55 / 73
四社
.
しおりを挟む
冬の神社へと行くと、工事もほとんど終わっており、新しい社務所もできていた。
三人で行くと、社の前には祝い酒などたくさん置いてあったが、当の本人がいないので、酒だけ置いて一旦下宿へと行くというと、珍しく付いてくるというのでそのまま向かう。
ついた早々、雪翔が窓を開けて掃除している姿が見え、何故か玲の姿まである。
「あなた何してるんですか?」
「おう、おかえり!社に行ったらこの坊主……雪翔が居てさ、俺のこと見えてるから話してたんだよ。そのまま手伝ってやるよって話になって……」
「そうでしたか。紫狐、朱狐はどこです?」
「今朝餉の片付けをしていますが」
「秋彪、雪翔の手伝いをお願いします」
「なんで俺なんだよー!」
文句を言っている声は聞こえているが、台所が気になって仕方が無い。
土間へと入ると、たった一日なのに何故か泥棒にでも入られたような散らかりようで、朱狐を呼ぶと申し訳なさそうに出てきた。
「これは一体どういう事ですか?」
「朝餉の支度までは出来たんですが、それから皆さんを送り出して片付けようと思ったら、色々なものに引っかかってしまって……」
「バレてはないですね?」
「それは大丈夫です!」
「なら雪翔の所へ行って、紫狐に説教されてきなさい……片付けはやっておきますから」
しょんぼりと姿を消し、紫狐のところへと行ったのを確認してから、どこから掃除しようかと周りを見渡していると、栞が手伝いますと土間へやってきた。
「蛍、冬弥様のお手伝いをして下さいね」
「畏まりました」
「ゆっくりしててもらっていいんですよ?」
「いえ、大丈夫です。みんなでしたら早いですし」と流しを片付けに行ってくれたので、周りの散らかったものから片付ける。
大方片付いた所で、しょんぼりと尻尾が下がっている朱狐とプンプン怒っている紫狐、雪翔や秋彪に玲まで入ってきた。
「どうしたんです?」
「あの、あんまり朱狐ちゃんを怒らないであげてください……頑張ってたし。しーちゃんにも言って、やっとお説教終わってくれたので」
「まぁいいですけど。お説教係は紫狐に任せてありますから。それより、みんな不審がってませんでした?」
「あ、朱狐ちゃんが来たので、メモとお金僕が預かってました」とポケットから出したので受け取り、お茶を入れますからと板間に上がってもらう。
「冬弥様、こちら終わりましたからお茶は私が入れますね」
「お願いします。で、あなた方兄弟は何をニヤついてるんですか?」
「いい夫婦になりそうだなって思って見てただけだよ?なぁ、秋」
「そうだね。でもあんまり言うとまた怒るよ?」
「当たり前です。それよりも冬の神社は良いんですか?空けたままで」
「親を置いてきてある。それより、どうなったんだ?」
「秋彪に説明に行かせようと思ってたんですよ。私はこちらの方の記憶操作もしないといけないので」
「なら、俺達那智の所に行ってくるよ」
「お茶入りますけど……」
「また今度!兄貴行こ」
「すいませんねぇ、慌ただしくて。この子が雪翔です。彼に記憶操作はいりません。見えてますので」
「栞です。こちらでお世話になります」
「雪翔です。あの、部屋なんですけど……」
「出来てます?」
「しーちゃん達が手伝ってくれたので。人に化けるのもうまいんですね」
「その位は出来ますが、尻尾がたまに出るんですよねぇ」
「荷物を運んでもらって、お茶碗も買ってきたんですけど」と戸棚を開ける。
白が基調の朱色の入った茶碗セット。お箸も同じ柄で揃っている。
「よく見つけましたねぇ」
「商店街の陶器屋さん、冬弥さんが結婚するのかって聞いてましたけど……」
「そう、思われるかもしれないですが、住むのは下宿の方ですから」
「後、部屋なんですけど見てもらってもいいですか?」
ならばと、日用品を取りに行ってから部屋へと向かう。
入ってすぐのミニキッチンの前には、茶碗と同じような白が基調の斜めに朱色の入った暖簾。
キッチン前の四畳には薄い黄色のキッチンマットが敷いてあり、隣の襖を開けるとアイボリーの絨毯とカーテンに差し色として深みのある朱色が入っており、梅の花が刺繍されたカーテンと同じ柄のクッションが二つ、薄いピンクとグリーンと置いてある。
