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第3章
19.オレはオレ
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§
「気まぐれな突風に翻弄されよ! ヴィントシュトース!」
真っ先に行動を開始したのは、ナハトだ。上空を飛ぶティガに向けて、突風を放つ魔法を発動させた!
「ぐッ! 小癪ナ!」
縦横無尽に吹きすさぶ風が、ティガの身体を翻弄する。ティガはよろめきながらも、翼をはためかせてその風に何とか抵抗した。
「つぶてよ、降り注げッス! キーゼルレーゲン!」
よろめくティガに向けて、ゼーゲンさんがすかさず魔法を発動させた!
ティガの頭上から、小さな石が大量に降り注ぐ!
「ぐああッ!?」
ナハトが放った突風で動きを制限されていたティガは、ゼーゲンさんの魔法を回避することができなかった。
降り注いだ小石の雨が気まぐれな突風に吹かれて、四方八方からティガの身体を打ち付ける!
「ゼーゲンさんナイス! これ、複合魔法だね!」
「その通りッスよナハトさん! 突風で勢いを増した大量の小石が相手を打ち付ける、風と土の複合魔法! これぞ、『キーゼルシュトース』ッス!」
見事な連携プレーだ! ティガの足止めを二人に任せたのは正解だった。
小石の雨に四方八方から打たれたティガが、バシャンと音を立てて真下の沼に落ちる!
「貴様ラ! よくモ! 風ヨ……」
沼に半身を浸からせたティガが、魔法の詠唱を始めようとした。だけど、そうはさせない!
「今だヴォルフ! 沼を凍らせろ!」
「おう! 水よ! 氷結し、槍と化せ! アイススピア!」
ヴォルフは魔法で生成した氷の槍を沼に向けて放った。氷の槍が沼に着弾した直後、沼はあっという間に凍結した。
「な、何だトッ!?」
腰から下を氷に覆われ、身動きができなくなったティガが焦りの表情を浮かべる。勝負を決めるのは、このタイミングだ!
「ユウくん!」
「分かってます! 当たれええ!!」
ユウくんは大きく振りかぶって、さっきオレが渡した石を思い切り投げた! 狙うはティガの首元にある黒い宝石だ!
「飛べ! 炎よ! フォイアチェイス!」
ユウくんの手元から石が離れたタイミングを見計らって、オレは火の塊を放つ魔法、フォイアチェイスを発動させた! 反動なんて知るものか! ありったけの魔素を込める!
これが今、オレが放つことができる最高のフォイアチェイスだ!
「いっけええええええええ!!」
ユウくんが放った石が火を纏い、炎の豪速球となる!
これは、オレとユウくん、ナハトにヴォルフ、ゼーゲンさん、そして、魔王――――みんなの想いがこもった一撃だ!!
「そ、そんな馬鹿ナ!!」
狙い違わず、炎の剛速球はティガの首元にある黒い宝石に直撃した! 黒い宝石が、ひび割れていく!
「お、おのレ! 勇者ヨ! 何故魔王の味方をすル! 勇者の役割は、魔王を倒すことだろウ!!」
怒りの表情をあらわにして、ティガがオレに向けて叫んだ。
……役割。その言葉は、もう聞き飽きた。どうして、そんな言葉に囚われているんだ! オレは、誰かから押し付けられた役割通りに動くなんて、絶対に嫌だ!
「あのなあ! 魔王もだけど、お前ら、役割役割うるさいんだよ!」
「ゆ、勇者よ……?」
オレの言葉に、魔王がたじたじしている。
いい機会だ。魔王にも、オレの気持ちを伝えてやる!
「オレはオレ! 暁 クオンだ! 勇者なんて名前じゃない!」
「な、何だト……!?」
「力で世界を支配するというお前のやり方は気に入らないし、魔王を倒したいとも思わない! 勇者の役割なんて知ったことか!」
そう。これが、オレの今の気持ちだ!
誰かが勇者の役割を果たせと言ったとしても、知るものか! オレがしたいことは、オレが決める! たとえそれが良くない結果に繋がるとしても、自分で決めたことなら後悔はしない! オレはもう、周りに流されず、自分の意思で行動していく!
