八百万の学校 其の参

浅井 ことは

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大山津見神

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やっと座布団に座ってくれたのでお茶をと思っていると、いそいそとお茶と茶菓子を運んでくる妖精さん。

「こやつは……出来たてホヤホヤだな」

「ヒィィィ」

「驚かんでも良い。行くところがないのか?ほれ、話してみよ」

ここに人の世界の生活を習いに来ていると何とか言えた妖精さんは既にぐったり。

「そうか。ならば、私の社に来るといい」

妖精さんの就職決定!

「おい、ジジイに言ってからにしろよ?連れてきたのはジジイなんだから」

「八意様と大国殿に呼ばれてきたのだ」

それならそうと神棚に手紙のひとつくらい……

本当に雑になってきたよなぁ。

「私が聞いたのはこの時間に佐野家へ集合せよとの事で、場所は志那都比古神から聞いた」

「志那さんから?」

「うむ。一緒にと言うたのだが、集まりも終わったからと帰っていきよった。志那が言うには、この家には神が集まる家なのだとか」

いえ、違います!

勝手に来てるんです、あなた達が!

「何だったか、大国殿は神様ホイホイと……」

それ、ゴキブリホイホイじゃないですか?

ちょっと大国さんにおやつとしばらくの夕食禁止令を出そうと心に決め、今日は石長さんと兄が来ることを伝える。

「そう、それなのだ!」

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