい男の頭に狙いを定めてすばやく引き金を引いた!
「ぐあっ!」
銃弾の直撃を受けた男の頭は見るも無惨な姿に! ……なったりはしない。
私が今使った銃は、〈パラライズガン〉というもの。命中すれば数分ほど体を痺れさせるレーザービームが発射される銃だ。メタバースならではの武器だね。
レーザービームを頭に食らった男は、床に倒れて動かなくなった。
体のどこに当てても効果はあるんだけど、頭に当てると体を痺れさせる効果時間が長くなるんだよね。だから、パラライズガンを使う時はなるべく頭を狙うべし!
「もしもし。十三階の奥にある扉の前に立っていた怪しい男の人は無力化したよ。とりあえず、扉を調べてみるね」
周囲に人の気配はなかったので、私は通信機に向かって話しかけた。『了解』とレーゲンくんの言葉が返ってきたので、私は扉に近づいて観察を行う。
まるで、金庫みたいな扉だなあ。銀行にありそうな感じ。多分、かなり分厚い。壊すのは難しそうだ。
「予想はしていたけど、ロックされているなあ。数字を入力するタイプのパスワードが必要みたい」
扉には、0~9までの数字が書かれた小さなパネルが付いている。多分、この数字を組み合わせたパスワードが設定されているんだろうけど……。
『フラム。無力化した男の体を調べてみろ。もしかすると、手がかりがあるかもしれねえ』
「分かった。ちょっと探してみる」
私はしゃがみ込んで、床に倒れて動かなくなった男の人の服を調べた。泥棒みたいでイヤだけど、これも立派なお仕事。申し訳ないけど、ポケットの中を全部調べちゃう。
……おや。胸ポケットに手を突っ込んだ瞬間、かたいものが当たった。何か入っているみたい。
「何これ。変なカードが出てきたんだけど」
『変なカード? 何か書かれているか?』
「うん。表には、ポケットがついたシャツの絵が載っているね。シャツのポケットからは
紐がついた鈴がはみ出ているよ。裏には、〈我らは自由だ〉ってメッセージが書いてある。ね、変なカードでしょ」
『明らかに怪しいな。もしかしたら、それが扉を開くためのパスワードを記した暗号かもしれねえ』
もしこのカードが暗号だとしたら、どうやって解けばいいんだろう。
変な絵と、謎のメッセージ。これらから何かを読み解く必要があるんだろうけど……。
『なあ。パスワードは数字を入力するタイプって言ったよな?』
「多分そうだよ。扉に、0から9までの数字が書かれたパネルが付いているからね」
『なるほどな。よし、大体分かった』
「えっ、ウソ!? もう暗号が解けたの!?」
ゼーゲンくんは頭が良い。とはいえ、こんなに早く暗号が解けちゃうなんてびっくり。私、全然分からないんだけど……。
『鈴は英語でベルだ。つまり、ポケットからベルがはみ出したシャツの絵は〈ポケベル〉を示している可能性が高い』
「ポケベル?」
『ああ。ポケベルってのはポケットベルの略で、一九九〇年代によく使われていた携帯用の無線呼び出し機だ。当時の学生は、五十音表に数字を当てはめた数字暗号でよくやり取りをしていたらしいぜ』
「うーわ。一九九〇年って、かなり昔じゃん!」
メタバースが普及している現在は西暦二〇五五年。つまり、六十五年くらい前だ!
『もし俺の予想通り表の絵がポケベルを示しているとすれば、裏に書いてある〈我らは自由だ〉ってメッセージを数字暗号にしたものがパスワードになるかもしれねえ』
「へー。で、〈我らは自由だ〉ってメッセージを数字暗号にするとどうなるの?」
『01949161320483134104』
「長すぎるんだけど!? 覚えられないからもう一度ゆっくり言って!」
『エージェントならこれくらいすぐに暗記しやがれ』
「私が得意なのは銃の扱いだけだし。モールス信号を覚えるのもめっちゃ時間かかったし。暗号解読とか暗記とか得意じゃないし。頭を使う仕事はレーゲンくんに全部任せるし!」
『開き直って丸投げすんじゃねえよ!? ……はあ、仕方ねえ。もう一度だけ言うからな。ちゃんとミスらずに入力しろよ』
私は「はーい」と返事をした後、レーゲンくんがゆっくりと呟いた数字を順番に入力していった。あせらず、慎重に入力しないと。間違った数字を入力したら、警報がなっちゃうかも。
「……1、0、4っと」
レーゲンくんが言った数字を最後まで入力した瞬間、ピンポーンという電子音が辺りに鳴り響き、分厚い金庫のような扉がゆっくりと開いた。
「すごい! 正解だよ、レーゲンくん!」
『ま、ヒントが多かったしな。これくらいの暗号、解けて当然だ』
「うっ」
耳が痛い。私、さっきの暗号は全然分からなかったから。
でもまあいいや! 扉は開いたし結果オーライ! 私が居たから暗号のヒントもゲットできたんだしね! つまり私もレーゲンくんもすごい! そういうこと!