「おい、魔王!」
「な、何だ……?」
「お前の気持ちはどうなんだ! お前は、魔王の役割とやらを果たしたいのか!? それとも、本当は嫌なのか!? そろそろ、素直に答えろ!」
「我の、気持ち……」
数秒、魔王は目を閉じた。
そして、深く息を吐いた後、目を見開いてこう言った。
「――我は、魔王の役割など果たしたくない! 勇者を倒すのは嫌だし、魔界以外の世界を力で支配するなんてこともしたくない!」
その言葉を聞いて、オレは安心した。
本当は、ずっと前から、魔王の気持ちをオレは察していた。だけど、魔王はその気持ちを表に出そうとはせず、必死に隠したがっていたのも分かっていた。
だから、今、素直に気持ちを吐き出してくれたことが嬉しい。
「き、貴様アッ……」
「ティガ。お前が言う通り、きっと我は魔王としてはできそこないだ。だが、今、この瞬間に腹を決めたぞ。我は、今までの魔王とは異なる魔王になる」
「今までと異なる魔王だト……?」
「うむ。我は異世界の住人のことをよく知りたい。そして、絆を深めて共に生きたい。それが、我の心からの願いであり、目標だ」
ふっ、と笑みを浮かべる魔王の顔に迷いは無かった。絆を深めて共に生きたい、か。うん。オレも好きだな。その考え方。
「魔王様。よく言ったッス!」
「おい何泣いてんだよ兄貴」
「うう。情けないとこを見せてすまないッス。でも、素直じゃない魔王様が素直に自分の気持ちを言ったことが嬉しくてつい」
「むう。素直でなくて悪かったな」
号泣するゼーゲンさんと、それを笑いながら見つめるヴォルフ。どうやら、彼らも魔王が素直に自分の気持ちを伝えたことが嬉しかったようだ。
「共に生きる、か。うん。良い考え方だよね。というか、今、私たちがこの世界にいるのもそのためだしね」
ナハトは、うんうんと相槌をうっている。
「正直に言うと、ついさっきまで僕は、魔族って怖い存在だと思ってました。だけど、モンスターと戦って、デパートの人たちを守った皆さんは、とてもかっこよかったです」
「ユウくん……」
「きっと、今、魔族のことを怖がってる人間も、皆さんみたいな魔族と関われば違った考えになると思います。今、魔族のみなさんのことをもっと知りたいと思っている僕のように」
そう言ってユウくんは満面の笑みを浮かべた。
「み、認めヌ。我輩は、異世界人との共生なド!」
「認めなくとも良い。ただ、しばらく見ていろ。我らの生き方を。そして、その後に改めて考えるのだ。我を倒すべきか否かをな」
「ぐウッ……」
ティガの胸元にある黒い宝石が砕け散る。それと同時に、ティガの背中に生えていた黒い羽根は跡形も無く消えた。きっと、本来のゲートのヌシが消滅した証なのだろう。同時に、魔王が魔法で作り出した巨大な土のドームも消滅した。きっと、魔王が魔法を解いたのだろう。
見上げると、暗雲は無くなっていて、夕焼け空が広がっていた。多分、ティガが嵐を呼び寄せる魔法を沢山使ったから、雲が散ったんだろうな。まるで、オレと魔王が初めて出会った時のような空の色だ。
「感謝する」
突然、魔王はオレに向かって深く頭を下げてきた。
「何だよ。別に、感謝されるようなことはしてないぞ」
「今までの我――役割に囚われた魔王を、お前は倒してくれた。だから、礼を言いたかったのだ。気持ちを素直に伝えろと言ったのはお前だろう? クオンよ」
「……ん? お前、今オレのことを勇者じゃなくてクオンって……」
そこまで言ったところで、オレたちは光に包まれた。ゲートのヌシを倒したから、ゲートが消滅しようとしているのだろう。
「クオン。頼みがある。我の友になってくれないか」
「何言ってんだよ。もうすでに友達だろう。オレたちは」
オレがそう言うと、魔王は光の中でふっと微笑んだような気がした。
「ありがとう。クオンよ。友愛の印に、お前に我の真の名を教えよう。我が名は――」
「気まぐれな突風に翻弄されよ! ヴィントシュトース!」
真っ先に行動を開始したのは、ナハトだ。上空を飛ぶティガに向けて、突風を放つ魔法を発動させた!
