72 / 162
神様再び
.
しおりを挟む
翌日、朝にお店が開くのに合わせて商店街へと迦具土と志那さんと三人で行く。
「スーパーとはまた違うのに似た物が売っているのだな」
「スーパーより安いのもあるし、この辺りは近所の人もよく来るんです」
やはり通りを歩いていると「翔平ちゃん」と声をかけられるので「おはようございます」と挨拶をする。
「小豆の匂いが……」
「華の稽古で婆ちゃんがよく買う和菓子屋さんです。羊羹がすごく綺麗なんですよ」
お店を覗くと、「あら、翔平ちゃん。お使いかい?」と白い割烹着と白い帽子をつけたおじさん。
「今日は手土産のお菓子を買いに。見ていってもいいですか?」
「ゆっくり見ていってくれ。新作は真ん中のだよ」
「ありがとうございます」
真ん中のケースの中を見ると、綺麗な緑の葉の形をした細工の羊羹に、その横には週替わりでいつも置いている動物の形をしたおまんじゅう。
「今日はヒヨコなんだ……」
毎週変わる事を話して居ると、志那さんは特に驚いた風でもなく、「綺麗な細工であるな。これはさぞかし手間のかかる事だろう」と感心している。
「俺はいつものこの抹茶羊羹が好きだ」
「俺も。こっちの抹茶と羊羹のものも好きだけど」
「多分だが、この菓子はそれほど甘くは無いのだろう?」
「なんでわかったんですか?」
「祖母殿が、そんなに砂糖などを使っていないのが食事でもわかったから」
「婆ちゃんも甘いの食べないことは無いんですけど、野菜から甘みが出るし、和菓子は程よい甘さで好きだって言ってました」
「日持ちがすれば買っていったのだが」
これはずっと思っていて聞けなかったのだが聞いてもいいのだろうか……
「スーパーとはまた違うのに似た物が売っているのだな」
「スーパーより安いのもあるし、この辺りは近所の人もよく来るんです」
やはり通りを歩いていると「翔平ちゃん」と声をかけられるので「おはようございます」と挨拶をする。
「小豆の匂いが……」
「華の稽古で婆ちゃんがよく買う和菓子屋さんです。羊羹がすごく綺麗なんですよ」
お店を覗くと、「あら、翔平ちゃん。お使いかい?」と白い割烹着と白い帽子をつけたおじさん。
「今日は手土産のお菓子を買いに。見ていってもいいですか?」
「ゆっくり見ていってくれ。新作は真ん中のだよ」
「ありがとうございます」
真ん中のケースの中を見ると、綺麗な緑の葉の形をした細工の羊羹に、その横には週替わりでいつも置いている動物の形をしたおまんじゅう。
「今日はヒヨコなんだ……」
毎週変わる事を話して居ると、志那さんは特に驚いた風でもなく、「綺麗な細工であるな。これはさぞかし手間のかかる事だろう」と感心している。
「俺はいつものこの抹茶羊羹が好きだ」
「俺も。こっちの抹茶と羊羹のものも好きだけど」
「多分だが、この菓子はそれほど甘くは無いのだろう?」
「なんでわかったんですか?」
「祖母殿が、そんなに砂糖などを使っていないのが食事でもわかったから」
「婆ちゃんも甘いの食べないことは無いんですけど、野菜から甘みが出るし、和菓子は程よい甘さで好きだって言ってました」
「日持ちがすれば買っていったのだが」
これはずっと思っていて聞けなかったのだが聞いてもいいのだろうか……
10
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
幼なじみとセックスごっこを始めて、10年がたった。
スタジオ.T
青春
幼なじみの鞠川春姫(まりかわはるひめ)は、学校内でも屈指の美少女だ。
そんな春姫と俺は、毎週水曜日にセックスごっこをする約束をしている。
ゆるいイチャラブ、そしてエッチなラブストーリー。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる