八百万の学校 其の参

妖精達の修行？

.

「あのぅ……」と来たのは茶色の服を着た妖精さん。

「一度姫のところで話をした事が……」

そんなこと言われても全員同じに見えるからなんと言っていいものか。

「えーと、話を聞いた妖精さん？」

「そ、そうです」

「八意さん、説明してもらっていいですか？」

「そうじゃの。まず、石長が結婚するじゃろ？」

「はぁ」

「何人かに社と純平の家を交代で行かせる事にしたのじゃが、こやつらはまず、人の世界を知らぬ」

だろうな！

「まだどこにも属してないものと、これから誰かに使える為の修行を終えたもの達なんじゃが……」

まさか……

「お断りします」

「まだ何も言うておらん」

「だって、妖精さん達は神様にお仕えするのに、俺が教えられることなんてないでしょう？」

「まぁ聞くのじゃ。妖精達はみな永遠の命では無い」

「えっ？」

「石ちゃんの側近は石ちゃんと同等の命を持つことが出来る。じゃが、例えばじゃが……石ちゃんの逆鱗に触れたとしようかの。その場合消滅させられる事もある」

「消滅？」

「ジジイ、もっと分かり易く話せ。翔平はハッキリ言わないと分からないやつだぞ？」

確かにそうだが、お前に言われたくないぞ？