布団はベッドカバーが掛けられているが、それもアイボリーで統一されており、家具は倉庫の奥にしまってあった和箪笥と化粧台、小さいが茶箪笥が置かれていた。
「また雰囲気変わりますねぇ」
「ここを雪翔さんが?」
「色しか聞いてなくて、どんな方かもわからなかったので……」
「ありがとうございます。ここならお茶くらい沸かせそうですよね?使っていいんですか?」
「構いませんよ。土日のお昼は皆さんでなるべく作ってもらったりしてますから。冷蔵庫は土間のところにあるので共有ですけど、ここに置いても構いませんよ?」
「また必要になったらお願いします」
「栞様、気に入りました?蛍はこのフカフカなもので寝たいです」
「あ、駄目よ?それは座布団じゃないんだから」
「いつも一緒に?」
「たまに甘えに出てくるんです。行けないとはわかってるんですけど」
「雪翔、座布団て余分にありませんでした?」
「客間の押し入れに幾つかありましたけど」
「二つ持ってきてください」
雪翔が取りに行き、栞がいいですと断っているのを、いつから聞いていたのか漆が出てきて茶化してくる。
「冬弥、いつもより甘いじゃないか」
「こちらは預かった側ですからちゃんとしないといけないでしょう?琥珀はどうしたんです?」
「社で鳥居の見物してるよ。しめ縄が出来たらしくて今、人間が大勢で階段登って運んでるからね」
「顔は覚えておいてくださいよ?」
「分かってるが……しめ縄がつく頃には半分は階段が欲しい所。そこの小さいのが上手そうじゃないか?」
「あの、雫の事ですか?漆様」
「そう、その子の力とあの子供の力があればいいのが出来そうだ」
「手伝わせます。冬弥様、うちの狐でよければ使ってやってください。私にはそれほど力はありませんが、お役に立ちたいのです」
「良いんですか?漆と琥珀は口うるさいですよ?」
「雫、いい子にして皆様の言うことを良く聞けるわよね?」
「は、はい……」
「えっと、怯えてません?」
「よく泣くんですけど……漆様が言われるのでしたら、この狐も自信がつくのではないかと思います」
「あんまり虐めないでくださいよ?」
座布団を持ってきた雪翔にさっきの話をすると、雫はすぐに雪翔の足にくっつき、後ろに隠れている。
「懐かれましたねぇ」
「雪翔さん、この狐この事お願いしますね」
「はい。雫ちゃんと少し遊んでもいいですか?」
「ええ」
案内してきますと紫狐に朱狐、雫を連れて境内まで行くというので、漆に琥珀にも同じことを伝えるように言って、部屋を出る。
「冬弥様はこれから何をされるですか?」
「みんなが帰ってくるまでに、夕食の買い出しと準備ですね。入口を入れば今までの音々の記憶がなくなり、栞さんにすり変わるように術をかけてきます。そのまま買い物に行きますが……はい、来るんですね?」
「行きます!」
術を掛けてから商店街へと向かい、裏で作っている野菜のことを話、買うのは肉や魚、育てていない野菜とか調味料くらいだと話した。
「あの、術はどんな術を?」
「そのままですよ?お預かりしたお嬢さんで、私の見合い相手だと。行けませんでしたか?」
「いえ、そんな事……」
「なので、今日は歓迎会だとも入れてあります。今夜は豪華にしますけど嫌いなものとかあります?」
「好き嫌いはないです」
「そうですか。ここが商店街です……ここの方の記憶も少し操作したいのでいくつか寄ります」
「はい」
日用品店から周り、新しく栞が最近来たと上塗りをして周り、魚屋へ行っていつもの刺し盛りを頼む。
「遂に冬弥さんも結婚かい?こんな綺麗な人連れて隅に置けないねぇ」
「まだまだ先の話ですよ。それと、その鮭も切り身でいつもと同じように。後は、サバを下さい。3尾三枚下ろしにして置いてもらえます?」
「あいよ!後何処か寄るなら一緒に配達するけど?」
「いえ、今日は大丈夫です」
お礼を言い、八百屋で大葉とチーズを買い、ついでにとシチューなどの素も買っておく。
豆腐屋では定番の揚げなどを買って荷物が多くなってきたなと思いながら、軽いものだけ栞に持ってもらう。
三人で行くと、社の前には祝い酒などたくさん置いてあったが、当の本人がいないので、酒だけ置いて一旦下宿へと行くというと、珍しく付いてくるというのでそのまま向かう。