「ぐッ! 小癪ナ!」
縦横無尽に吹きすさぶ風が、ティガの身体を翻弄する。ティガはよろめきながらも、翼をはためかせてその風に何とか抵抗した。
「つぶてよ、降り注げッス! キーゼルレーゲン!」
よろめくティガに向けて、ゼーゲンさんがすかさず魔法を発動させた!
ティガの頭上から、小さな石が大量に降り注ぐ!
「ぐああッ!?」
ナハトが放った突風で動きを制限されていたティガは、ゼーゲンさんの魔法を回避することができなかった。
降り注いだ小石の雨が気まぐれな突風に吹かれて、四方八方からティガの身体を打ち付ける!
「ゼーゲンさんナイス! これ、複合魔法だね!」
「その通りッスよナハトさん! 突風で勢いを増した大量の小石が相手を打ち付ける、風と土の複合魔法! これぞ、『キーゼルシュトース』ッス!」
見事な連携プレーだ! ティガの足止めを二人に任せたのは正解だった。
小石の雨に四方八方から打たれたティガが、バシャンと音を立てて真下の沼に落ちる!
「貴様ラ! よくモ! 風ヨ……」
沼に半身を浸からせたティガが、魔法の詠唱を始めようとした。だけど、そうはさせない!
「今だヴォルフ! 沼を凍らせろ!」
「おう! 水よ! 氷結し、槍と化せ! アイススピア!」
ヴォルフは魔法で生成した氷の槍を沼に向けて放った。氷の槍が沼に着弾した直後、沼はあっという間に凍結した。
「な、何だトッ!?」
腰から下を氷に覆われ、身動きができなくなったティガが焦りの表情を浮かべる。勝負を決めるのは、このタイミングだ!
「ユウくん!」
「分かってます! 当たれええ!!」
ユウくんは大きく振りかぶって、さっきオレが渡した石を思い切り投げた! 狙うはティガの首元にある黒い宝石だ!
「飛べ! 炎よ! フォイアチェイス!」
ユウくんの手元から石が離れたタイミングを見計らって、オレは火の塊を放つ魔法、フォイアチェイスを発動させた! 反動なんて知るものか! ありったけの魔素を込める!
これが今、オレが放つことができる最高のフォイアチェイスだ!
「いっけええええええええ!!」
ユウくんが放った石が火を纏い、炎の豪速球となる!
これは、オレとユウくん、ナハトにヴォルフ、ゼーゲンさん、そして、魔王――――みんなの想いがこもった一撃だ!!
「そ、そんな馬鹿ナ!!」
狙い違わず、炎の剛速球はティガの首元にある黒い宝石に直撃した! 黒い宝石が、ひび割れていく!
「お、おのレ! 勇者ヨ! 何故魔王の味方をすル! 勇者の役割は、魔王を倒すことだろウ!!」
怒りの表情をあらわにして、ティガがオレに向けて叫んだ。
……役割。その言葉は、もう聞き飽きた。どうして、そんな言葉に囚われているんだ! オレは、誰かから押し付けられた役割通りに動くなんて、絶対に嫌だ!
「あのなあ! 魔王もだけど、お前ら、役割役割うるさいんだよ!」
「ゆ、勇者よ……?」
オレの言葉に、魔王がたじたじしている。
いい機会だ。魔王にも、オレの気持ちを伝えてやる!
「オレはオレ! 暁 クオンだ! 勇者なんて名前じゃない!」
「な、何だト……!?」
「力で世界を支配するというお前のやり方は気に入らないし、魔王を倒したいとも思わない! 勇者の役割なんて知ったことか!」
そう。これが、オレの今の気持ちだ!
誰かが勇者の役割を果たせと言ったとしても、知るものか! オレがしたいことは、オレが決める! たとえそれが良くない結果に繋がるとしても、自分で決めたことなら後悔はしない! オレはもう、周りに流されず、自分の意思で行動していく!
「おい、魔王!」
「な、何だ……?」
「お前の気持ちはどうなんだ! お前は、魔王の役割とやらを果たしたいのか!? それとも、本当は嫌なのか!? そろそろ、素直に答えろ!」
「我の、気持ち……」
数秒、魔王は目を閉じた。
そして、深く息を吐いた後、目を見開いてこう言った。
「――我は、魔王の役割など果たしたくない! 勇者を倒すのは嫌だし、魔界以外の世界を力で支配するなんてこともしたくない!」
その言葉を聞いて、オレは安心した。
本当は、ずっと前から、魔王の気持ちをオレは察していた。だけど、魔王はその気持ちを表に出そうとはせず、必死に隠したがっていたのも分かっていた。
だから、今、素直に気持ちを吐き出してくれたことが嬉しい。
「き、貴様アッ……」
「ティガ。お前が言う通り、きっと我は魔王としてはできそこないだ。だが、今、この瞬間に腹を決めたぞ。我は、今までの魔王とは異なる魔王になる」
「今までと異なる魔王だト……?」
「うむ。我は異世界の住人のことをよく知りたい。そして、絆を深めて共に生きたい。それが、我の心からの願いであり、目標だ」
ふっ、と笑みを浮かべる魔王の顔に迷いは無かった。絆を深めて共に生きたい、か。うん。オレも好きだな。その考え方。
「魔王様。よく言ったッス!」
「おい何泣いてんだよ兄貴」
「うう。情けないとこを見せてすまないッス。でも、素直じゃない魔王様が素直に自分の気持ちを言ったことが嬉しくてつい」
「むう。素直でなくて悪かったな」
号泣するゼーゲンさんと、それを笑いながら見つめるヴォルフ。どうやら、彼らも魔王が素直に自分の気持ちを伝えたことが嬉しかったようだ。
「共に生きる、か。うん。良い考え方だよね。というか、今、私たちがこの世界にいるのもそのためだしね」
ナハトは、うんうんと相槌をうっている。
「正直に言うと、ついさっきまで僕は、魔族って怖い存在だと思ってました。だけど、モンスターと戦って、デパートの人たちを守った皆さんは、とてもかっこよかったです」
「ユウくん……」
「きっと、今、魔族のことを怖がってる人間も、皆さんみたいな魔族と関われば違った考えになると思います。今、魔族のみなさんのことをもっと知りたいと思っている僕のように」
そう言ってユウくんは満面の笑みを浮かべた。
「み、認めヌ。我輩は、異世界人との共生なド!」
「認めなくとも良い。ただ、しばらく見ていろ。我らの生き方を。そして、その後に改めて考えるのだ。我を倒すべきか否かをな」
「ぐウッ……」
ティガの胸元にある黒い宝石が砕け散る。それと同時に、ティガの背中に生えていた黒い羽根は跡形も無く消えた。きっと、本来のゲートのヌシが消滅した証なのだろう。同時に、魔王が魔法で作り出した巨大な土のドームも消滅した。きっと、魔王が魔法を解いたのだろう。
見上げると、暗雲は無くなっていて、夕焼け空が広がっていた。多分、ティガが嵐を呼び寄せる魔法を沢山使ったから、雲が散ったんだろうな。まるで、オレと魔王が初めて出会った時のような空の色だ。
「感謝する」
突然、魔王はオレに向かって深く頭を下げてきた。
「何だよ。別に、感謝されるようなことはしてないぞ」
「今までの我――役割に囚われた魔王を、お前は倒してくれた。だから、礼を言いたかったのだ。気持ちを素直に伝えろと言ったのはお前だろう? クオンよ」
「……ん? お前、今オレのことを勇者じゃなくてクオンって……」
そこまで言ったところで、オレたちは光に包まれた。ゲートのヌシを倒したから、ゲートが消滅しようとしているのだろう。
「クオン。頼みがある。我の友になってくれないか」
「何言ってんだよ。もうすでに友達だろう。オレたちは」
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