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お盆祭り
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「翔平、ここまでの話は俺の生い立ちみたいなもんだ。ここからの話は簡単に済ますが……とにかく素戔嗚尊が悪いってことだけは分かるだろう。
根の国のスサノオの家で、俺はスサノオの娘の須勢理毘売命と出会い、お互い一目惚れした。で、父親の素戔嗚尊に紹介されたんだが、ただの醜男ではないか。と言いやがってな!蛇の室 むろやにでも泊めてやれって言われて、蛇がいる室で寝かされたんだ。
須勢理は蛇の比礼 ……長いスカーフみたいなものなんだが、それを俺にさずけ、蛇が食いつこうとしたら比礼を三度振るよういった。
その通りにすると蛇は鎮まったから、無事に一晩寝て蛇の室を出られたんだがな、次の日の夜、素戔嗚尊は呉公 ムカデと蜂がいる室で寝させたんだ。須勢理が今度は呉公と蜂の比令をくれたんで無事にムカデと蜂の室を出られたが、それだけでは済まなかったんだ。
素戔嗚尊は広い野原の中に射込んだ鳴鏑 なぶりかぶら……鏃 やじりを拾うよう言ってきた。俺が野原に入ると何したと思う?
素戔嗚尊は火を放って野原を焼き囲んだんだ。
サイテーだろ?
その時に、俺が困っていると鼠が来て、「内はほらほら、外はすぶすぶ」って言ったのを理解した俺はその場を踏んでみると、地面の中に空いていた穴に落ちて隠れることができ、火をやり過ごせた。
しかもその鼠は素戔嗚尊が射た鳴鏑を咥えて持って来てくれたんだ。須勢理は俺が死んだと思って泣きながら葬式の準備をしたらしい。
素戔嗚尊は俺の死を確認しに野原に出た所で、生きて矢を持ってる俺と会ったんだ。
そのあともあの手この手で殺そうとするもんだから、この隙に逃げようと思って、素戔嗚尊の髪を部屋の柱に結びつけ、大きな石で部屋の入口を塞いで、素戔嗚尊の生大刀と生弓矢、須勢理の天詔琴を持って、須勢理を背負って逃げ出そうとした所までは完璧だったんだが、琴が木に触れて鳴り響いてしまってな。その音で素戔嗚尊が目を覚ましてしまって……。
その際に髪が結びつけられていた柱を引き倒してしまったんだが、ある意味柱を折る髪の毛ってどんなんだよって思ったぞ?
で、素戔嗚尊が柱から髪を解く間に、俺は逃げることが出来たってわけだ。
素戔嗚尊は、葦原中津国。地上に通じる黄泉比良坂 まで俺を追ったが、そこで止まって逃げる俺神に「お前が持つ大刀と弓矢で従わない八十神を追い払え。そしてお前が大国主、また宇都志国玉神 になって、須勢理毘売命を妻として立派な宮殿を建てて住め。この野郎め」といったから結婚できたんだ。
で、俺は出雲国へ戻って大国主となり素戔嗚尊から授かった太刀と弓矢を持って、八十神を山坂の裾に追い伏せて、河の瀬に追い払い、全て退けた。そしてスセリビメを正妻にして、宇迦の山のふもとの岩の根に宮柱を立て、高天原に届く様な立派な千木 ちぎのある新宮を建てて住み、国づくりを始めたって訳。
な?俺が素戔嗚尊を嫌がるのわかるだろ?」
「長っ!!!寝るかと思った!」
「迦具土ー!俺を不憫だと思えー!」
ゲラゲラ笑いながらいつの間にか団子を食べているうずめさん達に、意味はわかったか?と聞かれたので、そこは頷く。
「大国さん、大国さん二回も死んでたんですね」
「な?迦具土より俺のが死んでるだろ?」
「いや、神様って死にすぎ……しかも、素戔嗚尊のところに逃げるまでも殺されかけてるし、逃げたあとも殺されかけてるし……それに醜男って……」
プッと笑ってしまったからか、背中をドンドンと素戔嗚尊に叩かれ、そうだろう?と言われるが、今の大国さんの顔を見ていると特に不細工ではない。
「大国さん、術でハンサムにしてるんですか?」
なんてことを言うんだ兄貴!
だけど、俺も知りたいぞ?
「お前ら兄弟はなんなんだ!昔からこの顔だボケッ」
「大人の大国さんの姿?」
「そう。そこで須勢理ちゃんに会って、お互い一目惚れして二人で駆け落ちしたんだ。あんなところで寝かせるから!!!殺そうとするから!!!」
「だからと言うて一度も俺のとこに帰ってこんのはおかしいだろう?やっぱり、監禁してるんじゃ無いだろうな!」
「するか!須勢理ちゃんとは今もラブラブだ」
やめて、くだらない喧嘩、やめて……
根の国のスサノオの家で、俺はスサノオの娘の須勢理毘売命と出会い、お互い一目惚れした。で、父親の素戔嗚尊に紹介されたんだが、ただの醜男ではないか。と言いやがってな!蛇の室 むろやにでも泊めてやれって言われて、蛇がいる室で寝かされたんだ。
須勢理は蛇の比礼 ……長いスカーフみたいなものなんだが、それを俺にさずけ、蛇が食いつこうとしたら比礼を三度振るよういった。
その通りにすると蛇は鎮まったから、無事に一晩寝て蛇の室を出られたんだがな、次の日の夜、素戔嗚尊は呉公 ムカデと蜂がいる室で寝させたんだ。須勢理が今度は呉公と蜂の比令をくれたんで無事にムカデと蜂の室を出られたが、それだけでは済まなかったんだ。
素戔嗚尊は広い野原の中に射込んだ鳴鏑 なぶりかぶら……鏃 やじりを拾うよう言ってきた。俺が野原に入ると何したと思う?
素戔嗚尊は火を放って野原を焼き囲んだんだ。
サイテーだろ?
その時に、俺が困っていると鼠が来て、「内はほらほら、外はすぶすぶ」って言ったのを理解した俺はその場を踏んでみると、地面の中に空いていた穴に落ちて隠れることができ、火をやり過ごせた。
しかもその鼠は素戔嗚尊が射た鳴鏑を咥えて持って来てくれたんだ。須勢理は俺が死んだと思って泣きながら葬式の準備をしたらしい。
素戔嗚尊は俺の死を確認しに野原に出た所で、生きて矢を持ってる俺と会ったんだ。
そのあともあの手この手で殺そうとするもんだから、この隙に逃げようと思って、素戔嗚尊の髪を部屋の柱に結びつけ、大きな石で部屋の入口を塞いで、素戔嗚尊の生大刀と生弓矢、須勢理の天詔琴を持って、須勢理を背負って逃げ出そうとした所までは完璧だったんだが、琴が木に触れて鳴り響いてしまってな。その音で素戔嗚尊が目を覚ましてしまって……。
その際に髪が結びつけられていた柱を引き倒してしまったんだが、ある意味柱を折る髪の毛ってどんなんだよって思ったぞ?
で、素戔嗚尊が柱から髪を解く間に、俺は逃げることが出来たってわけだ。
素戔嗚尊は、葦原中津国。地上に通じる黄泉比良坂 まで俺を追ったが、そこで止まって逃げる俺神に「お前が持つ大刀と弓矢で従わない八十神を追い払え。そしてお前が大国主、また宇都志国玉神 になって、須勢理毘売命を妻として立派な宮殿を建てて住め。この野郎め」といったから結婚できたんだ。
で、俺は出雲国へ戻って大国主となり素戔嗚尊から授かった太刀と弓矢を持って、八十神を山坂の裾に追い伏せて、河の瀬に追い払い、全て退けた。そしてスセリビメを正妻にして、宇迦の山のふもとの岩の根に宮柱を立て、高天原に届く様な立派な千木 ちぎのある新宮を建てて住み、国づくりを始めたって訳。
な?俺が素戔嗚尊を嫌がるのわかるだろ?」
「長っ!!!寝るかと思った!」
「迦具土ー!俺を不憫だと思えー!」
ゲラゲラ笑いながらいつの間にか団子を食べているうずめさん達に、意味はわかったか?と聞かれたので、そこは頷く。
「大国さん、大国さん二回も死んでたんですね」
「な?迦具土より俺のが死んでるだろ?」
「いや、神様って死にすぎ……しかも、素戔嗚尊のところに逃げるまでも殺されかけてるし、逃げたあとも殺されかけてるし……それに醜男って……」
プッと笑ってしまったからか、背中をドンドンと素戔嗚尊に叩かれ、そうだろう?と言われるが、今の大国さんの顔を見ていると特に不細工ではない。
「大国さん、術でハンサムにしてるんですか?」
なんてことを言うんだ兄貴!
だけど、俺も知りたいぞ?
「お前ら兄弟はなんなんだ!昔からこの顔だボケッ」
「大人の大国さんの姿?」
「そう。そこで須勢理ちゃんに会って、お互い一目惚れして二人で駆け落ちしたんだ。あんなところで寝かせるから!!!殺そうとするから!!!」
「だからと言うて一度も俺のとこに帰ってこんのはおかしいだろう?やっぱり、監禁してるんじゃ無いだろうな!」
「するか!須勢理ちゃんとは今もラブラブだ」
やめて、くだらない喧嘩、やめて……
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