ついた早々、雪翔が窓を開けて掃除している姿が見え、何故か玲の姿まである。
「あなた何してるんですか?」
「おう、おかえり!社に行ったらこの坊主……雪翔が居てさ、俺のこと見えてるから話してたんだよ。そのまま手伝ってやるよって話になって……」
「そうでしたか。紫狐、朱狐はどこです?」
「今朝餉の片付けをしていますが」
「秋彪、雪翔の手伝いをお願いします」
「なんで俺なんだよー!」
文句を言っている声は聞こえているが、台所が気になって仕方が無い。
土間へと入ると、たった一日なのに何故か泥棒にでも入られたような散らかりようで、朱狐を呼ぶと申し訳なさそうに出てきた。
「これは一体どういう事ですか?」
「朝餉の支度までは出来たんですが、それから皆さんを送り出して片付けようと思ったら、色々なものに引っかかってしまって……」
「バレてはないですね?」
「それは大丈夫です!」
「なら雪翔の所へ行って、紫狐に説教されてきなさい……片付けはやっておきますから」
しょんぼりと姿を消し、紫狐のところへと行ったのを確認してから、どこから掃除しようかと周りを見渡していると、栞が手伝いますと土間へやってきた。
「蛍、冬弥様のお手伝いをして下さいね」
「畏まりました」
「ゆっくりしててもらっていいんですよ?」
「いえ、大丈夫です。みんなでしたら早いですし」と流しを片付けに行ってくれたので、周りの散らかったものから片付ける。
大方片付いた所で、しょんぼりと尻尾が下がっている朱狐とプンプン怒っている紫狐、雪翔や秋彪に玲まで入ってきた。
「どうしたんです?」
「あの、あんまり朱狐ちゃんを怒らないであげてください……頑張ってたし。しーちゃんにも言って、やっとお説教終わってくれたので」
「まぁいいですけど。お説教係は紫狐に任せてありますから。それより、みんな不審がってませんでした?」
「あ、朱狐ちゃんが来たので、メモとお金僕が預かってました」とポケットから出したので受け取り、お茶を入れますからと板間に上がってもらう。
「冬弥様、こちら終わりましたからお茶は私が入れますね」
「お願いします。で、あなた方兄弟は何をニヤついてるんですか?」
「いい夫婦になりそうだなって思って見てただけだよ?なぁ、秋」
「そうだね。でもあんまり言うとまた怒るよ?」
「当たり前です。それよりも冬の神社は良いんですか?空けたままで」
「親を置いてきてある。それより、どうなったんだ?」
「秋彪に説明に行かせようと思ってたんですよ。私はこちらの方の記憶操作もしないといけないので」
「なら、俺達那智の所に行ってくるよ」
「お茶入りますけど……」
「また今度!兄貴行こ」
「すいませんねぇ、慌ただしくて。この子が雪翔です。彼に記憶操作はいりません。見えてますので」
「栞です。こちらでお世話になります」
「雪翔です。あの、部屋なんですけど……」
「出来てます?」
「しーちゃん達が手伝ってくれたので。人に化けるのもうまいんですね」
「その位は出来ますが、尻尾がたまに出るんですよねぇ」
「荷物を運んでもらって、お茶碗も買ってきたんですけど」と戸棚を開ける。
白が基調の朱色の入った茶碗セット。お箸も同じ柄で揃っている。
「よく見つけましたねぇ」
「商店街の陶器屋さん、冬弥さんが結婚するのかって聞いてましたけど……」
「そう、思われるかもしれないですが、住むのは下宿の方ですから」
「後、部屋なんですけど見てもらってもいいですか?」
ならばと、日用品を取りに行ってから部屋へと向かう。
入ってすぐのミニキッチンの前には、茶碗と同じような白が基調の斜めに朱色の入った暖簾。
キッチン前の四畳には薄い黄色のキッチンマットが敷いてあり、隣の襖を開けるとアイボリーの絨毯とカーテンに差し色として深みのある朱色が入っており、梅の花が刺繍されたカーテンと同じ柄のクッションが二つ、薄いピンクとグリーンと置いてある。
布団はベッドカバーが掛けられているが、それもアイボリーで統一されており、家具は倉庫の奥にしまってあった和箪笥と化粧台、小さいが茶箪笥が置かれていた。
「また雰囲気変わりますねぇ」
「ここを雪翔さんが?」
