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妖精達の修行?

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1日は特に何かを教えるということはなく、夕方に買い物に出かける時には全員ではなく二人ずつと決めて、まずは慣れている石長さんの妖精さんを連れていった程度。

お風呂も祖母が洗っている間に近くに置いた桶で洗い、みんなで湯船に入ったが、長風呂は苦手だということが分かった。

翌朝は起きていくと既に洗濯物が干され、掃除も行き届いていて、祖母も呑気にお茶を飲んでいた。

いつもならまだ台所にいるのに。

「婆ちゃん、どうなってるの?」

「それがねぇ」と起きたらすでに掃除が済んでいて、お米も昨日教えたからか炊かれており、味噌汁と卵焼きにほうれん草の和え物もできていたという。

「魚だけは魚焼き器は出来なかったみたい。まだグリルの使い方は教えてなかったからかしら」

おかげでのんびりお茶を飲んでいたと言う。

「迦具土は?」

「お爺さんと大国様の神社に行ったわよ。荷物がって言ってたけど」

「先食べていい?俺学校だから」

すぐ用意するわねと祖母が温めに行っている間に顔を洗って支度していると、「翔平様……」とまだ小さい妖精さん。

「どうしたの?」と手に乗せると、「あの、私達は八意様から翔平様の言いつけをまず聞くようにと言われてます」

「は?」

「毎日しなければいけないことをひとつ朝に聞いてみんなに伝えるようにと」

「俺聞いてないんだけど」

肝心なことは後回しなのはいつもの事なのだが、しなければいけないことと言われても……

「そうだ。みんな字は書ける?」

「はい、習ってます」

「爺ちゃんか婆ちゃんに紙を貰って、今日したことを書いてくれる?俺が帰ってきたら、みんなが何していたかわかるから」

「それだけで良いのですか?」

「うん。まだ二日目でしょ?」

「分かりました。みんなにも伝えます」

ご飯を食べて行ってきますと学校へ向かう間から、迦具土が拗ねないかななどと考えて一日過ごし、寄り道をせずに急いで家に帰る。
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