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大山津見神

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「確かに私は瓊瓊杵尊様の元から返されました。その事は皆さん知ってます。その後のことは大国様や父上もご存知の通りです。醜女で性格も暗いと書物にも色々書かれているのも事実。でも、この佐野家のおかげで私は変われたのです。まだ、できないことも多いけれど……」

「そんな事ないよ。石長さんは努力家だし真面目だし、とても素直だし」

「翔平、俺のセリフとるな」

「あ、ごめん」

「だが、この事は大国殿は……」

「俺は良いと思っている。二人とも寿命が違うことも理解してるし、それでも離れないんだから仕方ないだろう?」

「ふむ、お似合いじゃと思うがの?反対ならば反対すれば良い。大山よ、まさかお主……」

「そのような事は。我らが産まれた時は人のような感情で婚姻などしませんでしたからな」

俺は恋愛したぞとポテチを頬張りながら言う大国さん。
あなたは各地の姫を口説きまくっただけじゃないですか!

なのに「俺はバレンタインにチョコも貰うし、今もラブラブ」というものだから、みんな呆れ顔。

「大山さん、今はまだ認めて貰えなくても仕方が無いと思います。俺は普通に仕事してるし、石長さんは神様の仕事。結婚後は昼は共働きのように、夜は一緒にと話し合いは終わってます。それでも石長さんに寂しい思いをさせてしまいます。先に俺が死ぬから……」

「父上、私もわかった上で一緒に。何なら神籍を抜き、人として純平さんと……」

「それだけはならぬ!」




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