「色しか聞いてなくて、どんな方かもわからなかったので……」
「ありがとうございます。ここならお茶くらい沸かせそうですよね?使っていいんですか?」
「構いませんよ。土日のお昼は皆さんでなるべく作ってもらったりしてますから。冷蔵庫は土間のところにあるので共有ですけど、ここに置いても構いませんよ?」
「また必要になったらお願いします」
「栞様、気に入りました?蛍はこのフカフカなもので寝たいです」
「あ、駄目よ?それは座布団じゃないんだから」
「いつも一緒に?」
「たまに甘えに出てくるんです。行けないとはわかってるんですけど」
「雪翔、座布団て余分にありませんでした?」
「客間の押し入れに幾つかありましたけど」
「二つ持ってきてください」
雪翔が取りに行き、栞がいいですと断っているのを、いつから聞いていたのか漆が出てきて茶化してくる。
「冬弥、いつもより甘いじゃないか」
「こちらは預かった側ですからちゃんとしないといけないでしょう?琥珀はどうしたんです?」
「社で鳥居の見物してるよ。しめ縄が出来たらしくて今、人間が大勢で階段登って運んでるからね」
「顔は覚えておいてくださいよ?」
「分かってるが……しめ縄がつく頃には半分は階段が欲しい所。そこの小さいのが上手そうじゃないか?」
「あの、雫の事ですか?漆様」
「そう、その子の力とあの子供の力があればいいのが出来そうだ」
「手伝わせます。冬弥様、うちの狐でよければ使ってやってください。私にはそれほど力はありませんが、お役に立ちたいのです」
「良いんですか?漆と琥珀は口うるさいですよ?」
「雫、いい子にして皆様の言うことを良く聞けるわよね?」
「は、はい……」
「えっと、怯えてません?」
「よく泣くんですけど……漆様が言われるのでしたら、この狐も自信がつくのではないかと思います」
「あんまり虐めないでくださいよ?」
座布団を持ってきた雪翔にさっきの話をすると、雫はすぐに雪翔の足にくっつき、後ろに隠れている。
「懐かれましたねぇ」
「雪翔さん、この狐この事お願いしますね」
「はい。雫ちゃんと少し遊んでもいいですか?」
「ええ」
案内してきますと紫狐に朱狐、雫を連れて境内まで行くというので、漆に琥珀にも同じことを伝えるように言って、部屋を出る。
「冬弥様はこれから何をされるですか?」
「みんなが帰ってくるまでに、夕食の買い出しと準備ですね。入口を入れば今までの音々の記憶がなくなり、栞さんにすり変わるように術をかけてきます。そのまま買い物に行きますが……はい、来るんですね?」
「行きます!」
術を掛けてから商店街へと向かい、裏で作っている野菜のことを話、買うのは肉や魚、育てていない野菜とか調味料くらいだと話した。
「あの、術はどんな術を?」
「そのままですよ?お預かりしたお嬢さんで、私の見合い相手だと。行けませんでしたか?」
「いえ、そんな事……」
「なので、今日は歓迎会だとも入れてあります。今夜は豪華にしますけど嫌いなものとかあります?」
「好き嫌いはないです」
「そうですか。ここが商店街です……ここの方の記憶も少し操作したいのでいくつか寄ります」
「はい」
日用品店から周り、新しく栞が最近来たと上塗りをして周り、魚屋へ行っていつもの刺し盛りを頼む。
「遂に冬弥さんも結婚かい?こんな綺麗な人連れて隅に置けないねぇ」
「まだまだ先の話ですよ。それと、その鮭も切り身でいつもと同じように。後は、サバを下さい。3尾三枚下ろしにして置いてもらえます?」
「あいよ!後何処か寄るなら一緒に配達するけど?」
「いえ、今日は大丈夫です」
お礼を言い、八百屋で大葉とチーズを買い、ついでにとシチューなどの素も買っておく。
豆腐屋では定番の揚げなどを買って荷物が多くなってきたなと思いながら、軽いものだけ栞に持ってもらう。
0
あなたにおすすめの小説
下宿屋 東風荘 5
浅井 ことは
キャラ文芸
☆.。.:*°☆.。.:*°☆.。.:*°☆.。.:*゜☆.。.:*゚☆
下宿屋を営む天狐の養子となった雪翔。
車椅子生活を送りながらも、みんなに助けられながらリハビリを続け、少しだけ掴まりながら歩けるようにまでなった。
そんな雪翔と新しい下宿屋で再開した幼馴染の航平。
彼にも何かの能力が?
