八百万の学校 其の参

神様再び

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翌朝、朝食を終えた志那さんは、祖父の着物から着替え、The神様！志那都比古神となり、「世話になった」とお辞儀をしてくる。

本当に神様です！という格好で頭を下げられたら、俺も祖父母もなんと言っていいか分からない。

なのに「やだわ、また居らしてくださいね」とニコニコの婆ちゃん！

しかも手を取っているのを見て祖父も呆れ顔。

「ば、婆ちゃん」

「あらやだ。神様に失礼だったわね」

「そのような事は。祖母殿の手はとても優しい手をしている。この家はとてもいい家だ」

「当たり前だ。俺の結界の中だからな」とドヤ顔の迦具土。

「それもあるが、大国様と八意様の気に石長やうずめに……薄いがテチかな？それに天狗と……みんなの気を感じる」

「うずめとテチだと？」

「みんな会ったことある神様ばかりだ」

「きっと、みんな礼のつもりで気を置いていったのだろう。私も少し置いていくとしよう」

目に見えるものにしてください！
じゃないと、そのうちこの家は普通の人から見えなくなるんじゃないかって心配になるから！

「志那様、これを大山津見神様にお渡し頂けませんか？」と祖母が渡したのは兄の写真。

「お話の時に見せてください。きっとどんな奴だとお怒りになられるかも……。それに私達は石長さんのことを大切に思っていることもお伝えいただければ」

会えるのなら会いたいわぁ！というのを阻止して、見せるだけでもとお願いする。

「分かった。では、また……」

庭から光が差したと思ったら姿が消え、柔らかい風と共に志那都比古神はいなくなってしまった。