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力
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「爺ちゃんどうするの?」
「時間稼ぎしかないだろう?二人ではどうにもならん相手だ。翔平もそれを見極めんと……」
祖父が話している間に、青白い炎が目の前に現れ、その中には人の顔が浮かび上がっていた。
流石に気持ち悪いどころの話ではなく、つい祖父の着物の袖を引っ張り炎から離す。
「す、すまん」
そう言って鈴を媒介に竹刀を出して切ると、あっさりと炎は消えたが、目の前にいた男の姿もない。
ゾワッとして振り返ると、真後ろに男が___
いつの間に……
「これはいかん!翔平走れ」
祖父と前に向かって走るが、今度もついてくる気配はない。
無いのに、止まるとまた現れると言ったことを何度か繰り返し、校庭までなんとか出たところで兄と迦具土と会った。
「すまん!取り逃した。怪我はねーか?」
「無いけど、かなり走ったから爺ちゃんが……」
「翔平、爺ちゃん連れて学校から出ろ」
「兄貴はどうすんのさ」
「俺もすぐ追う。迦具土の話だと、こいつは今は迦具土の結界で学校から出られないらしい」
「わかった。兄貴も気をつけてよ?」
「大丈夫。俺も逃げるのだけは得意だ!」
全く、何から逃げるのが得意なんだか!
祖父とゆっくりと下がりながら裏門を目指そうとするものの、そちらには黒い塊があり、自分の力では無理だと正門側を目指す事にした。
「翔平、私はこれ以上早く走れん。先に行きなさい」
「行けないよ。爺ちゃんが先に行って!俺が後ろから着いてく」
「だが……」
「遠くのやつなら弓でなんとかなると思うし、早く離れないと」
祖父に早くと言いながら、時折後ろを振り返っては矢を放って牽制し、正門を出る。
出たのはいいが、ここからでは迦具土達の様子が見えない!
「おい!翔平、源三郎!」
「大国さん!中に兄貴達が!」
「すまん、俺が行く。お前達は家に戻れ」
「兄貴がまだ……」
「まとめて俺が面倒見る」
そう言って中に入って行った瞬間、学校内が白い煙に包まれたように何も見えなくなってしまった。
「時間稼ぎしかないだろう?二人ではどうにもならん相手だ。翔平もそれを見極めんと……」
祖父が話している間に、青白い炎が目の前に現れ、その中には人の顔が浮かび上がっていた。
流石に気持ち悪いどころの話ではなく、つい祖父の着物の袖を引っ張り炎から離す。
「す、すまん」
そう言って鈴を媒介に竹刀を出して切ると、あっさりと炎は消えたが、目の前にいた男の姿もない。
ゾワッとして振り返ると、真後ろに男が___
いつの間に……
「これはいかん!翔平走れ」
祖父と前に向かって走るが、今度もついてくる気配はない。
無いのに、止まるとまた現れると言ったことを何度か繰り返し、校庭までなんとか出たところで兄と迦具土と会った。
「すまん!取り逃した。怪我はねーか?」
「無いけど、かなり走ったから爺ちゃんが……」
「翔平、爺ちゃん連れて学校から出ろ」
「兄貴はどうすんのさ」
「俺もすぐ追う。迦具土の話だと、こいつは今は迦具土の結界で学校から出られないらしい」
「わかった。兄貴も気をつけてよ?」
「大丈夫。俺も逃げるのだけは得意だ!」
全く、何から逃げるのが得意なんだか!
祖父とゆっくりと下がりながら裏門を目指そうとするものの、そちらには黒い塊があり、自分の力では無理だと正門側を目指す事にした。
「翔平、私はこれ以上早く走れん。先に行きなさい」
「行けないよ。爺ちゃんが先に行って!俺が後ろから着いてく」
「だが……」
「遠くのやつなら弓でなんとかなると思うし、早く離れないと」
祖父に早くと言いながら、時折後ろを振り返っては矢を放って牽制し、正門を出る。
出たのはいいが、ここからでは迦具土達の様子が見えない!
「おい!翔平、源三郎!」
「大国さん!中に兄貴達が!」
「すまん、俺が行く。お前達は家に戻れ」
「兄貴がまだ……」
「まとめて俺が面倒見る」
そう言って中に入って行った瞬間、学校内が白い煙に包まれたように何も見えなくなってしまった。
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