仮想世界(メタバース)での私は、陰から悪を追い詰める〈エージェント〉!
あ、エージェントってのはメタバースの平和を守るためにこっそり活動している人たちのこと。ざっくり言うと、スパイみたいなものだね。でも一応、日本の偉い人の許可をもらって活動している、とってもすごいお仕事なんだ!
(ぬき足、さし足、しのび足……っと)
今、私は巨大なビルの中にこっそりと潜入している。
このビルの名前は『クーロン東第二十六ビル』。以前は様々な企業が入っていたビルみたい。でも、現在は廃ビルになっていて閉鎖されている。つまり、このビルの中には誰もいないはずなんだけど……。
(居るなあ……)
私が今居る場所は、十二階から十三階に繋がる階段の踊り場。誰も居ないはずなのに、上の方からうっすらと明かりが漏れていた。さらに、微かに足音が聞こえる。
間違いない。十三階に誰かが居る。
私はゆっくりと階段を上り、開放されたドアから少しだけ顔を出して十三階の様子をうかがった。
……うーわ。廊下の突き当たりにある扉の前に、黒いサングラスと黒いスーツを着けた大きな男の人が居る。
人を見かけで判断しちゃいけないけど、怪しい! 怪しすぎる!
『こちらレーゲン。聞こえるか、フラム。状況はどうだ?』
突然、私が右耳に装着している小型の通信機から男の子の声がした。この声の主はレーゲンくん。私と同じエージェントであり、パートナーだ。
エージェントとして活動する時は、常にレーゲンくんと一緒なんだよね。私はまだまだ未熟だから、一人前になるまで二人一組で行動しろと偉い人から命令されているのだ。
ちなみに、フラムってのはメタバース内での私の名前。いわゆる、コードネームというやつだね。
(声を出したらあの怪しい男の人に気づかれちゃうかも。モールス信号でレーゲンくんに返信しよっと)
右耳に装着している通信機を軽くタップするだけで、通信中の相手に音のモールス信号を送ることができるのだ!
〈トン(・)〉という短点と、〈ツー(-)〉という長点を組み合わせてメッセージを送る。それがモールス信号!
この通信機は、一本の指でタップすればトン、二本の指でタップすればツー……といった具合に、相手に音でメッセージを送れるようになっている。
【--・-・ ・・ -・・-- ・・- -・-・- ・-・-・ ・-・・ ・- --・-- ・-- --・-・ ・- ・-・・・ ・・-・・ ---- ・- -・--・】
私は通信機をタップして、レーゲンくんにこうメッセージを送った。
『【じゆうさんかいあやしいおとこいる】。……なるほど、フラムは今、ビルの十三階に居るのか。そんで、怪しい男も居る、と』
さっすがレーゲンくん! モールス信号の解読も早いね!
【-・・・ ・- ・・-・・ ・・ ・・- --・-・ -- ・・-】
私はレーゲンくんに、「はい。どうしよう」とモールス信号で返事を送った。
『立ち入り禁止のビルに無許可で居る時点で、そいつは犯罪者だ。撃っていいぞ』
【・-・・・ ・--・- -・-- ・--・-】
オーケー。レーゲンくんにそう返信をして、私は腰に手を伸ばした。
私の腰には、二丁の銃が入ったホルスターが装着されている。
私は音を立てないよう、慎重に片方の銃を手に取った。
――チャンスだ。怪しい男は今、私に背を向けて扉の方を見ている。
私は銃を右手で持ち、怪しい男の頭に狙いを定めてすばやく引き金を引いた!
「ぐあっ!」
銃弾の直撃を受けた男の頭は見るも無惨な姿に! ……なったりはしない。
私が今使った銃は、〈パラライズガン〉というもの。命中すれば数分ほど体を痺れさせるレーザービームが発射される銃だ。メタバースならではの武器だね。
レーザービームを頭に食らった男は、床に倒れて動かなくなった。
体のどこに当てても効果はあるんだけど、頭に当てると体を痺れさせる効果時間が長くなるんだよね。だから、パラライズガンを使う時はなるべく頭を狙うべし!
「もしもし。十三階の奥にある扉の前に立っていた怪しい男の人は無力化したよ。とりあえず、扉を調べてみるね」
周囲に人の気配はなかったので、私は通信機に向かって話しかけた。『了解』とレーゲンくんの言葉が返ってきたので、私は扉に近づいて観察を行う。
まるで、金庫みたいな扉だなあ。銀行にありそうな感じ。多分、かなり分厚い。壊すのは難しそうだ。
「予想はしていたけど、ロックされているなあ。数字を入力するタイプのパスワードが必要みたい」
扉には、0~9までの数字が書かれた小さなパネルが付いている。多分、この数字を組み合わせたパスワードが設定されているんだろうけど……。
『フラム。無力化した男の体を調べてみろ。もしかすると、手がかりがあるかもしれねえ』
「分かった。ちょっと探してみる」
私はしゃがみ込んで、床に倒れて動かなくなった男の人の服を調べた。泥棒みたいでイヤだけど、これも立派なお仕事。申し訳ないけど、ポケットの中を全部調べちゃう。
……おや。胸ポケットに手を突っ込んだ瞬間、かたいものが当たった。何か入っているみたい。
「何これ。変なカードが出てきたんだけど」
『変なカード? 何か書かれているか?』
「うん。表には、ポケットがついたシャツの絵が載っているね。シャツのポケットからは
紐がついた鈴がはみ出ているよ。裏には、〈我らは自由だ〉ってメッセージが書いてある。ね、変なカードでしょ」
『明らかに怪しいな。もしかしたら、それが扉を開くためのパスワードを記した暗号かもしれねえ』
もしこのカードが暗号だとしたら、どうやって解けばいいんだろう。
変な絵と、謎のメッセージ。これらから何かを読み解く必要があるんだろうけど……。
『なあ。パスワードは数字を入力するタイプって言ったよな?』
「多分そうだよ。扉に、0から9までの数字が書かれたパネルが付いているからね」
『なるほどな。よし、大体分かった』
「えっ、ウソ!? もう暗号が解けたの!?」
ゼーゲンくんは頭が良い。とはいえ、こんなに早く暗号が解けちゃうなんてびっくり。私、全然分からないんだけど……。
『鈴は英語でベルだ。つまり、ポケットからベルがはみ出したシャツの絵は〈ポケベル〉を示している可能性が高い』
「ポケベル?」
『ああ。ポケベルってのはポケットベルの略で、一九九〇年代によく使われていた携帯用の無線呼び出し機だ。当時の学生は、五十音表に数字を当てはめた数字暗号でよくやり取りをしていたらしいぜ』
「うーわ。一九九〇年って、かなり昔じゃん!」
メタバースが普及している現在は西暦二〇五五年。つまり、六十五年くらい前だ!
『もし俺の予想通り表の絵がポケベルを示しているとすれば、裏に書いてある〈我らは自由だ〉ってメッセージを数字暗号にしたものがパスワードになるかもしれねえ』
「へー。で、〈我らは自由だ〉ってメッセージを数字暗号にするとどうなるの?」
『01949161320483134104』
「長すぎるんだけど!? 覚えられないからもう一度ゆっくり言って!」
『エージェントならこれくらいすぐに暗記しやがれ』
「私が得意なのは銃の扱いだけだし。モールス信号を覚えるのもめっちゃ時間かかったし。暗号解読とか暗記とか得意じゃないし。頭を使う仕事はレーゲンくんに全部任せるし!」
『開き直って丸投げすんじゃねえよ!? ……はあ、仕方ねえ。もう一度だけ言うからな。ちゃんとミスらずに入力しろよ』
私は「はーい」と返事をした後、レーゲンくんがゆっくりと呟いた数字を順番に入力していった。あせらず、慎重に入力しないと。間違った数字を入力したら、警報がなっちゃうかも。
「……1、0、4っと」
レーゲンくんが言った数字を最後まで入力した瞬間、ピンポーンという電子音が辺りに鳴り響き、分厚い金庫のような扉がゆっくりと開いた。
「すごい! 正解だよ、レーゲンくん!」
『ま、ヒントが多かったしな。これくらいの暗号、解けて当然だ』
「うっ」
耳が痛い。私、さっきの暗号は全然分からなかったから。
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