そんな幼馴染に狐の養子になったことを気づかれ、一緒に狐の国に行くが、そこで思わぬハプニングが__
雪翔にのんびり学生生活は戻ってくるのか!?
☆.。.:*°☆.。.:*°☆.。.:*°☆.。.:*☆.。.:*゚☆
イラストの無断使用は固くお断りさせて頂いております。
冷徹宰相様の嫁探し
菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。
その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。
マレーヌは思う。
いやいやいやっ。
私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!?
実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。
(「小説家になろう」でも公開しています)
悪役令嬢に転生したので、ゲームを無視して自由に生きる。私にしか使えない植物を操る魔法で、食べ物の心配は無いのでスローライフを満喫します。
向原 行人
ファンタジー
死にかけた拍子に前世の記憶が蘇り……どハマりしていた恋愛ゲーム『ときめきメイト』の世界に居ると気付く。
それだけならまだしも、私の名前がルーシーって、思いっきり悪役令嬢じゃない!
しかもルーシーは魔法学園卒業後に、誰とも結ばれる事なく、辺境に飛ばされて孤独な上に苦労する事が分かっている。
……あ、だったら、辺境に飛ばされた後、苦労せずに生きていけるスキルを学園に居る内に習得しておけば良いじゃない。
魔法学園で起こる恋愛イベントを全て無視して、生きていく為のスキルを習得して……と思ったら、いきなりゲームに無かった魔法が使えるようになってしまった。
木から木へと瞬間移動出来るようになったので、学園に通いながら、辺境に飛ばされた後のスローライフの練習をしていたんだけど……自由なスローライフが楽し過ぎるっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
龍王の番〜双子の運命の分かれ道・人生が狂った者たちの結末〜
クラゲ散歩
ファンタジー
ある小さな村に、双子の女の子が生まれた。
生まれて間もない時に、いきなり家に誰かが入ってきた。高貴なオーラを身にまとった、龍国の王ザナが側近二人を連れ現れた。
母親の横で、お湯に入りスヤスヤと眠っている子に「この娘は、私の○○の番だ。名をアリサと名付けよ。
そして18歳になったら、私の妻として迎えよう。それまでは、不自由のないようにこちらで準備をする。」と言い残し去って行った。
それから〜18年後
約束通り。贈られてきた豪華な花嫁衣装に身を包み。
アリサと両親は、龍の背中に乗りこみ。
いざ〜龍国へ出発した。
あれれ?アリサと両親だけだと数が合わないよね??
確か双子だったよね?
もう一人の女の子は〜どうしたのよ〜!
物語に登場する人物達の視点です。
婚約破棄された悪役令嬢の心の声が面白かったので求婚してみた
夕景あき
恋愛
人の心の声が聞こえるカイルは、孤独の闇に閉じこもっていた。唯一の救いは、心の声まで真摯で温かい異母兄、第一王子の存在だけだった。
そんなカイルが、外交(婚約者探し)という名目で三国交流会へ向かうと、目の前で隣国の第二王子による公開婚約破棄が発生する。
婚約破棄された令嬢グレースは、表情一つ変えない高潔な令嬢。しかし、カイルがその心の声を聞き取ると、思いも寄らない内容が聞こえてきたのだった。
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
うちの孫知りませんか?! 召喚された孫を追いかけ異世界転移。ばぁばとじぃじと探偵さんのスローライフ。
かの
ファンタジー
孫の雷人(14歳)からテレパシーを受け取った光江(ばぁば64歳)。誘拐されたと思っていた雷人は異世界に召喚されていた。康夫(じぃじ66歳)と柏木(探偵534歳)⁈ をお供に従え、異世界へ転移。料理自慢のばぁばのスキルは胃袋を掴む事だけ。そしてじぃじのスキルは有り余る財力だけ。そんなばぁばとじぃじが、異世界で繰り広げるほのぼのスローライフ。
ばぁばとじぃじは無事異世界で孫の雷人に会えるのか⁈
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる