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妖精達の修行?
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家まで移動してもらい、座布団の上に寝かせると、同じ石長さんのところから来た妖精さんが「妹です」とハーフケットをかけてしくしくと泣いている。
「すぐ石長を呼ぶ」
「お、お待ちくださいませ」と小さい体を起こそうとするので、横になっていていいと寝かせる。
「すいません。姫より使いを頼まれ、佐野家にお邪魔しようと思っていたのです。途中で道が分からなくなって、迦具土様達の気がしたので……」
「あらあら、泣かなくていいのよ。怪我は?」と温かいタオルを持ってきた祖母が顔や手を丁寧に拭き、姉だと言う妖精さんが着替えを枕元に置いてくれる。
「何があったの?」
「私たちは、見えないはずなのです。直接この家に来られるはずが、山をおりた途端に、いつも大人しい動物たちに追いかけられ……。やっと逃げれたと思ったら大きな鳥にぶつかって落ち、そしたらとても長く早い乗り物の上に乗ってしまって、全く知らないところに連れていかれ……」
ドジっ子だ!
多分、早い乗り物なら新幹線か電車。
車なら長くないから違うだろう。
動物に追いかけられたのはなぜだか分からないが、行く先々で何かに遠くに運ばれるなんて……
「どうしましょう。姫様からお預かりした荷物を早い乗り物の上に……」
すると、「お、お許しくださいませ!」とこれでもか!と土下座をされ、頼むから消滅させないで欲しいと懇願される。
「そんな事俺にはできないし、不運だったとしか言えないよ。とりあえず石長さんに連絡はしなくちゃ」
迦具土に頼むと、祖母が「ほらほら、お爺さんも翔平もみんなもお隣の部屋に行ってくださいな」と着替えをさせると言うので姉と祖母を残して隣の部屋に。
他の妖精さん達も下を向いてどよーんとしているので、「爺ちゃん、道場連れてっていい?」と聞いてからみんなを連れていく。
「すぐ石長を呼ぶ」
「お、お待ちくださいませ」と小さい体を起こそうとするので、横になっていていいと寝かせる。
「すいません。姫より使いを頼まれ、佐野家にお邪魔しようと思っていたのです。途中で道が分からなくなって、迦具土様達の気がしたので……」
「あらあら、泣かなくていいのよ。怪我は?」と温かいタオルを持ってきた祖母が顔や手を丁寧に拭き、姉だと言う妖精さんが着替えを枕元に置いてくれる。
「何があったの?」
「私たちは、見えないはずなのです。直接この家に来られるはずが、山をおりた途端に、いつも大人しい動物たちに追いかけられ……。やっと逃げれたと思ったら大きな鳥にぶつかって落ち、そしたらとても長く早い乗り物の上に乗ってしまって、全く知らないところに連れていかれ……」
ドジっ子だ!
多分、早い乗り物なら新幹線か電車。
車なら長くないから違うだろう。
動物に追いかけられたのはなぜだか分からないが、行く先々で何かに遠くに運ばれるなんて……
「どうしましょう。姫様からお預かりした荷物を早い乗り物の上に……」
すると、「お、お許しくださいませ!」とこれでもか!と土下座をされ、頼むから消滅させないで欲しいと懇願される。
「そんな事俺にはできないし、不運だったとしか言えないよ。とりあえず石長さんに連絡はしなくちゃ」
迦具土に頼むと、祖母が「ほらほら、お爺さんも翔平もみんなもお隣の部屋に行ってくださいな」と着替えをさせると言うので姉と祖母を残して隣の部屋に。
他の妖精さん達も下を向いてどよーんとしているので、「爺ちゃん、道場連れてっていい?」と聞いてからみんなを連れていく。
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